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焼討ちされた根来寺を見に行く 50代の男一人旅3
小牧長久手の戦いの余波で酷い目に遭わされている紀州。愛知県に住む人間としてこんなに全国的な影響があるのか、と、改めて驚くとともに、祟らないでくれ!、自分は岐阜の山奥出身の一族だし本願寺側だったから、と、祈る。事故もなく強行旅を済ますことができたのは、そのお陰か。
前回、小牧長久手の戦いで徳川家康の味方をしてしまったばかりに、羽柴秀吉の十万の軍勢で攻められ、挙句の果てには水攻めにされるという悲劇の舞台、太田城を訪問しました。
今回は、その際、火攻めにされた根来寺を見に行きました。この時、秀吉はわざとバラエティに富んだ攻め方をしたのでしょうか?火でも水でも、的な。
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非常に落ち着いた静かな雰囲気です。
パンフレットによれば、高野山で学んだ覚鑁上人が開いたお寺だそうです。高野山で初め修行していたそうですが、名声が高まるにつれ一部の高野衆と不和になり荘園内の根来に移ったのが始まりだとか。全国から学問を志す僧が集まる大寺院となりますが、天正13(1585)年に羽柴秀吉と対立し、主要伽藍を残して全山焼失してしまったそうです。小牧長久手の戦いで徳川家康に味方したばかりに。。。
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この大塔を見たかった!高校時代、資料集とかで見かけて美しいなぁと思っておりました。真言密教の競技を形状化したもののようです。高さ40メートルの国宝。優美という言葉がまさに相応しい。なんとこの中に入って拝観することも可能です。(内部は撮影不可。)
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受付の方に「ゆっくりしていってくださいね。」と、言われましたが、本当に心が落ち着く空間。訪れる人も少なく、1日中ここでゆっくりと過ごしていたくなる、そんな空間です。大師堂も近くにあり参拝した時、当初は暗くてよく見えなかったのですが、突如風が吹いて幕が上がり、陽が差し込んで弘法大師像がしっかりと見えた時には、歓迎されているのかな、と、少々スピリチュアルなことも思う。
焼討ち、というひどい歴史もありましたが、今は、本当に心安らぐ空間になっておりました。また、ゆっくり再訪したい、そう強く思ったお寺です。
さて、次は粉河寺。
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このお寺も非常に栄えていたそうですが、根来寺と同じ運命を辿ったそうです。
入り口にはこんな建物もあり、ひょっとして秀吉のせいか?とか思ったり。
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このお寺の本堂は二階建てのような作りで豪壮。西国三十三箇所のお寺の中でも最大級の大きさだそうです。年末の夕方でしたが、御朱印帳や33ヶ所巡りと思しき方々が参拝しておられました。
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安土桃山時代の上田宗箇による庭園もありました。上田は古田織部を題材とした漫画「へうげもの」で知りました。ソテツとかの配置がへうげっぽい。
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そして、五十円払うと鐘ついていいですよ、と、書いてある。ただ、割れてるから静かにね、と。割れ鐘をつくのは初めて。煩悩だらけなので、一足早い除夜の鐘をつかせてもらう。
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非常に落ち着いた雰囲気の根来寺と活気がある粉河寺。
どちらも火攻めで全山焼失したとは思えない穏やかさがありました。まさにツワモノどもが夢の跡とでもいうか。秀吉の雑賀攻めの現場を一度見てみたいと願っており、ようやく念願が叶いました。
そして、この忙しい旅は、最後まで欲張りました。次は時代が代わり関ヶ原の戦い終了後に真田昌幸、幸村(信繁)親子が幽閉された九度山へ向かいます。