見出し画像

加熱講座8 遠赤外線の真相

オーブンやオーブントースターで放射されている赤外線は、熱線とも呼ばれ、物を温めることができます。 炭火や石窯も赤外線を放射しています。この赤外線は、電磁波の一種ですが、波長および周波数によって、 こちらのページのように区別されます。 太陽光にも、赤外線が含まれているので、人間の肌で温かさ、熱を感じます。 そこで、どうして、赤外線に当たると熱をもつのか。 それは、赤外線の波長が、物質の分子の振動を活発にするため、その摩擦により熱が発生します。

ナノセラファイン優フライパンは、遠赤外線を放射しています。

その赤外線の中で、周波数の高いものが近赤外線、低いものが遠赤外線となります。 そして、遠赤外線よりさらに周波数の低いものが、電子レンジのマイクロ波という位置付けになります。 さて、ここで誤解をされるのが、「遠赤外線は食材の内部に浸透する」という点です。 食材の内部に浸透するのは、あくまで電子レンジのマイクロ波です。 遠赤外線は、内部には浸透せず、表面で吸収されて熱に変わり、その熱が内部に伝導して行きます。

しかし、遠赤外線は食品の表面を効率よく加熱する性質のものであり、焦げ目などがつきやすくなります。 その結果、加熱する時間も短縮できますので省エネにもつながります。 それは、美味しさにも直結しています。 かたや、近赤外線はやや浸透するところがあるので、表面の焦げ目の層が深くなりがちですが、 その点で遠赤外線は浸透しないゆえに、表面をパリッと、内部をしっとり焼き上げることができます。

その代表が、炭火で魚や肉を焼いたり、石窯でピザやパンを焼いたりすることです。 そこで、セラミックは比較的遠赤外線を放射しやすいために、 それを加工したフライパンは有効なのか。 そもそもフライパンの場合は、炭火や石窯と違って、ガスの炎自体は高温でも、フライパンの温度は上限180度程度です。 炭火や石窯などの温度と比べるとかなり温度が低くなります。 遠赤外線は温度に比例して放射されますので、その点では、大きな効果は期待できません。