バタバタしている話。

年が明けてからバタバタしている。

忙しいという言葉が好きではないのであまり使わないようにしている。そもそも、四十も間近になって忙しいアピールはちょっと痛い気がする。そういうのは二十代の新入社員が同期入社の新人や学生時代の同級生に対してちょっと上から目線で接したい時に利用するくらいで十分だ。

かと言って、全然暇かというとそういうわけでもなくて、何だかんだであれやこれやとやることが多くて目が回りそうになることも多々ある。そうなると、結局バタバタするということになる。

遅々として仕様確定が進まないくせに関係者で集まってミーティングばかりしたがってそこで何度も前提をひっくり返される案件だとか。

ウンザリするくらい高齢化社会の皺寄せを我々世代が受けまくって正直「こんな町なんかどうなっても良いんじゃないか」と匙を投げたくなる自治会活動とか。

祖父の相続も終えたものの、今度は祖母の身の回りをどうするだとか。それよりも私個人はもう若くもない母親の生活はこのままでいいのかだとか。そして独り身の弟がそれをどう考えているのかとか。

もうなんか色々と疲れてしまった。バタバタするわりに、あんまり良い結果は出ていなくて、本当に疲れた。

どうでもいいけれど、「バタバタする」ってまるで鳥が羽ばたいているような音にも聞こえる。

調べてみると、何やら「手足を激しく動かす」とか「周りのものが机から落ちて騒がしい音を立てる」とかが由来のようだった。そうか、鳥じゃないんだ。

でも、鳥のほうが良いなと思った。せっかくバタバタするなら、羽ばたいて羽ばたいて、そしていつかは空に飛び立てるような、そんな動きにできたら良いなと。

だから今は、とにかくバタバタする。バタバタするしかない。全然答えは出ないけど、上手くもいかないけれど、それでもいつか、のびのびと飛んでいける日が訪れてくれるように。

あくまで深刻にならず真剣になって、とにかく目の前の問題を一つずつクリアしていこう。

つづく。

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