民謡 「屋嘉の浜」について聞いたこと
T先生、O先生をはじめとした諸先輩に聞いた話。昔、石川の方やコザの方では物売りや芝居などのコマーシャルにサンドイッチマン(という広告をする人)がいた。
有名どころでは、小那覇舞天先生や芝居師の池原センスルーさんなどもよくやっていたようだ。そのような物売りの広告の歌が特段上手いサンドイッチマンをやる大島(奄美)出身の人がいた。その人が歌っていたのが、屋嘉の浜であり、曲は昔の古い「海のちんぼーら」で、歌詞は奄美民謡でよく歌っていた歌詞(糸繰り節)。確かに歌を聞くと一番は「綱や切りてぃん結ばらん 縁の切りりば結ばらん」と歌っていた。よってどこからでた節かわからないがサンドイッチマンが歌っていた歌詞であり、奄美出身の人による「海のちんぼーら」における改作である。
この歌も大変よく歌われ評判も上々であったため、津波恒徳先生らが、その歌っていた人から習いとって歌っていた。
また、その歌を、その当時津波恒徳先生と仲の良かった兼村兼行(孝)氏に教え、すぐレコードに吹き込まれ、流行したものだときいている。