英語&会計に強い人は、数字のウソに騙されないワケ
英語✖会計を同時に学べる、スグリンガル英語学校のAsukaです。
先日、メディアがいかにウソを教えているか、そのウソをどうやって見分けるか、ヒントをご紹介しました:
今回は、もう一つのメディアのウソをご紹介します。
1.東京転出超過 ー ホント?
東京に入ってくる人より、東京から出ていく人が増えた、「東京転出超過」のニュースが世間を賑わせています:
英語のニュースでもそうです:
東京の一極集中が避けられる!
田舎に人が戻ってくる!
「コロナ禍」で起きた唯一の良いニュースだ!
と騒がれています。
でも、実際はどうでしょうか?
2.人口減少
去年の11月に発表された2020年国勢調査によると、人口が5年前より94万人余減少した、という発表が大々的になされています:
どのメディアでも、ほとんど減少数が「94万人」という数値を使っています。
ですが、この数字自体にもからくりがあります:
外国人が増えた分を「含めて」初めて94万人減少でした。
つまり、外国人の増加を含めないと、180万人弱の人口減少だったのです。
不況がずっと続く日本、ずっと給料が上がらない日本で、同じように外国人が同じように増加していくのでしょうか。
3. 出生数の減少
こんなニュースも先日発表されました:
出生数が前年と比較して3万人弱減少した、というニュースです。
これは、6年連続で過去最少の数でした。
4.#2と#3を踏まえた#1
では、#2「人口減少」と#3「出生数減少」を知った上で、
#1「東京転出」に戻りましょう。
#2 = 年間の人口減少が約20万人
#3 = 年間の出生数減少が3万人
ですが、首都圏の人口は1400万人、日本総人口1.2億人の12%、ということになります。
つまり、単純計算をしても、20+3=23万人の減少のうち、12%の3万人くらいは、東京から人口が減少してもおかしくない、そういう時代だということです。
東京の人口が5万人弱減少したことが、そんなに大々的に言うほど、テレワークの結果でしょうか。
Newsweek誌で、経済評論家の加谷珪一氏も、東京23区から人は出ていったけど、「地方の過疎化」や「首都圏の人口集中」が緩和されたというわけではなく、
コロナ禍で仕事を失い、物価の高い東京の中心から出らざるを得ない人
マンションの価格が高騰して、中心から離れないと家を買えない人
が増えたことが要因として大きい、と述べています。
数字のカラクリ、会計で数値をちょっとイジれるヒトが見ると一発です。
英語だけでも騙されることがある、
数字だけ見ても騙されることがある、
でも、総合してみることで、初めて知り得る事実もある、
そんな例を本日はご紹介しました。
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