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不妊治療、初めての胚移植

初めての胚移植の日がやってきました。

採卵に向けての日々は、とにかく慌ただしくて、一番厄介だったのは、時間厳守の注射(しかも激痛)だったけど、移植に向けては、飲み薬があったくらいで、通院回数も採卵に比べると少なく、ちょっと落ち着きました。

と同時に、不妊治療で通院することにすっかり慣れてしまってもいたのですが。

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移植は、一人で臨みました。

もう緊張もあまりなく。あまりどころかまったくなかったので、本当に慣れたもんだなと自分でも思いました。いいことではないけれど。

ボー大学病院では、移植も採卵日当日の時と同じで、日帰りと言えども入院扱いになるので、またしても面倒な手続きの後、IVFの部屋へ。

採卵の時と流れは全くおんなじで、まずは手術着に着替えたら、名前を呼ばれるまで椅子で待つのですが、私の他にもう1人、年上かなと思われる方が待っていました。

顔見知りなのかわからないけど、ナースさんと楽しそうにおしゃべりをしていて、自然と全部耳に入ってきたのですが、どうやら今日は2人目の為の胚移植のようでした。

「1人目が移植一回でうまくいったから、2人目も、今日でいけたらいいんだけど・・・」と笑っている声を聞きながら、軽く羨ましいなぁなんてぼんやり思っていました。

名前が呼ばれ、偶然にも前回採卵した部屋と全く同じ部屋に案内されました。手術台の上に横になって待つように言われました。

しばらくして、これまた採卵日と全く同じような感じで、しかもまたロボコ先生を筆頭にずらずらと何人かの人達が入って来ました。

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採卵の時よりは少ない人だったけど、それでもやっぱり仕切りなしでこの大勢の人達の中で開脚するのは、本当に慣れません。

すぐに、ロボコ先生が小さな入れ物のようなものを手に、そこに貼られているシールに書いてある内容(だと思う)を読みあげました。

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たぶんだけど、あの中に凍結してあった移植胚が入っていたのだろうと思います。相変わらず、私には一言も説明もなかったので、何が何だかまな板の上の鯉状態だったけど。

ちなみに、この移植する胚は、卵の周りの透明帯をとって着床しやすくするというアシストハッチングという処理をしてあるものです。ボー大学病院では、追加料金(確か5千円)でその処理をしますと事前に説明されたので、お願いすることにしました。

移植はもちろん麻酔はなく、だから点滴もないので、ほんっとうにあっという間に終わりました。

相変わらずモニターも見える位置にはなく、なんの実況中継もないので、「終わりました」の声で、もう終わったのかと思ったくらいで、なんの感動もありませんでした。

そして、ナースさんの指示で、10分そのまま横になり、その後は着替えて、支払いをして、すぐに帰りました。

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結構、この一回と言えども、初めての移植まで漕ぎ着いたわけで、まぁ色々あったわけで。時間もかかっているし。

卵と言えども、意外と我が子をお腹に向かえるというのは、もっとじーんとしたり、感動したりするのかなぁなんてことも思ってたんですけど、ほんっとうにただの流れ作業でした。自分自身も。

ましてや1人だったんで、本当に淡々でしたね。こんなもんか、な一回目の移植でした。


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