見出し画像

ドゥアンペン *チェンマイ俳句毎日

【チェンマイ俳句毎日】2024年10月6日 

バンコクのプロンポン駅の階段に座り込んでギターを弾いている物乞いの男性がいた。ドゥアンペン「満月」という懐しい曲を演奏していたので、階段を上りながら耳を傾けた。それは私がタイに来たばかりのころによく耳にした曲で(当時でもタイの懐メロだったけど)、故郷を懐かしむ歌詞と美しいメロディとがタイの人々に長く愛されている名曲だ。夜だけど明るく賑やかな都会の駅の人混みにかき消されそうなギターの音に、どこからか笛の音が重なって聞こえてきそうな気がした。

チェンマイは50年来(100年ぶりとも)といわれるかつてない洪水の被害を受けている。実質的な暮らしはもちろん、精神的にも大きな苦痛を受けている人が多数いると思うと心苦しい。私は風邪で鼻水が止まらず、おまけに住んでいる街も冠水していて、まるで溺れているような気分。洪水は溢れるのも早いが、引くのも早いと言われている。一刻も早く水が引いてほしい。


浸水の故郷遠く風邪の夜

いただいたサポートは取材費にあてたいと思います。どうぞよろしくお願いします。