ロックダウンへの恩赦はない
THE EPOCH TIMES
前回の投稿、「パンデミック恩赦を宣言しよう」に対する、
ジェフリー・タッカー氏の反論記事です。
前回の投稿はこちら
要約
・政府は、コロナ政策の失敗を認めず謝罪もしない
・エミール・オスター氏の「不確実な状況下」は間違いで、
政府には判断できる情報が十分にあった
・政府は、正当化できない極端な手段をとり、社会に大損害を
与えることが確実だとわかっていながら実行した
・政府がロックダウンを行った理由を、二つ推測する
・弁明はいかなる証拠基準にも当てはまらない
政府がコロナ政策でやったこと
今、私たちは友人や隣人にそのことを話すことができ、現実が身に沁みている。私たち公衆衛生の専門家と政治家がこの国に行ったことはひどいものだった。中国武漢の全体主義的な監禁に触発され、アンソニー・ファウチ博士とNIAID(国立衛生研究所)が承認した報告書の中で、世界保健機関がその政策を再現するよう促し、すべての憲法上の権利が政府によって投げ出された。
教会は閉鎖された。学校は閉鎖され、場所によっては2年間も閉鎖され、全世代の教育が犠牲となった。家でのパーティーも制限された。家賃を払っている息子や娘でさえも、家にいる高齢者を訪ねることができなかった。州をまたぐ旅行にも制限があった。検疫の規則があり、現実的でなかった。
保健所は、特に人が集まる場所をすべて閉鎖するように要求してきた。こんなことは、かつてなかったことだ。一旦、人々が自宅の穴から這い出すことが許されると、マスクの着用(それが何かを達成するという証拠は全くなかったのに!)を強制され、最終的には、誰もがパンデミックを終わらせると言ったが、明らかにそうではなかったワクチン注射を受けることになった。
この3年間は、まさに地獄のような日々だあった。ひどいインフレ、学習能力の低下、薬物中毒、犯罪の増加、文化的虚無感、そして完全に正当化された国民の怒りなどの後遺症とともに、私たちは今、11月8日に民主党を破滅に追い込んでいる。なぜなら、これらの政策が明らかに失敗した後も、ずっと民主党が寄り添い永続させるからだ。
だから確かに、人々は動揺している。正しい答えは、保健当局と政治家が謝罪し、許しを請うことだろう。しかし、そのようなことは何も起こっていない。彼らは、すべてうまくいったというふりをし続けるだけだ。疾病対策センターが主張する次回以降の隔離の権限は撤廃されていないし、バイデン政権自身のパンデミック計画のスキームは、次回以降に州が(保健当局の指示から)離脱することを禁止することである。
判断材料は十分に存在していた
そこで、エミール・オスター氏がThe Atlanticに寄稿した、彼女が宣言したある種の恩赦に誰もがすぐに従う必要があると主張する記事について説明しよう。私たちはすべてを忘れ、前に進むべきだとされている。なぜそうなのか?なぜなら、あまりに不確実性が高かったからだと彼女は言う。「ウイルスのことを知らなかっただけなの。戦争の霧の中で、みんな頑張ったんです。」
彼女は、この時代の「不確実性」という言葉を5回も連呼している。もし、彼女(あるいは彼ら)がそれほど不確実であったなら、なぜこんなに早くアメリカの自由を破壊することを決めたのだろうか。いわゆる予防原則は、政府がそのような政策に取り組むべきでないことを示唆している。なぜなら、それは明らかに害を及ぼすからだ。しかし、彼らはとにかくそれを行った。
問題はここだ。これは完全に腐っている。私たちは2020年2月から、この病気の重大な結果のリスク層別の危険性を知っていた。すべての論文に書かれていた。データもあった。2020年2月のダイヤモンド・プリンセスの経験から、船内で70歳未満の死亡がなかったことは知っていた。それは、当時私たちが持っていたあらゆる情報と合致していた。当時私たちが知っていたことに基づけば、ロックダウンをするケースはまったくなく、これをしない理由はいくらでもあったのである。
それどころか、オスター氏は単にニュースを読んだだけかもしれない。2020年1月30日のMSNBCは、元バラク・オバマの健康顧問であったエゼキエル・エマニュエル博士の言葉を伝えている。「アメリカのみんなは、とても大きな呼吸をして、ゆっくりして、パニックになったりヒステリックになったりするのをやめるべきだ。我々はこの件に関して、少しヒステリックになりすぎている。」
2020年3月4日、オンラインマガジンのSLATEはこう報じた。「COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2は、現在恐れられているほど致命的ではないと結論づけるに足る多くの説得力のある根拠がある。しかし、それにもかかわらず、COVID-19パニックが起きている。良いニュースをお伝えしよう。この恐ろしい数字が続くことはないだろう。このウイルスの真の症例致死率は、現在の報告が示唆するよりもはるかに低い可能性がある。」
同日、心理学雑誌のPsychology Todayはこう報じている。「そう、このウイルスは他のコロナウイルスとは異なっていて、より悪いのだが、それでも非常に見覚えがある。我々は、このウイルスについて、知らないことよりも知っていることの方が多いのです。...目に見えない敵が、あなたを病気にするためにそこにいると考えるのは怖いことです。しかし、あなたの主治医はパニックになっていませんし、あなたもそうする必要はありません。」
ファウチ自身にも目を向けることができ、彼は2020年2月28日、権威ある医学雑誌New England Journal of Medicineに次のように書いている。「Covid-19の全体的な臨床結果は、最終的には、症例致死率がそれぞれ9~10%、36%であったSARSやMERSに似た疾患というよりも、重症季節性インフルエンザ(約0.1%)またはパンデミックインフルエンザ(1957年と1968年に類似)に近いかもしれません。」
2020年3月17日、伝説の疫学者ジョン・イオアニディスは、全てを打ち明けた。「現在のコロナウイルス病であるCOVID-19は、100年に一度のパンデミックと呼ばれている。しかし、これは100年に一度の大失敗かもしれない。(中略)要するに、経済、社会、精神衛生に大きな影響を与えることなく、社会的距離の取り方、ロックダウンをいつまで維持できるかはわからないということだ。金融危機、不安、内乱、戦争、社会構造の崩壊など、予測不可能な展開が起こるかもしれない。少なくとも、意思決定の指針として、進化する感染負荷に対する偏りのない有病率と発症率のデータが必要である。」
うわー、予言的中!? それがすべて起こったのだ。彼は、千里眼があるからではなく、働く脳を持っているからこそ、このことが分かったのだ。健康、経済、社会関係、その他多くのことに影響を与えずに、ただ社会を閉鎖することはできない。
つまり、当局は、データからはどう考えても正当化できない極端な手段をとり、社会構造に大規模な損害を与えることが確実だとわかっていながら、それを実行したのである。
それどころか、2005年から2006年にかけて初めてロックダウンが推し進められたときから、その被害については分かっていた。有名な疫学者ドナルド・ヘンダーソンは、このような措置は管理可能なパンデミックを大惨事に変えると警告していたのだ。
ロックダウンを行った理由は?
だから、私たちは今、大災害の中で生きている。謝罪はない。あるのは隠蔽だけだ。さて、あなたは次のように考えるかもしれない。2020年1月下旬から2月中旬にかけての主要メディアは、冷静な対応を呼びかけ、ロックダウンの狂乱を回避するよう促しており、ファウチでさえ、このパンデミックから抜け出すためにワクチンは必要ないと言っていたのに、なぜ急に変化があったのだろうか?ファウチが手下や側近とともに2020年3月初旬にトランプを取り囲み、ロックダウンを許可するよう要求する原因となった新証拠は何だったのか?
なぜこのようなことが起こったのか? 私なりの仮説がある、あくまでも仮説だが。私の推測では、
1)ファウチとその一味は、国立衛生研究所が武漢の研究所に資金
提供していたためにパンデミックの責任があると考え、感染拡大
を止めるため、あるいはただ混乱を引き起こして注目を集めるた
めにロックダウンを推進した。
2)トランプに経済を破壊させることが、2020年11月の選挙で彼を
失脚させる最も確実な道となる、というもの。
これはたまたま、捏造された病気パニックが不在者投票のルール
変更を許し、最終的にトランプを敗北させた。
さて、これを陰謀論と呼ぶこともできるだろう。私は、それが事実でないことを心から願っている。なぜなら、それは時代を超えたスキャンダルになるからである。そして、おそらく私がここで間違っていて、何百万ものビジネスと人生を台無しにするようなひどい行為には、何か別の理由があるのだろう。それが何なのか、知りたいものだ。
しかし、オスター氏の「知らなかった」という言い訳は、「ウイルスはもっと悪いと信じていた」「マスクをすれば広がらないと思っていた」など、全く根拠のないものであった。また、ロックダウンをした人たちに「恩赦」を与えるというのは、まったく根拠のない話である。
私たちは知っていた。脅威の性質は既存のデータに基づいて確実に知っていたし、ロックダウンによって引き起こされる深い損害は歴史的な経験と常識に基づいて確実に知っていたのだ。
無知であったという弁明は、いかなる証拠基準にも当てはまらないのだ。(了)
考察
前回の投稿である、オスター氏の主張する「不確実な状況下」という言い訳に対し、タッカー氏は「十分に判っていたこと」であると反論しています。ですので、ロックダウンを決定したアメリカ政府には「恩赦」はありえないと断言しています。
確かにコロナの実態については、twitterやyoutubeで政府見解と異なる情報を発信していたユーザーが大量にBANされてきたことを、ご存じの方がいることと思います。BAN被害者の中には世界的なウイルス学の権威も含まれていたのに、専門家でもないFactCheck組織が間違った情報であると決めつけていたことには、政治的な力が働いていたとしか考えざるおえません。
つまりバイデン政権は、都合の悪い情報を無視したのか、政策ありきで情報を集めたのかの、どちらかだったのでしょう。
ですから、バイデンやファウチが「恩赦」に値するかの問いに対しての回答は、多くの方がタッカー氏と同様に”No”でしょう。
次に、日本人が与える「恩赦」について考えてゆきましょう。
まず、私たちが「恩赦」を与えるかどうかを判断する対象について、はっきりと区別しておきたいことがあります。
それは、日本では正式にはロックダウンは行われていませんので、コロナ対策全般に話を広げて、「コロナ情報の隠蔽と、異論に対し弾圧を行った、日本政府、医学界、マスコミなど」と、「一方的な情報を与えられた中で、間違った判断をしてしまった国民」の、二つのグループについてです。
「恩赦」を主張するオスター氏は、その二つのグループを明確には区別をしていません。タッカー氏の記事では、前者の責任のみで後者についての記述はありません。
私自身は、前者に対しては謝罪と懲罰が必須であり「恩赦」の対象にはなり得ないと考えています。「40万人が死ぬ」「東京の2週間後はインドになる」「無症状でも感染させる」「県境を跨ぐ移動禁止」「寝る時もマスク着用」などと恐怖を煽って、規制強化を容認した(自称)専門家や番組MCも前者に入れるべきだと考えます。
後者に対しては個々のケースによって、個人の感覚によって「感情的な意味での恩赦」の判断が別れることでしょう。例えば「東京の子供が帰省を親から拒否された」「介護施設で親との面会を断られた」「マスク警察」などには、正解がありません。
さらに二つの重要なことがあります。
一つ目は、二人の論説の中にはロックダウンやマスク着用などの是非に対する考察はあっても、ワクチンに関係する損害について触れられていないことです。
ワクチンの実態が明らかになるにつれてその有効性のゴールポストを徐々に動かしてゆき、危険性を誤魔化してきた厚労省、医師会などは、責任を認めることがあるのでしょうか。政府が国民一人当たり10回分も購入してしまったツケを税金で賄うことに、国民は納得できるのでしょうか。
インフォームドコンセントを怠って接種をした医師には副作用による死亡や障害に対しての、未接種者を排除した会社や学校などには就業就学機会の損失に対しての、損害賠償訴訟が起こされることも予想されます。「真面目に働いているがゆえに犯してしまった罪」かもしれませんが、私は「恩赦」の対象にはなり得ないと考えます。病院が業務上過失致死に問われる可能性も否定できません。
二つ目は、コロナの発生起源です。さすがに現時点で、「コウモリ由来のウイルスが、武漢海鮮市場から自然発生的に広まった」などという話を、まったく疑わない人は少なくなっていると思います。
ではどうして発生したのでしょう? 昨年の時点で、ファウチのNIAIDやダザックのEco Health Allianceが武漢生物研究所にウイルス研究をさせていたことは報道されており、その資金源にクリントンやバイデンが関係し、ファイザーなどの製薬会社が利益を得ていたことも明らかになってきています。
また、ウクライナにアメリカが関与した生物兵器研究所が存在したことも、上院委員会でビクトリア・ヌーランドが認めています。ロシアは、その調査結果を安保理で公開し審議しようとしていますが、アメリカは頑なに拒み続けています。
これらが明らかになって、COVID-19の起源にアメリカ(のネオコン勢力)が深くかかわっていることを隠しきれなくなり、パンデミックが人災であるとなれば、世界中で人々の怒りは沸騰することでしょう。そうなったときに、「間違った判断をしてしまった国民」であっても、刑事罰こそ与えられないでしょうが「感情的な恩赦」を認めてもらえなくなることも考えられます。
今後、この「恩赦問題」について、日本国民の間で活発に議論されることが予想されます。
マスコミの報道に疑問を持ち、より広く情報を集めて、より正確な情報を伝えてくれていた人に対して、あなたはちゃんと向き合わずに、頭から否定して、「陰謀論」だとか「ガセネタ」などと馬鹿にした覚えはありませんか?
自分は原告側だと思っていた人が、いつの間にか被告席に座らされる可能性があります。その時、自分勝手に「私は恩赦を受けられる」と、言い訳を作って逃げようとするのは、かえって「あの人はダブスタな小さい奴」だと蔑まれることを知っておいてください。
「けじめ」があってこその「許し」なのだということは、
前回の記事で述べた通りです。