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冬の月 * チェンマイ俳句毎日

【チェンマイ俳句毎日】2025年1月13日

あちこちで見かけた牛たちが居なくなっちゃったね、と15年ぶりくらいに遊びに来た友人がいった。そんなこともないよ、と答えようとして口ごもる。

以前は、昼間自由に草を食べ、夕方に牛舎へ帰る牛の行列にしょっちゅう出くわした。田舎道ののどかな渋滞。確かに、あの頃よりも田んぼは少なくなっているし、牛を飼う人だって減っている。タイも少子化が進み、農業を継ぐ若い人は確実に減少しているのだ。

年をとるって、少しずつ変わっていくことへの一抹の寂しさを抱えて生きることなのかな。ややブルーな気分の帰り道、久しぶりに水牛を引く人とすれ違った。そういえばカフェを経営している知人が、この近くで水牛の農園を初めると言っていたのを思い出した。うまくいけば水牛のミルクやチーズを販売するらしい。そんなバイタリティのある人もいる。水牛はその水牛農園に帰るのだろうか。


水牛とすれ違う帰路冬の月

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古川節子
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