見出し画像

ポケットに名言を

今宵は「ポケットに名言を」寺山修司著を読んでいました。寺山さんがノートへ綴った名言を掘り出して公表したものです。

色んな名言が紹介されていて、気になったり、これ好きだなとか、どのような意図で書かれたものなのかな、というところに付箋してみて、あとで振り返ってみます。まだ、見直してないけど三島由紀夫さんと太宰治さんの言葉が気になっています。

太宰さん、殆どの作品を読んでいないけど私の中では私生活のイメージが悪くて敬遠していたのに本作で紹介されている言葉の数々で非常に気になっています。太宰さんの紡ぐ言葉で嫌な表現にフックをかけてしまうけど、他の言葉にはっとしたり、心に沁みる言葉があったり、太宰さんのことがいやだいやだと思いつつも発する言葉には惹き込まれたり、嫌な気持ちになって離れたり。この振れ幅は何かなぁ。

寺山さんの「私のノート」というところで書かれていることをみていて、(面白い方だ)と思いました。感じたことを率直に綴られたのだと思いますが、やんちゃな中学生みたいだなと思うところがあちらこちらにあって、この辺りもまた読みかえしてみます。

「真実」という章でこのようなことを書かれていて

…私が真実だと思うことのできる唯一のものは、誇りを賭けるに足る美しいものである。美しくない真実は、ただの「事実」にすぎないだろう。

唯一のものは、誇りを賭けるに足る美しいものである”というところに不器用な男らしさを感じました。

でも寺山さん、違う意図で書かれているでしょうからもっと色んなことを汲み取れるようになりたいな…。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?