踊り子 * チェンマイ俳句毎日
【チェンマイ俳句毎日】2024年9月9日
チェンマイ大学でラーンナー文化を学ぶ母校の学生さんたちの最終発表会があった。
私が大学のタイプログラムで参加したのは20年以上前のこと。
当時、チェンマイ大学美術学部の学生で、私たちに伝統楽器を教えてくれたG先生に、同じように後輩たちが習っているのを見て、尊いご縁だなあと感慨深かった。
私が学生時代にお世話になり、現在は別の大学でタイ学習プログラムを担当しているO先生も、ちょうどチェンマイに来ている日本人の学生さんたちを連れて駆けつけてくれた。
タイの先生たちとの間に長い時間をかけて育まれた信頼関係があってのプログラムなのだなと改めて感じ、日タイ両大学の交流の歩みを振り返るあたたかな夜になった。
さて、学生さんたちが披露した演目は、真鍮の長い爪を付けた踊り「フォーン・レップ(爪の踊り)」、伝統楽器による「ローイメーピン(ピン川の流れ)」の演奏、操り人形(人形作りから人形を操作しながら踊るまで)の3つで、どれもなかなかの出来栄えだった。
教えてくださったタイ人の先生は、それぞれ6時間くらいしかレッスンを受けていないのにここまで完成できたのはよく自主練習をしたからだと目を潤ませていた。
もともとダンスの素養がある学生さんたちは、リズム感もあり、身体も程よく力が抜けていて、柔らかさが大きな魅力であるラーンナーの伝統芸能の基礎を得ていた。
さらに初々しさも加わって、お世辞抜きに素晴らしかった(先輩バカか?)
ラーンナーの伝統衣装を着て、高く結い上げた髪に花やかんざしを挿し、伝統的な踊りや音楽を披露する学生は、その夜はどう見てもチェンマイの乙女たちなのだった。
踊り子の光をあつむ爪のさき
人形の瞳の底の星月夜
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