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たとえ、その人が有名で、素晴らしい人なのだとしても・・・・・(>_<)

ええっと、久しぶりにちと斜め目線での物言いをしようかなと思います。
その前に、先日亡くなられた小澤征爾さんを信奉してらっしゃる方、クラシック音楽の有名どころがお好きな方、どうぞ、ここでUターン願います。

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昨日から、ラジオのニュース・新聞・SNSでは、或る方の訃報がひっきりなしに流れている。日本のクラシック音楽のレヴェルを引き上げることに、大きな功績があった、世界的な指揮者・小澤征爾氏の訃報だ。

私がクラシック音楽にまったく興味がないころから、その名前を存じ上げているほどの方だから、無理もないのかもしれない。

私の最愛のオーケストラ・仙台フィルハーモニー管弦楽団の楽団員関係者の中にも、小澤さんの薫陶を受けた方がかなりいるようだ。また、最愛のマエストロがシェフを務める地元のオーケストラ・千葉交響楽団の楽団員にも指導を受けた方がいるようだ。そもそも、最愛のマエストロ・山下一史さんご自身が、小澤さんの指導を受けたことがあるらしい。小澤さんもカラヤンの弟子だったから、いろいろつながりがあるのだろう(ちなみに、山下さんは、カラヤンの最後の弟子だった)。

今朝の新聞の記事で、「へぇ、そうだったんだ」と思うことも少なくなかった。実は、私は、小澤征爾の指揮を聴いたことがない。聴きたいと思ったことがなかったわけではないけれど、山下さんに出会って一目ぼれした私は、小澤征爾の指揮を聴く必要性を感じなかったのだ。だから、小澤征爾のことは、ほとんど知らなかった。若いころ、NHK交響楽団とそりが合わず、よりによって定期演奏会を楽団員にボイコットされた、という事件があったそうだが、それを知ったのも随分遅かった(数年前、山下&千葉響のコンサートの折、休憩時間中に、この小澤征爾とN響の事件を面白おかしく、自分の知人に語っていた人がいた。おそらく、山下&千葉響のコンビネーションの良さを褒めているつもりだったのだろう)。

私はN響をはじめとした、東京のプロのオーケストラの演奏の冷たさに、辟易している素人だ。最近では、指揮者によっては名演もあることがわかっているけれど、それでも、山下さんの指揮以外では、相当な方でないと腰が上がらない。そういう私なので、この事件を知った時、「さもありなん」と、マエストロに同情したものだった。聴きに来てくれているお客さんなど眼中にない、その高慢さ。仙台フィルなど地方のプロのオーケストラが、若い才能を育てているのに比べて、なんと傲慢なことかと、うんざりしたものだった。

役割が違うとかいう人もいる。聴き手に音楽を届けるのが仕事のオーケストラが、地方と東京とで役割が違う? 何を勘違いしているのかと、私などは呆れて物も言えない。

先ほど、東京のオーケストラのコンサートの指揮者が、山下さん以外なら、「相当な方でないと」と聴きに行かないと、書いた。この”相当な方”というのは、何も有名で人気がある方、という意味ではない。私が、何かの折にその方の指揮を聴いて、演奏に感動したことがある方、ということだ。

私には、その指揮者が有名かどうかなどどうでもいいのだ。私にとって、良い演奏を聴かせてくれるかどうか。コンサートの時間を充実したものにしてくださる方かどうか。聴き手と作品に真摯に向き合い、作品の魅力を愛情をもって伝えてくださる方かどうか。そこが大事であって、ブランドをありがたがる趣味は、私にはない。

実際、現在ご活躍中の方で、私がまだ一度も聴いたことがない方はたくさんいらっしゃる。何しろ、山下一史の追っかけみたいな私だから、興味の持てるプログラムがあったとしても、山下さん指揮のコンサートがあれば、そちらに迷わず行くのである。もちろん、情報の来るタイミングもあって、山下さん指揮のコンサートの情報を知った時は、別のコンサートの予定が入っていたり、あるいは、調整できないこともあったりはする。それはそれで、仕方がない。

ただ・・・・。クラシック音楽が好きとは言っても、関心の方向が違う私のような者にとって、お祭りのように流れてくる”マエストロ、何故逝かれたーーーー!!!”的な報道だったり、投稿だったりが苦痛だったりするのだ。

さすがにラジオなどは一気に少なくなってきたけれど、SNS、特にFacebookでの嘆きの投稿のすさまじさよ! まぁ私のつながりが、今では3分の2は音楽関係者ということからも来るのだろうけれど、さっき自分のホームを観て(フェイスブックの)、絶句してきたばかりなのだ。

もちろん、沈黙してらっしゃったり別の話題の投稿をしてらっしゃる方もいて、私はほっとしたりしてもいるけれど、まるで”波に乗れ!”とばかりに、一つの話題で大騒ぎするこの傾向、なんとかならんものだろうか。

話題によってはたくさんの議論が必要なこともあるから、それはそれでいいのだけれど、如何に著名人とは申せ、故人ですぞ? 静かに、マエストロのご冥福を感謝とともに祈るって態度は取れぬのか? 

え? じゃあ、お前の最愛のマエストロが昇天した時、お前は黙っていられるのかって??? 私と山下さんは5歳しか違わないので(山下さんがお兄さんです)、私が先に逝く場合もあるとは思いますが・・・。言葉にするのに相当な時間がかかるだろうと思います。喪失感をかみしめながら、決して短くない時間を過ごすだろうと予想しますね。コンサート通いも辞めちゃってね。何しろ、私には唯一無二の存在ですから。コンサートに行けば、余計不在を強く感じちゃうんでしょうしさ。

ちと脱線して、縁起でもない方向に行っちゃいましたが、要するに、どんなに有名で素晴らしい方だったとしても、むやみに騒がないでほしい、ということなんですわ。こんなに積み重なると、もはや暴力に等しいです。

本当は、もっと荒々しい感じで物申すつもりだったんですが、やはり亡くなられたのですし、小澤さんには何の問題もないので、ちと鈍ってしまいました。

小澤征爾がカラヤンの弟子にならなかったら、また、バーンスタインの弟子にもならなかったら、山下一史がカラヤンの弟子になることはなかったかもしれず、また、広上淳一や佐渡裕がバーンスタインの弟子になることもなかったかもしれません。そういう意味で、心からの敬意をもって、ご冥福をお祈りしたいと思います。

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