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雨の祈り * チェンマイ俳句毎日

【チェンマイ俳句毎日】2024年6月9日

踊りつつ雨乞仏の列来る

チェンマイの都を護る御柱(サオ・インタキン)を祀る伝統行事が、旧市街の中心近くにあるチェディルアン寺で行われた。

柱の納められたお堂の前には、たくさんの花台が並べられ、参拝客は花台の上に小さな花束を一つずつ置き、チェンマイの街の安泰や家族の幸せを祈る。そのため、花を花台に入れるという意味の「 サイカンドーク」とも呼ばれ、期間中、寺は花で埋め尽くされる。

本堂の前には雨を降らせるという仏像「プラチャオ・フォーンセーンハー」が初日に別の寺から行列で運ばれ、安置される。参拝者はまずこの仏像に花束を供え、聖水をかける。これには、そろそろ田植えの始まるこの時期に、雨が降るように願う意味があり、豊作を乞う伝統行事でもあるのだ。

今年はこの仏像の行列の途中で雨が降ったらしい。私がお寺に着いた頃にはすっかり止んでいたが、行列に参加した踊り子の中に知り合いを見つけたので声をかけると、良い雨が降ったのよと笑顔で言っていた。


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