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グアテマラ・シェラ周辺の美しい村

【グアテマラ旅行記 vol.5】

グアテマラでスペイン語を習うことのメリットは「安さ」だけではありません。この国では、かつて日本もこうであったかもしれないと思えるような、素朴で美しい生活の様子を見ることができます。

シェラでスペイン語学校に通って良かったことの一つが、シェラを拠点に多方面にアクセスしやすいこと。今回は、私がシェラから日帰りで行った近隣の村うち2つ、スニルとサルカハを紹介します。

美しい民族衣装、美しい風景|スニル

もし、グアテマラにやって来て「美しい民族衣装を見てみたい」と思うのなら、私はまずスニル(Zunil)に行くことをお勧めします。

スニルは、シェラから南西方向にチキンバスで40分ほどの距離にある小さな村。山に囲まれているため、坂道がちな地形です。

街を歩く人々の多くは民族衣装を見に付けており、さらになぜだか頭の上に荷物を載せている姿をよく見かけました(いずれも女性のみ)。

スニルの女性の民族衣装は「こういう色や柄が特徴的」と形容しがたく(実際には特徴があるのかもしれませんが)、色とりどりで柄もさまざまな衣装を自由に組み合わせて着ている様子。おしゃれ。

民族衣装の美しさもさることながら、タカさん(タカハウスのオーナー)情報によるとスニルはやや裕福な村のようで、そのためか建物の装飾が凝っていたり、引きでみた街全体の絵も調和がとれている気がしました。

ちぐはぐな外壁や適当にぶら下げた洗濯物など「きれい」ではないかもしれませんが、グレーがかった外壁に差し色の洗濯物が入るさまから人々の営みを鮮やかに感じられました。

スニルの市場へ。

立派な体育館のような場所に大量の野菜が並んでいました。ここでイートインで食べたシチューのような料理、美味しかったなぁ。15ケツァル(≒200円)ほど。


そして、偶然たどり着いた洗濯場。というかただの川。

こんな光景すら美しい。日本の常識では環境汚染の面からしてもあり得ませんが、同じ地球で同じ時間を過ごしていてこうも違うなんて。

電動の洗濯機を「美しい」とは思わないのになぜ、この光景は「美しい」のだろう?

遠く、豊かな土地へ来て、想像も及ばなかった景色を見れたことに、心から感謝した瞬間でした。

繊維業で栄え、「コルテ」で有名|サルカハ

サルカハ(Salcaja)はスニルとは別方向、シェラから北東へ30分ほどの距離の村。繊維業が盛んです。

サルカハの中心部にあるサン・ハシント教会。

1524年に中米で初めて建てられたキリスト教の教会で、幾度かの地震を経ても比較的よい状態で保存されています。サルカハはスペイン人によって最初に侵略された(つまり、最初にキリスト教が布教された)グアテマラの村の一つなんだそう。

内部の天井は木造で新しいよう。繊維業が盛んな村らしく、レースの装飾が施されていました。ヨーロッパの教会では見たことがない、独自の文化のように思えます。


この時はタカハウスのみんなで行ったので、タカさんが住民の方のお宅に案内してくれて、織り機を見せてもらいました。笑顔がステキなおじさま。

そして屋外でも糸を紡いでいる方々に遭遇。長い距離が必要ということなんでしょうか。

糸を染める工場も見学させていただきました。


サルカハといえば他にも有名なのが「コルテ」という民族衣装の生産。エプロンのような、巻きスカートのようなものです。

(女の子もかわいいけど)この女性が履いているのが、コルテ。私も一つ買いたいな〜と思って市場に行ったんですが、どことなく観光客に厳しい視線に臆してしまって買えなかった……残念。欲しいという方はぜひサルカハへ!

他にも真っ赤な果実酒の生産でもサルカハは有名です。

色んな特産品や地場産業があり、スニルと同様に裕福そうに見える村でした。グアテマラには珍しいちょっと変わった建物(豪邸!?)もあったりして、ぶらぶら歩くのも面白い。


(つづく)

・カメラ:Nikon F3 HP
・レンズ:Nikon Nikkor 35mm 1:2.8 / 50mm 1:1.4
・フィルム:efiniti UXi ISO200


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