川村隆一

川村 隆一 ファンサイト有限会社 代表取締役 1952年1月生まれ 日本大学芸術学部卒業 日活株式会社、東京造形大学非常勤講師などを経てファンサイト有限会社を設立 【書籍】「企業ファンサイト入門」日刊工業新聞社刊  www.fun-site.biz

川村隆一

川村 隆一 ファンサイト有限会社 代表取締役 1952年1月生まれ 日本大学芸術学部卒業 日活株式会社、東京造形大学非常勤講師などを経てファンサイト有限会社を設立 【書籍】「企業ファンサイト入門」日刊工業新聞社刊  www.fun-site.biz

最近の記事

第1062号『野球場からボールパークへ』

久々に友人と食事をしようと約束した。火曜日夕方、待ち合わせをした駅から予約した店へと散歩しながら向かった。途中、横浜スタジアムのある横浜公園を横切った。昨夜ここで、福岡ソフトバンクを破り、横浜DeNAベイスターズは26年ぶりの日本一になった。3万人以上のファンが集まり、さらに球場に入りきれなかったファンが取り囲み熱烈な応援をしていた。その高揚した空気がしっかりと残っていた。 2011年12月オーナー会社が株式会社東京放送ホールディングスから株式会社ディー・エヌ・エーに変更。

    • 第1061号『「熱」があるかどうかなのだ』

      自慢にもならないが、僕は負けることや、上手くいかないことには慣れている。世の中にはどうにも手に負えないことや、どうやってもかなわない相手が山ほどいる。さらに、人生は公平ではないことも重々承知している。いや、むしろ基本的に不公平なものである。それでも、やりたいことがある。だから、器用でもない僕は痛いおもいをし、身銭を切りながらやってきた。 いま、是が非でもやりたいプロジェクトがある。しかし、そこに至るには幾つもの難関を突破しなければ到達できそうにない。もう駄目かと、ため息混じ

      • 第1060号『スタイルを変える』

        今朝、目のさめるような朝焼けだった。窓を開け、ベランダに出てみた。9月までのじっとりとした肌にまとわりつくような湿気のある暑さとは違い、冷たさと乾いた張りのある空気。空を見上げて深呼吸をしてみた。すると、身体のすみずみまでエネルギーがチャージされるような心地よさを感じた。なんだか、むくむくと身体を動かしたくなった。 9月に開催された「横浜八景島トライアスロンフィステバル」では、運良く年代別2位に入賞した。この副賞として、来年5月に開催される『ワールドトライアスロン横浜大会』

        • 第1059号『能を観た』

          先日、機会がありGINZA SIX 地下3階にある観世能楽堂にて、能の「船弁慶」を観た。銀座におけるインバウンドのメッカのような商業施設の地下に、見事な能楽堂があることは、あまり知られていない。この「船弁慶」、義経が兄頼朝との不和から静御前や弁慶を伴って西国へ落ちるという道行きのお話。物語の流れやテンポもよく、能の入門編としては比較的わかりやすくて楽しめる作品だった。 さて、能は室町時代、観阿弥・世阿弥らによってほぼ現在の姿になったという。それは、美しい言葉と、無駄のない削

          第1058号『孫娘と話していて思い出したこと』

          先日、郷里の友人がトウモロコシを送ってくれた。このトウモロコシ、とてつもなく美味い。ただ甘いだけではなく味わいに凛とした趣を感じる。その理由は、標高750メートルの高原、南八甲田沖揚平(おきあげだいら)で栽培されているからだ。この地域は、ヤマセという冷たい風が吹き、朝夕の寒暖差も激しく、それがトウモロコシの甘さや強さを生み出しているからだろう。 たくさんいただいたので、我が家だけでは食べきれない。さて、どうするかと思案していた。ちょうど週末に都内に出かける用事があり、倅にお

          第1058号『孫娘と話していて思い出したこと』

          第1057号『八景島トライアスロン2024、無事完走。』

          週末、トライアスロンレースに出場した。9月29日(日)住まいからほど近い、横浜市金沢区にある八景島シーパラダイスとその周辺で開催された『八景島トライアスロンフェステバル2024』。そして、昨年に続き、今年のレースも無事完走することできた。 毎年5月、山下公園を中心に赤レンガ倉庫周辺で開催される『ワールドトライアスロン横浜大会』は、規模も大きく国内外から参加選手が集まるガチなレースであるが、それに比べ『八景島トライアスロンフェステバル2024』は、メイン会場が八景島シーパラダ

          第1057号『八景島トライアスロン2024、無事完走。』

          第1056号『「私の馬」を読んだ』

          息子たちがまだ小さな頃、よくキャッチボールをして遊んだ。力も弱くあらぬ方向にボールを投げていたのが、徐々に上手くなり、そして、いつの間にか僕よりも速くなり、遠くへ投げることもできるようになった。 キャッチボールは、相手の技量や、背丈に応じて捕球しやすいように投げなければ続かない。とはいえ、投げたいように投げているだけだし、特に言葉を交わすこともない。それなのに気が付けば、なぜか相手のこと考えながら投げている。そして、投げ終わった後、なんだかホッコリと身体と心が温かくなる。そ

          第1056号『「私の馬」を読んだ』

          第1055号『鄙(むら)の形』

          ここのところ、頻繁にコメ不足や価格高騰のニュースが報じられている。さらに、国力の衰えという文脈で、農業(食料保障の確保)の衰退が危惧されるとも語られていた。 2018年まで続いた政府の減反政策もあって、休耕地や耕作放置地が増えた。こうした要因もあいまって右肩下がりに農業従事者の数は減り続け、高齢者が大半を占め、結果として農地はさらに荒廃している。いまの状況が続けばやがて農村という鄙(むら)の形が消滅するだろう。これに取って代わるのは、ソーラーパネルを設置する、今だけ此処だけ

          第1055号『鄙(むら)の形』

          第1054号『「オリジナル」とか「クリエイティブ」とは』

          夏になる前、ベンチャー企業経営者や、もの創りに取り組んでいる数名の若い衆と酒を酌み交わした。少し酔った勢もあってか議論になった。そして、僕自身「オリジナル」とか、「クリエイティブ」といった言葉の意味を、これまで随分とゆるく、そして曖昧に使ってきたのだなと感じた。「オリジナル」とか「クリエイティブ」ってなんだろう?今回、この機会に考えてみた。断るまでもないが、これはあくまで個人的な意見である。 よく言われることだが、白い紙に思いつくまま、思うがままに表現することが真新しく誕生

          第1054号『「オリジナル」とか「クリエイティブ」とは』

          第1053号『記憶の扉を開くスイッチ』

          脳内の奥に折り畳まれた記憶が、ひょんなきっかけで開くことがある。記憶の扉を開くスイッチ。それは、匂いや音や場所と連動していることが多い。例えば、洗濯の柔軟剤の蓋を開けた瞬間、その香りで10数年前に訪れたロスアンゼルス国際空港での入国審査のシーンを思い出したり、台所から聴こえてくる煮炊きの音で、ふと母の姿が思い浮かんだりする。そして、場所も眠っていた記憶を呼び醒ますことがある。 ”弘前の老舗百貨店・中三(なかさん)デパートが破産、閉店。”先週、ニュースで故郷の出来事を知った。

          第1053号『記憶の扉を開くスイッチ』

          第1052号『居酒屋考』

          気がつけば、2011年の春、浜町から横浜に事務所と住まいを移して干支を一周りした。それゆえ横浜での飲食は、もっぱら関内から野毛あたりの街場になることが多い。横浜駅から、一駅二駅過ぎたエリアが守備範囲である。理由は、横浜駅周辺に比べてチェーン店が少なく、居心地の良い店が多いから。 ふと、昔のことを振り返ってみた。2002年に会社を設立したとき、僕のマーケティングと酒の師匠、故宇田一夫に顧問役をお願いしてスタートした。神田佐久間町の友人の会社の一席を借り、その後、内神田に移る。

          第1052号『居酒屋考』

          第1051号『捨てられないモノたちとの物語』

          人生も後半戦、できるだけ必要最小限のモノだけで暮らしたいと考えている。だから、思いつくたびに(実施規模の大小はあるが)、断捨離をしている。 衣類や靴はもちろんのこと、重たい椅子や棚やテーブルなどは処分し、一人でも移動することが可能な家具類に替えている。しかし、毎回どうしても捨てられないモノがある。それはCDと本である。中古売買のサイトを調べ、梱包して出そうとしたこともあったし、ブックオフの店舗に持ち込もうとしたこともある。しかし、どうしても手放すことができなかった。それはな

          第1051号『捨てられないモノたちとの物語』

          第1050号『わが街』

          集合住宅の、長期修繕委員会メンバーに選ばれて2年が経つ。もちろん、あれやこれやと面倒なこともあるが、自分たちの住まいや街を俯瞰して見ることができ、普段の生活では思いもつかない10年後20年後の在りかたが垣間見えたりもする。そして、このメンバーになったことを、楽しんでいる自分がいることにも気がついた。今号ではそんな、わが街のことを話してみたい。 わが街、金沢シーサイドタウン(横浜市金沢区)は横須賀市に隣接した市の南端に位置する。50年ほど前、市の一大プロジェクトとして、遠浅の

          第1050号『わが街』

          第1049号『海の答えは』

          この季節、日曜日の朝は忙しい。理由は海へ行くから。趣味のトライアスロンで最初の種目はスイム。そのほとんどが海か湖、川で実施される、OWS = オープンウォータースイミング。 自然環境の中で行われる長距離の水泳ゆえ、天候への対応、海洋生物(アカクラゲやカツオノエボシ等)との接触など、プールで泳ぐのとは違う想定外の事態にも備え、対応できる力を身につけておく必要がある。その一番の方法は、海で泳ぐことである。とはいえ、海を一人で泳ぐことはあまりにリスクがある。 有難いことに、僕も

          第1049号『海の答えは』

          第1048号『ユートピアorデストピア』

          去年の秋のことである。銀座で得先との打ち合わせがあった。無事、商談もまとまった。さて、夕暮れ時、刺し身か煮魚で一杯やりたくなった。打ち合わせ場所が銀座一丁目に近いところだったので、久々に三州屋銀座一丁目店に行くことにした。店の前まで行って驚いた。建物の建て替えのため閉店との張り紙が貼られていた。「えっ!」と、おもわず声がもれ出た。そして、悲しくて寂しい気分になった。ちなみに銀座にはもう1店、三州屋がある。三州屋銀座本店、こちらは営業している。 この三州屋銀座一丁目店、僕が初

          第1048号『ユートピアorデストピア』

          第1047号『2024上半期私的映画ランキングBEST5』

          連日の猛暑。そして今年も折り返し地点の7月はじめ。さて、今年前半1月から6月までの私的映画ランキングBEST5を選んでみた。対象作品は映画館だけにとどまらず、Netflix、Amazonプライムなどでの鑑賞も含む。ここまで鑑賞作品数51本。まずは5位から発表したい。 5位.『枯れ葉』
アキ・カウリスマキ監督作品 1月5日:109シネマズ川崎にて鑑賞 2017年、『希望のかなた』を最後に監督引退宣言をしたフィンランドを代表する名匠アキ・カウリスマキが、6年ぶりに帰ってきた。

          第1047号『2024上半期私的映画ランキングBEST5』