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冬の窓辺 * チェンマイ俳句毎日

【チェンマイ俳句毎日】2024年12月7日

大学生の頃、バイト先の年上の人から、大人になったらあなたのその感受性はなくなるよ、と言われたことがあった。言われた時は、先のことは分からないけれどそういうものだとしたらちょっとつまらないな、と思った。
今思うのは、確かに20歳前後の感受性はその瞬間のものかもしれないが、いくつになっても好奇心は枯れないし、生きてる間は枯らさないでいたいなと思う。

バンコクから来た久しぶりに会う友人と、初めましての人たちと一緒に、チェンマイのローカルマーケットやあちこちで開催中のイベントを回った。ものを作ったり、ギャラリーを経営していたり、絵を描いているメンバーたちは、じゅうぶん大人だけれども、まるで子供のような好奇心を100%発揮して、3歩歩けば何か発見! 遅々として前に進まない。でも、これほど喜んでもらえたら案内する方だってうれしい。
古い文房具屋が好きという人が数人いたので、市場の中の創業70年の文房具屋へ行くと、ペーパーフラワーの作家さんが、何年も店の片隅の棚に眠っていた紙の中から、ピンクや黄色の目が覚めるような特別な発色の紙を発見! その瞬間、宝の山になった棚からどんどん抜き出される紙の束は、古びた店の中で光を放っているようだった。

ペーパーフラワーふふむ冬の窓辺

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古川節子
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