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汗、それは引換券なのだ

8月は1日しか営業しない、うちの店。

しかも13時から16時までの

3時間のみ。

1か月のうち、開いているのは3時間だ。

その理由は

暑いから。

そう

暑いから、だ。

やる気はある。

やる気は、それなりにあるのだ。

というのも

倉庫で営業しているうちの店には

シャッターのみで

ドアが無い。

ドアが無いから

エアコンも無い。

エアコンが無いから

死ぬほど暑い。 

死ぬほど暑いから

休むのだ。

そんなふざけた営業スタイルにも関わらず

今日も

お客さんはたくさん来てくれた。

摩訶不思議

かつ

有難いことだ。

とはいえ、お客さんも命懸けである。

その光景は

ショッピング中というより

修行中に近い。

店の中にいる人全員が

険しい表情で

滝のような汗を流し

みるみるうちに痩せていく。

そんな零細古道具屋。

滝のような汗と引き換えにしてでも

手に入れたかったモノが見つかればいいが

当店

残念ながら

品揃えには全く自信がございません。

だって

狭いんだもん。

探していたモノは

ひとつも見つからないくせに

ウッカリ

出逢ってしまったモノを

たくさん連れて帰ってしまうと

評判だ。

その評判が

ネガティブなものじゃなければいいけどね。

今日

古箱屋に遊びに来てくれた皆さん

一日

暑かっただろうけど

楽しんでくれてたらいいのにな

とは軽めに祈りつつ

僕が店主として

大量の汗と引き換えに

手に入れた

焼酎ハイボールの味は

勿論

昨日と同じだ。

いつもの焼酎ハイボール。

そう

今日も

悪くない。

だって

今日も

それなりに

がんばったもんね。

それなりに。

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