嵩山蛇穴遺跡 〜驚愕の地下洞窟探検〜
職場の人に教えてもらった嵩山(すせ)蛇穴遺跡。大きな岩にぽっかりと空いた口の中の洞窟に入ることができるというもの。一度探検してみたい、と、思っており、とうとう行ってきました!
本坂トンネル近くにあり、『豊橋の史跡と文化財(第三版)』(豊橋市教育委員会、1998年3月)によれば「縄文時代早期の洞穴遺跡で、昭和32年(1957年)に国の史跡に指定された」ものだそうです。発掘調査も行われており、押型文土器や石器、獣骨なども発見されているそうです。
息子が日本の歴史の漫画を読ませたところ、やたらと縄文、弥生時代が好きなので、連れて行きました。父親は、平安時代からの方が好きだったので、親子で興味が分かれるとこです。
さて、息子にどんな場所だったかを説明するために現地案内看板を見せると、すごくイメージしやすい絵がありました。
ちょっとお父さんお疲れ気味にも見える?後ろのお母さんは、若干弥生っぽい服装のようにも感じます。
さぁ、いよいよ中へ!ここから探検が始まります!
頭の中には川口浩探検隊のテーマが鳴り響いているのは、父親だけ。息子は知らんわな水曜スペシャル。
足元が粘土質で滑りやすい!そして、入り口が狭い!前出書によれば、入り口は高さが1.3mと息子の身長よりも低い。
息子、頭を強打。
入口にしてぐずり出す。。。鍾乳洞でもあるため上からも出っ張りがあるので、もはや凶器。中に入ると湿気もあり暖かい。この日、外の温度は8度程度ですが、中はコート的なものは要らない感じです。中に進むとこんな感じ。
一瞬、骨にも見える。石が並んでいるだけですが、ドキッとさせられます。息子は懐中電灯。私はスマホのライトで進んでいきます。最近のスマホのライトは懐中電灯よりも明るいので優秀です。
整備をした時にコンクリブロックを入れたのか、こんな感じの場所もあります。息子が渡っているのはコンクリの橋。結構整備された中なので、安心して進んでいくことができます。
内部は広く、そして枝分かれもしている。奥へ進んでいくと行き止まりになっており、食物でも貯蔵していたのかな?と、感じる棚的な場所もあったりします。
もはや、こうなってくると、どこかの遊園地のアトラクション的な映像。地下神殿にでも降り立ったような感じです。息子も徐々に楽しくなってきました。足元が滑りやすいのだけが注意点です。ただ、我々は懐中電灯持っていますが、昔の人は、火を燃やしながら進まないと、暗くて大変だったと思います。本当に真っ暗です。
こんな天井があったりします。昔の人が落書きとかしてないかな、と、期待してみますが、特になく。息子も暗闇に怖々しながらも、楽しそうに見てます。しかし、湿気がすごいのでマスクをしているとメガネが曇る。親子ともどもメガネマスクだったので、そこが辛いところです。
細く小さい穴だと息子が積極的に先に進んでいく。下までいける!とかズンズン先に行こうとするので、親が慌てる。足を滑らせて落ちて行ったりしたら助けられないので、待って!と、叫んだり。洞窟の中でうるさい親子。縄文人もそんな感じだったかもしれません。
いやもう、こんな体験が普通にできる東三河ってすごいわ、と、関心しきりです。アトラクションが探せば普通にある。これはすごい発見でした。しかも、縄文人も使っていた本物。作りものではない本物を体験できるのがうれしいですね。
そして、遂に我々は、すごい発見をしたのです!!!
縄文時代にもポケモンカードがあったのです!
息子によれば、強い奴だそうです。しかし、縄文時代にこのような加工する技術があったとは思えない。そうなると、ここで時空の歪みが発生し、縄文時代にタイムワープした現代人がいて、その遺物かもしれない!
触るな!危ない!!俺たちも縄文時代に行ってしまうかもしれない!
息子は、単に誰かがここに来て落としてったんだろう、と、至極真っ当なことを言って、父親を無視してしまいました。
いや、息子よ、こういう時に無駄に驚愕するのが昭和のテレビ番組だったんだよ、多分、CM明けに怖そうな音楽とともに、この映像が出てくるんだよ。そして、特に結論づけることもなく、あっさりと話が進んでいく、それが、昭和だったんだよ。まぁ、父は面白かったから、それで良いんだよ。
それにしても、随所に加工されたような感じの穴があるのが驚きです。上の写真も明らかに円を描くように加工していたように感じます。きっと縄文人も使いやすいように工夫していたんでしょうね。
と、まぁ、こんな感じで一時間程度中で行ったり来たりして楽しめました。
ちなみに、『豊橋の史跡と文化財』には、昔、大蛇が住んでいたので蛇穴と名がついたという話があるそうで、長野県の善光寺まで繋がっていたとも。「あり得ない話だが、そう思いこませる神秘性をこの蛇穴が持っていることは確かである。」と締めています。
神秘の洞窟探検、嵩山の蛇穴。
ぜひ、懐中電灯を持って、無駄に驚愕しながら探検することをおすすめします。絶対に戦後の昭和生まれは盛り上がると思います。
豊橋市嵩山町浅間下92