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シェラ(ケツァルテナンゴ)でスペイン語短期留学をしました

【グアテマラ旅行記 vol.4】

グアテマラを訪れる日本人、特に世界一周旅行をしている人は意外と多い。それはなぜか?……というと、何を隠そうグアテマラではとても安くスペイン語を習得できるからです。

私自身、最初は「メキシコに行ってみたいな」と思って調べていたんですが、グアテマラでスペイン語が安く学べると知って「じゃあグアテマラでスペイン語を勉強してからメキシコに行ったらいいんじゃない?」とルートを決めました。

出資してくれた親から「フラフラするのでなく一箇所に滞在して勉強するならよい」という条件を課されていた。という事情もあります(メキシコでは結局フラフラしてたんだけど)。

というわけで、グアテマラでのスペイン語短期留学ってどんな感じなのか。あと私が滞在したシェラという街について書いてみます。

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グアテマラのスペイン語学校の特徴

グアテマラのスペイン語学校の特徴をまとめると、

・費用が安い
・授業がマンツーマン
・ホームステイや宿を紹介してくれることが多い
・日本人が経営している学校がある

まず、費用のこと。

スペイン語留学したいと考えた時に「じゃあスペインに行く?」と思い浮かぶ人が多いはず。私もそうでした。

ですが、スペインの物価は先進国並みなので、スペイン語学校の費用も高いです。現状を詳しく把握していませんが、ざっと見た感じ一週間の授業料+生活費で数万円はかかりそうです。しかも集団授業がメイン。

一方グアテマラで私が通ったタカハウスという学校兼ゲストハウス(詳しくは後述)の場合、

・1日4時間(午前または午後)のマンツーマンレッスン ×週5日
・ホームステイ
・1日3食 ×週7日 の食事付き

を合わせて、一週間1000ケツァル(≒13000円)でした。※5年前の価格なので、今はやや値上がりしているみたいです。

これってとても安くないでしょうか?5万円ちょっと出せば1ヶ月の滞在費にスペイン語のマンツーマンレッスンがついてくるなんて、破格すぎる……。

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そして、グアテマラの授業は安いうえにマンツーマン。

レッスンでは半分くらいが先生との会話です。会話を繰り返していると、どうしても覚えなきゃ!思い出さなきゃ!と焦り始めます。「いつもこの単語が出てこない」とか「いつもこれ言いたいのに言えない」という感じで。だから、1日のうち授業のない時間(授業が午前中なら午後の空き時間)に調べて復習する。

私は英語に関しては読み書きはできるのに喋るのが苦手という、典型的日本人タイプです。でもスペイン語は、たった三週間だけどマンツーマンで喋り続けたおかげで、話すことに抵抗感がなくなりました。「正しくなくても大体でいいや」「このフレーズを言えばなんとかなるかも」と思えるのです。

ビジネスで使う人にはプラスアルファの学習が必要になると思うけれど、とにかく会話できるようになりたい!という人にはおすすめです。

(もちろん文法や単語の練習もあります。宿題はけっこう多いので大変でした)

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また、ホームステイがセットだったり、泊まる宿を紹介してくれるので安心感があります。

グアテマラの一般家庭に居候するホームステイ。異文化を知るという意味でとても貴重な経験になるはずです。※もし合わない場合は途中で宿に変えてもらうこともできます。

食事も出してもらえるので「へえ〜普段はこういうの食べてるんだ」と興味深かったです。正直言って、時々どうしても口に合わないこともあって苦労しましたが、ホテルに泊まって自分の食べたいものを食べ続けるよりよかったなぁと思います。

私のステイ先は、学校から徒歩30秒の大きな家。9人ほどの大家族、犬も2匹。隣の部屋には別のホームステイの子(西洋人の女の子)がいました。

タカハウスについて

私がシェラで通った学校は「タカハウス」というところです。

簡単に言うとスペイン語学校とゲストハウスがくっついています。日本人のオーナー(タカさん)がどちらも経営しており、学校に通う人・泊まる人はほぼ日本人です。

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マトモな写真がなかったので、タカハウスの中庭(シュールだな)。

日本人宿だと日本人ばかりなのが嫌だ。もっとストイックにやりたい。という気持ちもわかりますし、私も少なからずそう思っていました。しかしグアテマラという少し物騒なことの起きる土地である以上、日本人が周りにいる安心感には代えがたいものがありました。

また、スペイン語学校の先生は全員スペイン人。日本人が教えるわけではありません。だから大丈夫(?)です。

タカさんは、授業のない週末などに「アクティビティ」と称していろんな場所に連れていってくれました。近隣の村にはたくさん行きました。先住民の方の家を訪問したり、織物工場、製糸工場の見学などなど。夜、シェラのサルサ教室にみんなで通ったりもしました。一人で旅行していたら絶対にこんなに楽しめなかった。

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さらに、また後ほど書こうと思いますが、タカハウスで知り合ったお友達とグアテマラ内で小旅行したりもしました。女一人の行動って不安なときもあるからとても嬉しかった!飲み会も頻繁です。

というわけで私はタカハウスをとても推しています。


グアテマラのスペイン語学校のマイナス点

しかしながらグアテマラのスペイン語学校も完璧ではありません。欠点として挙げられるのは主に、

・スペイン語が少しなまっている
・治安が良くない
・あまり清潔ではない

スペイン語のなまりというのは、アメリカ英語とイギリス英語のような発音の違いもあるし、同じものを指す単語が違うこともあります。グアテマラの人だけが使う表現もあります。ただ、旅行会話としてスペイン語を習得してグアテマラに行く人はほぼ中南米を旅することが目的だと思うので、その場合大きな問題はないと思います。

また、治安はあまり良くないです。街の家々はみな鉄格子をしっかり閉めていて、小さなタバコ屋にも鉄格子がはまっています。気をつけて暮せば可能性は低いといえ、ひったくり・強盗・殺人が起こることがあります。安価なことと安全性は天秤にかけて、自身で判断する必要があります。

一つの目安になるのが外務省が発表している「危険レベル」。グアテマラは2019年8月現在レベル1(“充分注意してください”)です。日本のように最も安全な国はレベルなし。レベル1の国は意外と多いです。


そして、清潔かどうかは人によって価値基準がだいぶ違うところ。私は全く潔癖ではありませんが、トイレの紙を流さずゴミ箱に捨てる方式にはいつまで経っても慣れませんでした。水圧が低いので水洗式にできないそうです。メキシコやグアテマラにもう一度行きたいけれど、唯一トイレの紙問題だけ引っかかる……。

以上を差し引いても、グアテマラでのスペイン語学習は楽しかったです。冒険心がある、ある程度汚いところでも平気、日本とはかけ離れた環境に行きたい……そんな方はぜひ!

シェラ(ケツァルテナンゴ)は暮らしやすい街

最後に、シェラという街について。

シェラというのは通称で、正式にはケツァルテナンゴ(Quetzaltenango)という街です。首都のグアテマラシティに次いで国内第二の人口。旅行客はアンティグアに次いで多く、物価が比較的安いのでバックパッカーに人気があります。

私は前回の記事で書いたように、アンティグアに少し滞在してからシェラに来ました。アンティグアはコロニアルでカラフルな可愛い街並み。起伏がなく平坦で、碁盤の目上で歩きやすく、治安が比較的良い街でした。

一方のシェラは、特にコロニアルテイストではなく、街並みは雑然としています。土地に起伏があって坂道が多く、治安はアンティグアより若干良くないかもしれません。

それでも私はシェラが大好きでした

なんか、「街っぽいなぁ」と。「生活感がある」とも言える。

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観光地と呼べる場所がほとんどないことが逆に生活拠点としてしっくりきました。土産物屋はありませんが、美味しいパン屋、スーパー、市場、こじゃれたカフェや飲食店なんかがあります。

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上はシェラに滞在する人がほぼ間違いなく行くであろうカフェ「バビエラ」。下はスペイン語の先生に教えてもらった「La Luna」。

パルケ・セントラル(中央広場)の周りには立派な建物(議事堂だか役所だか)も建っています。

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ちなみにシェラは広い街なので、アンティグアのように全体を歩いてまわるのは難しい。シェラ内では、チキンバスよりも小さなミニバスに乗って移動します。

循環バスのようなもので、ミネルバという大きなバスターミナルと、パルケ・セントラルを結んでいます。バスから半身乗り出した少年が「ミネルバミネルバ〜」と言っているか「パルケパルケ〜」と言っているかで、どちらに向かっているかわかるというシステム……面白い。

近隣の村へ遊びに行くときは、ミネルバ行きに乗ります。何度か一人でトライしましたが、たまに間違えて乗車拒否?されちゃいました。向こうの交通は乗りこなすのが難しい!

(つづく)

・カメラ:Nikon F3 HP
・レンズ:Nikon Nikkor 35mm 1:2.8 / 50mm 1:1.4
・フィルム:efiniti UXi ISO200

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