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ほおずき * チェンマイ俳句毎日

【チェンマイ俳句毎日】2024年10月4日 

チェンマイでは再び洪水の被害が広がっている。しかも、前回よりも早いスピードで水が溢れている…。今、バンコクに来ているのだが、チェンマイの隣人から家の裏を流れる用水路が溢れそうだという連絡があって落ちつかない。

タイのローカルニュースによれば、違法に改造したバスのガスタンクが大爆発。この事故により、遠足中の子どもたちが10人も亡くなるという大惨事が起きた。世界のニュースでは、中東での紛争の拡大など、朝から暗くなる話題ばかりだ。

それでも親切な人に声をかけてもらったり、路上で演奏する音楽に励まされたり、こういう時だからこそ小さなことがより温かく感じられるのかもしれない。

知り合いのフラワーショップを訪ねたら、
ほおずきの見事な枝が目に入った。タイ人の女の子がたったひとりで営業している花屋さんだが、花の選び方に彼女独自の感性が光っていてバンコク在住の日本人にもファンが多い。
冷房がよくきいて少し肌寒い部屋にある赤く色付いたほうずきが、バンコクという大都会の中心地の小さな花屋の店内に、日本の秋の雰囲気をそっと漂わせている。日本人の家族連れのお客さんがやって来て、その一枝の「小さな秋」を買っていった。幼い息子さんが赤いほうずきの枝をまるで魚釣りの竿のように持っている姿がかわいかった。

ほおずきを釣り竿のごと少年は

一枝の鬼灯八つの秋点す



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古川節子
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