アニメ | ルックバック

原作は未読、アマプラで観ました。

「チェンソーマン」の藤本タツキさん原作、とは知っていて、バクマンみたいな作品なのかなぁって、想像していたんですけど、観てみたら何てことでしょう。こんなに揺さぶられるとは思ってもいませんでした。

自信家「藤野」ちゃん、引き籠り「京本」ちゃんコンビ。
出会いのきっかけが面白かったけど、衝撃。自信満々、驕りまくりの天上から、自信を完膚なきまでに、自身が好きで好きで、周りから絶賛の嵐だったのに、あんな落とし方って惨い。厳しい、厳しすぎます。

藤野ちゃんは素晴らしい、奈落の落とし穴に落ち込んでしまったでしょうに「なにくそ」と、今はまだ負けているけどこのままでいるものかと、足りていないものを成長させるべく一心不乱に努力を積み重ねていきます。ずー…っと静かに粛々と積み上げていく。その描写にセリフはなく、ずっと藤野ちゃんの背中からの描写のみ。積み重ね、一途で清々しい。

京本ちゃんはまた、初登場が衝撃。
登場するのは名前と、京本ちゃんが描いた四コマのみ。その四コマは小学四年生が描いたとは思えない超絶技巧の画。しばらく京本ちゃんが描いた四コマ以外登場しなくて、本当に存在しているのかなと思っていたら、卒業式後に藤野ちゃんが、担当の先生から卒業証書を持っていってやってくれと頼まれて、嫌々京本ちゃんの自宅を訪問。

そこからの展開、ぐっときました。
京本ちゃんの世界がぱっと、明るい、というかもう眩い!眩しい!!
藤野ちゃんはー…藤野ちゃんも!この世はなんて素敵なんだと、リアルでこんな、まるでミュージカルのサイコー、ハッピーな体験、気持ちになるなんて!!という、このシーンが、観ているわたしもサイコーにハッピーで、滅茶苦茶うれしい気持ちになって、本当に楽しかった。

チェンソーマンを描いているひとと、同一人物とは全く、思えない物語で、藤本タツキさんはえげつない作家さんなんだと、SNSや映画がどうしてこんなにも話題になったのかと、納得の作品でした。

あと、個人的には「由宇子の天秤」という映画で重要なキャラクターを演じていた河合 優実さんが藤野ちゃんを演じていると知りまして、かなりうれしかったです。京本ちゃんを吉田美月喜さん、山形弁?かな。本当に素晴らしい演技でもう何にも言えない。すごかった。要チェックだな俳優さんだと思います。

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