2月が終わって、3月だ!
もう少しで、2月が終わる。もう1時間もない。
いろいろあって、気が付いたら、悩みも解決して、新しい一歩を踏み出すことになった。
3月から、地元でできる仕事を始めることになった。運動不足の解消ももくろんでの、情報紙の配達である。
今日は、配達エリアの下見をしてきた
私は、今の街に引っ越して、今年で11年目になる。引っ越してきたころは、自転車があったので、随分あちこち走ったものだ。この辺りは、アップダウンが激しいので、なかなか走り甲斐がある。
昔、職場まで自転車通勤をしていたのだが、その時、川の上の橋を渡らなければならなかった。その橋の両サイドが坂になっていた。狭い歩道を(その坂が、歩道だったの)、息を切らしながら、意地になって上った後、「おりゃあああーーーー!!!」という気分で、一気に下ってゆくのは、スピード狂の私には、たまらなく快感だった。
その様を観ていた職場に出入りする業者さんの一人が、「”チャリンコ暴走族”だぁ!!!」と、私に会うと笑って言ったものだった。実際には、そんなに早くはなかったはずだから、あきれ半分で、”朝早くから、元気だよね!”というエールを贈ってくれていたんだろう、たぶん。
11年前に今の街に引っ越してきたころの私には、この”チャリンコ暴走族”の名残があった。意地で、急な坂を上って、登り切ったあとの下り坂の爽快さを楽しむ元気があった。おかげで、引っ越す前に住んでいた街より、いくらか土地勘ができたものだ。
けれど、6年前に自転車が故障したのをきっかけに手放し、完全徒歩民族になった。免許もないし、車に乗せてくれる人もいないから、何処に行くにも基本は歩く必要があるし、遠くに行くなら、公共交通機関を利用するしかない。タクシーを利用したいときもあるし、やむを得ず使うこともあるが、これは本当に切羽詰まった時だけ。タクシーは贅沢、という感覚が染みついていることもあるが、理由はそれだけではない。タクシーの運転手さんのはずれが多いんだ、私は。
それほど豊かな懐ではないから、遠距離で利用なんて言うことはまずない。だから運転手さんからすれば、”ちっ! はずれかよ!!”と思うとしても、無理はない。だが、それをあからさまにされたら、いくら申し訳ないとは思っても、良い気分ではいられないだろう。たいてい疲れているときや荷物が多すぎるときに使うので、余計気が滅入る。それで、よほどのことがなければ、使わないようにしている。もちろん、素敵な方に出会えることもあるし、その時は、最高なんだけれど。まぁ、乗り物が好きなので(飛行機除く)、良いんですけれどね。徒歩民族+公共交通機関の利用で。
話がそれたけれど・・。そうゆうわけで、完全徒歩民族になってからは、街中を散策するというわけにもいかなくなった。私は、目的なしにあちこちふらふら歩く、というのは、旅先でもない限り、しないのだ。犬と暮らしていたころは、もちろん、彼らのために朝晩、散歩に行ったが、犬との暮らしがない今は、一人で散歩するという気分にはなれない。買い物や何かの時に出かけたとき、ちょっと足を延ばす、ということくらいはするのだけれど。
そもそも、徒歩になってしまうと、自転車などの乗り物に比べれば、どうしたって移動に時間がかかる。私は、走るのも苦手だから、歩くのだけれど、移動できる範囲も狭くなってしまうわけだ。
今回、担当になったエリアは、かつて、自転車でどんどん走っていた地域が含まれていて、まったく未知の場所でなかったのはありがたかった。地図を渡されているから、それを観ながら、方向音痴のうえに、地図が苦手な私が、目印を頼りに「あ、ここか! なるほど!!」などとあたりを付けてゆく。
お天気が良くて、気持ちが良い日和だった。だからか、街には、出歩いている人やジョギングの人が少なくない。もちろん、私もその人たちもマスクをしているのだけれど、私は、目的は違っても、歩いている人が(乗り物に乗っていない、という意味で、ジョギングの人もいれちゃう私)少なからずいることが、何となくうれしかった。やはり、街には人が歩いていることが似つかわしい。
大きなおうちもある地域で、庭で梅の大木が、今を盛りと咲き誇っているのをいくつも観た。我が家にも鉢植えの梅があって、もう花は終わりだ。梅は、咲くと長く楽しめるし、何よりあの甘い香りが私は大好き。街中に梅の香りが漂っていて、私は足は疲れてきても、その芳香で元気が出た。
また、今年は沈丁花の花も、早いようだ。ほぼ10日前に、赤坂の霊南坂教会で、コンサートを聴いたが、その時、周辺には沈丁花の何処かシャープな感じもするけれど、基本的に優しい香りが満ちていて、驚いたものだった。
梅が咲く前には、私には蠟梅の花が、春を感じさせてくれる。大好きな香りだ。蠟梅が咲けば、春の気配がやってきたと感じられて、元気になる。やがて、梅が咲き、そして、沈丁花。こうなると、季節は確実に春に向かっているとわかるので、勇気百倍である。
家を出て、ほぼ3時間半ほど、迷いながら、発見もしながら、花の香りを楽しみ、大好きな野鳥のセキレイの声と姿に癒されて、「後は、慣れだね!」と、確信しながら帰ってきた。
汗をかくことを想定して、薄着で出かけたためか、ちょうどいい感じである。先週の勤務のシフトがなかなかに厳しかった相方は、珍しく今日は遅くまで寝ていたのだが、布団は干しておいてくれたのもうれしかった。
いささか怒涛の1か月だった気配の2月が、今、終わった。
さぁて、3月! 気合を入れよう♪
まだ、夜は冷え込みます。暖かくして、良い夢を♬