想像妊娠の正体 つづき
続けて、ラッキー先生から言われたのは、またしてもちょっとびっくりする言葉でした。
ここで不妊治療を続けても、この今の私の状態ではまず妊娠が難しいし、仮にうまくいっても流産する可能性が高いって事を話してくれました。
「今のあなたを見ても具合悪そうってわかるし、そんな状態じゃクリニックだってストップって言うはずよ。」と。
でも、ラッキー先生、残念ながら・・・
そうなんです。体調不良でも移植は大丈夫ですと言われたばかりです。
年齢の事もあるから、どんどん進めた方がいいと言われたばかりです。むしろ、治療ストップなんて、とんでもないくらいの感じでした。私もそうだよなと思い、それに従うつもりでした。
怒ってくれたラッキー先生を見て、自分も「不妊治療だから」という言葉のトリックにまんまと掛かってしまっていて、クリニックから言われた言葉を、違和感をばしばし感じながらも、疑問に思わないようにしていたことに気が付きました。
挙句の果てに、勝手に「想像妊娠で自分が体調不良を起こしている」なんて思いこんで。
オタククリニックからも、「確かに想像妊娠なんでしょう」とか認められても、なんでもっとちゃんと自分で自分の不調に気付いてあげなかったのか。ガンの時にも、そう思ったはずなのに。
なんか、”みじめ”だとか”情けない”だとか、自分自身に思った自分も可哀想過ぎて、ラッキー先生の優しい言葉に泣きそうになりました。
ただでさえ、なかなかうまくいかない不妊治療、辛くて辛くて叫びたくなるくらい辛いのに、自分まで自分を責めてどうすると気付きました。
のめりこむと視野が狭くなって、俯瞰して考えられなくなりますね。
人生のうちで、ひたすらに努力をしたことはあったけれど、努力をすれば、ダメだった時でも何かしらは残ったし、だけど不妊治療は努力だけじゃどうしようもないから。
クリニックにどっぷりはまって、自分に返ってきてしまったことを思い知りました。なおも私は、不妊治療の劣等生でした。
続きます。
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