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映画 | 美徳のよろめき

アマゾンプライムで「まもなく終了」となっている作品を眺めていたところ、「美徳のよろめき」がリストに入っており、思わず観てしまいました。

原作は三島由紀夫さん、婚姻外の恋愛を描いた作品です。
映像化にあたり、本作は原作とは大きく異なる作品に仕上がっており、原作へのリスペクトは感じられません。

1957年の作品なので、恋愛シーンはソフトなのだろうと想像しながら観ていたのですが、冒頭から強いエロティシズムを感じさせるシーンの連続で、まるで「観てはいけないものを覗き込んでしまった」かのような感覚になり、ドキドキしながら観賞しました。

若き日の三國連太郎さんが演じる主人公・節子の旦那さんの、荒々しい接吻や愛撫のシーンは非常に扇情的。肌の露出があるわけではないのに、思わず目を覆いたくなるような、それでいて指の隙間からしっかり見ずにはいられない、そんな魅惑的な映像。

90分ほどの作品なのですが、観ている間、まるでもっと長い時間を過ごしているような感覚になりました。未体験の感情や感覚を次々と呼び覚まされるような、強烈な映画体験。わたしのお気に入りのシーンは、主人公・節子を演じる月丘夢路さんが綴る日記の場面。美しい筆跡と、純粋な情欲を感じさせる文体が印象的で、時折差し込まれる映像が、さまざまな想像を掻き立ててくれました。

なんて、なまめかしい

出演されている俳優陣の色気と艶やかさが、画面いっぱいに溢れている。


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