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解像度を上げる
読んだ本
自分の思考がモヤっとするなぁと感じることが多かったので、手に取ってみました。考えがモヤっとしていると、アウトプットもモヤっとしていて、例えば仕事の中での課題に対して自分がちゃんと貢献できているかという不安もありました。
内容としては、「課題」と「解決策」の解像度を上げるためにはどうすればいいのか、そのための切り口として「深さ・広さ・構造・時間」をあげて、それぞれで実践できる「型」を提示してくれています。「型」を通じて得た解像度を仮説検証し、スパイラルアップさせていく方法も合わせて書かれています。
ハイライト
方法論として非常に参考になる部分が多く、300ページ超ある本ですが、割とスルスルと読み進められました。自分の行動に取り入れていきたいと思った内容を以下に箇条書きします。
内化と外化を繰り返す中で、課題を深めていく。
溝上慎一の教育論 参照
http://smizok.net/education/subpages/aglo_00011(naika_gaika).html現状を把握するためにとにかく書いてみる。とにかく書く。そしてツリー構造を用いて整理する。
さらに深めるためにサーベイをする。情報を集めまくる。関連する事例を100以上調べてみる、関連する本を本屋の棚の端から端まで買う、など。
インタビューをしてみる。顧客自身の解像度もまちまちなので、顧客自身の意見を聞くのではなく、事実を聞く。
現場に没入する。自社の製品やサービスが使われているシーンを観察する、もしくは自分でやってみる。観察の際には可能な限り動画や写真を撮る。必ず現場には仮説を持っていく。
習慣的に言語化する。とりあえずメモを残す。対話した内容もその直後にメモに残す。
課題を深堀するということは、その領域の研究者やマニアになる。
課題の幅を広げるために、競合製品を使い倒す。広さの探索のために、自分の時間の2割程度を使う。
開発すべき最低限のラインを決めてから、それを十分に満たせる解決策の開発を始める。また、合理的なコストで現在実現しうることが良い解決策の条件。
実験はコストパフォーマンスの良い小さい単位で実施する。人は作りこみすぎてしまいがちなので、まだ雑だと思うような段階でもやってみる。
読んでみて
課題を深めていくためには、構造化した上で深めたり、広げたりすることが重要と感じました。実際に紙に書いてみると、因果や相関がわかりやすくなることを実感しました。メモを取るときも構造を意識すると頭が整理されるので良いです。
構造化もそうですが、そういった型を愚直に続けることで、自分の思考の基礎になっていくと感じました。ただし、型はあくまでも手段なので、その型を使って何を作り出していくかという方が重要だということも忘れてはいけません。茶道でも型(点前)をしっかりとやっていく先に、亭主とお客でどういう席を作り出したいかという目的があります。
普段の業務ですぐに実践できそうな型が書かれているので、実際にやってみる中で立ち戻るために読み返したい本だと感じました。