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合言葉はATM? "エンジョイ・セーリング"を目指して西宮の海で行われた海の甲子園!
「エンジョイ・ベースボール」
そんなメッセージを掲げた慶應義塾高等学校が2023年の甲子園で躍動しました。
この言葉には"ただ楽しむ"ということではなく、"自分で考えて、成長し、野球を楽しむ"という意味が込められています。もしかしたらこれからの学生スポーツの新たなスタンダードになっていくのかも知れません。
その高校野球から1週間後、舞台を西宮の海に移し、高校生セーラー達の大会「海の甲子園」が開催されました。今年はどんな大会になったのでしょうか。
コロナ禍から完全復活、全国各地から西宮に高校生セーラーが集結
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「第13回"海の甲子園" ユースセーリングカップ / 2023 西宮セーリングカップ」が2023年8月26日、27日に新西宮ヨットハーバーおよび西宮浜で開催されました。風が吹くと大変気持ちが良い、まさにセーリング日和の中、2日で全5レースが実施されました。
本大会は国際420級、セーリングスピリッツ級、ILCA6級と、3種目で開催されています。今年の大会参加者数は去年の100名を大きく上回る約130名。コロナ禍からの盛り返しを感じるほどの活気に溢れていました。
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全長4.2mのヨットを2人で操る世界的に普及しているクラス
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国体艇種として日本セーリング連盟が開発したハイパフォーマンスな2人乗りヨット
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東京オリンピックにも採用されている1人乗り競技
"海の甲子園"は時期的にも艇種的にも国体の前哨戦として多くの団体が参加に意欲的。鹿児島県や石川県など西日本各地の33団体が参加。中には"海なし県"である岐阜県や長野県からも参加がありました。
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海はなくとも近くの池で練習を重ねているそうです
気持ちいい夏空の下で繰り広げられた熱い戦い
セーリングでは大会期間中に複数回レースを行い、その総合成績で争われます。また数回のレースの中で最も悪い成績だった1回は取り消すことができるとのこと。
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そのため、仮に1レースうまくいかなかったとしても、次のレースでしっかりとリカバリーすることが出来れば好成績を残すことができます。海と風という自然を相手にするスポーツであるため、変化しつづける周囲の状況に素早く、そして的確に対応できるかが勝負の鍵を握ります。
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風向きに対してどういう位置取りをするか、スタート後どのように進んでいくか
すでに駆け引きは始まっています
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カラーは団体ごとに異なっているとのこと。色とりどりで美しい
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当日は風向きも風の強さも時間とともに変わる展開。その中でも結果を残す選手はどのレースも上位に入っており、十分にその実力を見せてくれました。
レース結果はこちら (兵庫県セーリング連盟ページへ移行します)
また、フルノは春に西宮沖で開催されている兵庫ジュニアオープン選手権も支援しています。この大会はOP(オプティミスト)級という小型の1人乗りヨットによる小・中学生の大会で地元のヨットクラブ、兵庫ジュニア海洋クラブが主催となっています。
そして、本大会では今年兵庫ジュニア海洋クラブを卒業し、高校生となったばかりの選手2名が艇をOP級から420級に変え、ペアを組んで参加していました。
彼らはOP級時代に2022年の全日本オプティミスト級選手権大会で優秀な成績を収めており、今大会でも注目を集めていました。
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背中の日の丸とJPNの文字が誇らしい
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ペアとなってもその実力を大いに発揮しました
今大会では高校1年生ながらも国際420級で見事総合3位となりました。今後の活躍に期待ができますね。
本大会には一部中学生も参加しており、IRCA6級の中学生最上位の男女の選手にフルノ賞を授与させていただきました。
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大塚選手(左:B&G兵庫ジュニア海洋クラブ)、淺田選手(右:鳥取県セーリング連盟)
おめでとうございます!
大塚選手も兵庫ジュニア海洋クラブの選手。現在中学2年生ですが身長があるためOP級では手狭になってしまい、同級生より一足早くILCA6級に乗り換えたのだそう。最近メキメキと力を付けています。
中学卒業後、高校生になってもセーリング部に入って活躍している藤田・堀野ペアのように彼らにもぜひセーリングを続けていただき、活躍の幅を広げてもらいたいなと思います。
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西宮をセーリングの街へ。 地域の方々と一緒に盛り上げていきたい
西宮には、昨年世界最高齢で単独無帰港太平洋横断を達成されたヨットマン、堀江謙一さんのホームポートでもあり、今回の海の甲子園を支える「新西宮ヨットハーバー」があります。
また西宮の海は、今年スペインで開催されたヨットレース「プリンセス・ソフィア杯」で見事金メダルを獲得した470級の吉岡美帆選手が高校時代に切磋琢磨した素晴らしい環境です。
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こう見ると西宮はセーリングと深い関係性がある地域と言えるかも知れません。本社を西宮に構えるフルノとしても、西宮がセーリングの街として多くの方に知っていただけたなら、それはとても喜ばしいことです。
しかしながらヨットというスポーツに子供達が触れる場がまだまだ少なく、競技人口が伸び悩んでいることが課題としてあるようです。
本大会でも開会式では日本セーリング連盟の馬場会長が「エンジョイ・ベースボール」を例に出し、「皆さん、ATMで行きましょう!A:明るく、T:楽しく、M:前向きに!」と激励の挨拶をされていたのが印象的でした。
運営の方にお話しを伺うと「僕らが学生時代はヨット部というと先輩後輩関係が厳格、練習も規律も厳しい、というイメージがありましたが現在は変わってきたなと感じます。多くの子供達がセーリングを親しみ、その中で成長してくれたらいいですね」と選手たちが伸び伸びセーリングをしている姿を歓迎しているようでした。
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彼らがセーリングを、そして海を愛する気持ちをサポートしていきたいと思います
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この魅力をフルノとしても発信していきたい
フルノは"海に育てられた企業"という想いから、海のスポーツを盛り上げ、支援していくことも使命と考え、これまで海の甲子園・ユースセーリングカップや全日本インカレを支援してきました。
これからもこの大会のような海のスポーツに取り組む子供達にとって貴重な場が継続できるよう、サポートしていきたいと思います。
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執筆:高津 みなと