20世紀を代表する作曲家20人【現代音楽入門】
20世紀を代表する作曲家を国ごとにまとめると以下のようになります。
フランス
クロード・ドビュッシー(1862-1918)
印象主義音楽の代表的な作曲家で、全音音階や五音音階を用いて光と影の効果を表現した。代表作に《牧神の午後への前奏曲》や《海》などがある。モーリス・ラヴェル(1875-1937)
ドビュッシーと同じく印象主義音楽の作曲家で、独特な管弦楽法によって色彩豊かな響きを生み出した。代表作に《ボレロ》や《亡き王女のためのパヴァーヌ》などがある。オリヴィエ・メシアン(1908-1992)
鳥のさえずりや宗教的なテーマを音楽に取り入れた作曲家で、非対称リズムや特殊な旋法を用いた。代表作に《トゥランガリーラ交響曲》や《終わりなき讃歌》などがある。ピエール・ブーレーズ(1925-2016)
十二音技法やセリエル主義を発展させた作曲家で、電子音楽やコンピュータ音楽にも関わった。代表作に《構造》や《マルタの肖像》などがある。
オーストリア
アルノルト・シェーンベルク(1874-1951)
無調や十二音技法を提唱した作曲家で、20世紀音楽の先駆者とされる。代表作に《浄夜》や《ピアノ協奏曲》などがある。アントン・ヴェーベルン(1883-1945)
シェーンベルクの弟子で、十二音技法を用いて簡潔で密度の高い音楽を作曲した。代表作に《管弦楽のための変奏曲》や《五つの小品》などがある。アルバン・ベルク(1885-1935)
シェーンベルクの弟子で、十二音技法を用いながらもロマン主義的な感情を表現した。代表作に《ヴォツェック》や《ヴァイオリン協奏曲》などがある。
ドイツ
パウル・ヒンデミット(1895-1963)
新即物主義を提唱し、実用的で直截的な音楽を作曲した。代表作に《数学者の歌》や《管弦楽のための協奏音楽》などがある。カールハインツ・シュトックハウゼン(1928-2007)
セリエル音楽を提唱し、電子音楽や直観音楽などの革新的な音楽を作曲した。代表作に《光》や《クラング》などがある。
ロシア
イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882-1971)
ロシア・バレエ団のために《火の鳥》や《春の祭典》などの革新的なバレエ音楽を作曲し、その後も新古典主義や十二音技法など様々なスタイルを試みた。代表作に《兵士の物語》や《交響曲三部作》などがある。セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)
ロシア革命後に亡命し、西欧やアメリカで活動したが、後に帰国した。《ピーターと狼》や《ロメオとジュリエット》などの親しみやすい作品と、《鋼鉄の歩み》や《第二交響曲》などの前衛的な作品を作曲した。ドミートリイ・ショスタコーヴィチ(1906-1975)
ソビエト連邦時代の作曲家で、スターリン体制下で様々な圧力を受けながらも、15曲の交響曲や15曲の弦楽四重奏曲などの傑作を残した。代表作に《レニングラード交響曲》や《バビ・ヤール》などがある。
ハンガリー
ベーラ・バルトーク(1881-1945)
ハンガリー民謡や東欧の民族音楽を研究し、その要素を自らの音楽に取り入れた。代表作に《弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽》や《中国の不思議な役人》などがある。ジェルジ・リゲティ(1923-2006)
ハンガリー革命後に亡命し、西欧で活動した。微分音やクラスターなどを用いて密度の高い音響効果を生み出した。代表作に《大気》や《ルクセ・アエテルナ》などがある。
アメリカ
アーロン・コープランド(1900-1990)
アメリカ音楽の父と呼ばれる作曲家で、アメリカの民謡やジャズなどを取り入れた。代表作に《ファンファーレ》や《アパラチアの春》などがある。ジョン・ケージ(1912-1992)
偶然性や沈黙などを音楽に取り入れた実験的な作曲家で、準備されたピアノや非楽器的な物体を用いた。代表作に《4分33秒》や《ソナタとインタールード》などがある。スティーヴ・ライヒ(1936-)
反復する短いフレーズを変化させていくミニマル・ミュージックの代表的な作曲家で、テープレコーダーやフェイズシフトなどを用いた。代表作に《カム・アウト》や《ミュージック・フォー18奏者》などがある。
以上が20世紀を代表する作曲家の一部です。他にも様々な国や様式の作曲家が活躍しています。