バリュエーションについて考えてみた

こんにちは。
暑い日々が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
少し前に比べると涼しくなったような気がしますが、まだまだ暑いですね。
絶対的な気温で言うと、30度を優に超え暑いのには間違いないのですが、先週までに比べると相対的に涼しく感じます。
逆に、5月とかで30度を下回る中ある日30度を超えると、今日は暑いなぁとなります。
つくづく人間は相対に弱い生き物だと思います。
ルックスや役職、学歴、資産額なんかも絶対額よりも周りにいる人よりも相対的に優れているかどうかで、幸福かどうかを測るフシが人間にはあります。

閑話休題。
今回は、バリュエーションについて考えてみたいと思います。
私は、ファイナンスの専門家ではないので、正確ではない部分が含まれるかもしれませんが、ご了承ください。あくまでストーリーの一部として捉えていただけると幸いです。

バリュエーションというと、企業の場合、一般的には株価×株数で時価総額が計算され、それがバリュエーションに該当します。
企業価値の場合、時価総額に有利子負債を足し合わすことで計算されますし、EV(Enterprise Value)の場合、現金同等物を差し引くことで計測されます。
今回は、簡易的に時価総額をバリュエーションとして話を進めます。

企業におけるバリュエーションとは?

上場企業の株式を売買する場合、自分が思っているその会社の価値よりも現在の価値が低ければ買うし、その逆であれば売るという投資行動を取ると思います。

現在の価値とは、前述の通り、株価×株数で測られます。
また、一般的にそのバリュエーションが高いか低いかということに関して、簡易的には、PERとPBRという計測方法がよく使われます。
PERは、時価総額÷直前期の当期純利益
PBRは、時価総額÷純資産
で表されます。

PERは、現在の利益水準に比べてどれくらい評価されているものかを指します。一般的に言うと15倍くらいの水準で、現在のバリュエーションが直近利益の15年分のものであるということです。
PBRは、会社の保有する資産に対して、どれくらい評価されているかを表すものです。一般的には1以上を表すものとされ、1以下の場合、簡易的には買収して解散すると利益が残るという計算になります(実際にはそんなに簡単な世界ではありません)。
時価総額が純資産を上回った部分は、のれんと呼ばれます。

PERやPBRは、誰でも簡単に計算でき、非常にわかりやすい指標であるため、よく個人投資家に利用されています。

その他にも、さまざまなバリュエーションの計測方法がありますが、金融機関が企業評価をする場合には、DCF法を使ったりしています。

ここまで述べてきた方法は、ネットで調べればいくらでも情報が出てきますし、わざわざ私がここに書きこむほどのものでもありません。
何を言いたいかと言うと、金融という世界で用いられるバリュエーションの方法では、
・事業や企業で生み出すキャッシュフローを基にして、価値を測定する
・事業や会社が保有する資産に対して、どう評価されているか
といった点について、様々な手法を用いているということです。

では、そうした指標のないものには高いか安いかどう判断するのでしょうか?

バリュエーションという概念のない世界のバリュエーション

では、次にオルタナアセットという世界のバリュエーションについて考えてみます。
王道オルタナアセットと言えば、不動産やヘッジファンド、金(や銀、プラチナ)などになるかと思います。
不動産に関しては、株式と同様に生まれるキャッシュフローから価値を捕捉すると思いますので、価値測定ができると思います。
ヘッジファンドやPEファンド、VCファンドについては、ファンドが投資した先のバリュエーションの総計がそのファンドの価値になります。当然、投資先から配当や売却益などが上がれば、それがファンドの価値になりますので、そういった意味ではバリュエーションがあると言えるかと思います。

金は、キャッシュフローを産みません。ただ、全体の量からすると僅少ではありますが、工業用用途がありますが、基本的には価値の保存という観点で価値があるとされている。価値があるとされているから価値があるとおかしな感じもしますが。
しかし、金には、これまで数千年にわたり価値が認められてきており、長らく金本位制として貨幣価値を裏付けるものでもあり、いまだに各国の中央銀行が貯蔵するなど、キャッシュフローを産まない資産の中では抜群の知名度、信頼があります。

では、本論になりますが、その他のオルタナアセット、特にコレクタブルとされるアセットクラスにバリュエーションという考え方について考えていきましょう。

バリュエーション=需要と供給?

キャッシュフローを産まない、金のようにマーケットが形成されていない商品の場合、どのようにバリュエーションを捉えるのが正解でしょうか?
価格が決まる要因は、単純に需要と供給になります。
特に、供給が少ないものに対してどれくらいの需要が存在するのか、がキーポイントになります。

基本的に、投資的観点で語られるそうしたアセットは、供給が限定的である場合がほとんどです。
その中で、PER的な考え方でいくと、今後需要がどれくらい伸びる見込みがあるのか?
PBR的な考え方でいくと、これまでに比べてどれだけ現在人気になっているのか?
といった点がバリュエーションという点で検討されます(もちろん、価格×発行数量でバリュエーションを出すということもできます)。

長くなりましたが、そうした点について、株式会社SIGでは投資検討を行う投資家に向けて、その検討の一助となるプロダクトの提供を目指しています。



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