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最新AIツール「Sora」と企業文化の関係性─感情チャートが描く未来─

Soraがついに一般公開!!

実際にSoraで生成した動画の一部です

OpenAI社から動画生成AI「Sora」が満を持して一般公開されました。Soraはこれまで同社から技術提供を受けたクリエイターのみが利用できましたが、ChatGPT の有料プランの「Plus」(月額20ドル)と、同月5日に発表された「Pro」(月額200ドル)のユーザーはSoraが利用可能です。

「Sora」の特徴:
・テキストからの動画生成が可能(Text to Video)
・最大1080pの解像度
・最大20秒、縦横比率は横長・縦長・正方形のいずれかを生成可能
・3つの制作機能あり(動画と動画Mix、テイスト変更、アイデアの脚本化)
※ただし、上記の最大値はProのプランの場合が多く、Plusプランだと解像度は720p、最大5秒となり、透かし画像が入ります。

出典:BUSSINESS INSIDER

ということで、ますます先日公開されたProプランへの付加価値が感じられる仕様になっています。それにしても「Sora」というネーミングがいい!!!無限の可能性を日本語で表現したそうですが、イメージが伝わってきてワクワクしますね。

Soraのログイン画面

かくいう私自身も、企業さんとお話しする時にはよくChatGPTを話題にします。言語化をする立場だからとご考慮いただいているからか、ときおり企業側はまるでタブーのようにChatGPTの話を控えていることを薄々感じるのですが、そんなことは気にしなくて全く問題ないです。

むしろ多くの可能性を秘めているツールを使いながら、最適な効率の中でブランディングをしていく方が成果につながると考えています。

もちろん何でもかんでもGPT、GPTと依存するとまずいのですが、AIはサポートチームメンバーのような形で迎え入れると、よりスピーディーにPDCA、A/Bテストが出来ると考えています。

簡単に言うなれば、物事を前進させる魔法は「白魔法」、後退させるのは「黒魔法」であれば、私たちは白魔法であり、ChatGPTは特化型ではないけれども白属性・黒属性の両方が使える「青魔法」的なサポート役だと感じています。

そのため、サポート役のチームとして迎え入れることは全く問題のないこと。むしろ私たちのような、AIを知る外部チームと組むことで生産性の高いプロジェクトが社内で生み出せるのであれば、それも大事な価値提供のひとつになると考えています。技術の橋渡しは人の役目でなせる技ですし、醍醐味でもあります。

さて、改めてSoraは、私たちにこれまでとはまた違ったクリエイティビティの世界を切り開いてくれるツールだと感じます。肖像権に関しての注意喚起などの話題も出ていますので、どこまでの使用に踏み切るかは企業に依るものだと思いますが、ブランディング目線でも可能性を感じるツールだと期待しています。

Soraは理想のCXを生み出せるかもしれない

先日の記事でも触れたのですが、自分の失敗談からも感じることですが、
価値創造は、偶然ではなく、明確な戦略から生まれるものです。

そのなかでSoraは企業の世界観を表現するツールとしても有効なのではと考えています。現状、企業理念の策定に伴い浸透施策としてビジュアル・動画も用いられたりすると思います。しかしそれらは、現在軸での表現が多く、信頼感を打ち出すトーンが多いのが現状です。もちろん、信頼は最優先ですが、特にスタートアップや地方の企業だとどうでしょうか。信頼のほかに、より自分たちのインスピレーション、世界観が具現化できるかもしれません。

大手企業とは異なるサービス、独自のカルチャー、創造性。信頼性×イノベーション=未来像の具体的なビジュアル化をした上での「約束」

これらを、お客様へ伝えることが可能になるかもしれません。

たとえば、あるローカルの家具メーカーがあるとします。美しさと機能性の両方を持った高品質のデスクやチェアを販売していますが、その企業が本当にデザインしたいのは「仕事」そのものだとします。

では、その企業が考える「未来の仕事」とは何でしょうか?

デスクが画面になり、ZOOMのようなオンライン会議画面や、Notionのようなタスクメモを広げて、Slackでやりとりしているかもしれません。

※以下は実際にSoraで生成した動画です。

*クリエイターや実在の人物の肖像権は守りましょう

企業のビジョンをSoraで視覚化できれば、よりその企業の世界観とともに経営において必要な「約束」を伝えることが出来、顧客のエンゲージメントを高められるかもしれません。

もちろん、すべてをSoraに委ねる、というのではなく、企業動画の一部に組み込む、でもいいと思います。またプロトタイプ制作やコンテンツ試作の一環として利用し、顧客の声を拾い、それが自分たちのカルチャーと合っているのかを検証するにも有効です。まずは社内の浸透施策で活用し、どれだけの波及効果があるかを試してみる価値はあるのではと考えます。

なにより、定量的な目標を追うだけではなく、「どのような感情を顧客に残したいか」という定性的な価値観を、こういったSoraのような動画作成ツールをきっかけに追求していくことができるという点ではとても有効な手段だと私自身も期待しています。

感情チャート イメージ図

企業の核を明確にして、感情チャートを描くことが大切になってくる

結局のところ、ブランドが顧客に届ける体験は、「何を提供するか」と同じくらい、「どんな感情を共有したいか」を考える必要があります。そして、生成AI「Sora」は、その「感情」を具現化するための新しいツールとして、私たちに可能性を提示しています。

一方で、こうした新技術を活用する上では、企業側の内なる軸が明確になっていなければなりません。

どのような世界観を共有し、顧客にどんな感情を届けたいのか。
その方向性が定まらなければ、Soraが生み出す映像表現も散漫になり「らしさ」は希薄になってしまいます。

そのため、今後は「企業の核を明確にして、感情チャートを描くことがとても大事になってくると思います」

自社が大切にしたい感情―たとえば喜び、安心、挑戦、共感、誇り―を言語化し、ビジュアルやストーリーに活かすことで、ユーザーはブランドが何者で、どんな価値を提供しようとしているのかを直感的に理解できます。

Soraと明確な感情チャートを組み合わせることで、顧客接点ごとに最適な感情体験を設計し、長期的に顧客ロイヤリティを育むことが可能になるでしょう。

Soraがもたらす映像生成の自由度と、企業が描く感情チャートの明確な指標

――この二つを組み合わせることで、私たちは理想のCXを、より戦略的かつ柔軟に実現できる段階に入ったのではないでしょうか。

ここから先は、私たち自身がプロデューサーになり、企業の核を探り、そこから顧客体験につながるための自社の感情=判断軸をより言語化していくことにも重きを置くことがより大切になってくると推測されます。そしてその試行錯誤こそが、企業と社員の結びつきを強化し、価値の深化につながり、最終的には長期的な顧客の体験価値を生み出していくはずです。

白魔法と青魔法。それらの手助けをうまく活用しながら、自分たちの技術や想いをより尖らせていきましょう!



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