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美しきシモネッタ
「美しきシモネッタ」展に行った。
日本に存在する唯一のボッティチェッリ作品ということだった。
絵はボッティチェッリの他の作品に比べると想像以上に簡素で、シンプルな線と色で描かれていた。逆にその余計なものを描き込まない簡素さが、シモネッタの美しさを際立てているように思えた。
そして、まさに絵の具を乗せたばかりにも見える鮮やかさは、とても500年ほど前に描かれたとは信じ難かった。長年の間に多くの人の手によって修復され、保存されてきたことが伝わってくる作品であった。
絵や文章は、作者がこの世を去っても残る。残そうという人がいる限り。
人々が残してきた作品を、もっと見てみたい気持ちになった。