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「アスピリン+ヘパリンでも100%はない」不育症の治療法、モルモットの気持ち
前回は不育症の治療法アスピリン・ヘパリンに関して、私が当初疑問に思い、集めた情報等を共有しました↓
今回は不育症治療の基礎に触れます。
① アスピリン・ヘパリンで血栓予防
不育症の治療=血栓対策であり、妊娠中の低容量アスピリン療法とヘパリン自己注射が知られています。
そもそも不育症に関係なく、正常妊娠そのものが通常時の6倍も血液凝固(血が固まる)を亢進(病勢が高い度合いまで進むこと)させるそうです。
妊娠中は血栓症の発生頻度が6倍高いことが知られています。
それでも、普通は妊娠しても血栓症は起きません。
しかし、もともと血が固まりやすくなるような原因を持っている人が妊娠すると、血栓症は起きます。
私は子宮内胎児死亡が2回続いたのですが、杉さんからは
「妊娠したとき、胎盤の血管に血栓ができて血流が悪くなる。胎盤から胎児の方に栄養や酸素が届かなくなる」
と、説明を受けました。
胎盤の血管に血栓ができて、胎盤から胎児に栄養が届かなくなって、羊水がなくなって、胎児が亡くなってしまった。
胎盤は血管の塊なので、血液凝固を防ぐことができれば、胎盤から赤ちゃんに栄養・酸素が届く=子宮内胎児死亡を防ぐ確率は上がるはず、と認識しています。
アスピリンは血小板を抑えることにより血をサラサラにする。
ヘパリンは血液凝固因子を抑えることにより、血栓を防止する。
杉さんから説明を受けた詳細はこちらです。
② 低容量アスピリン療法
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1日1錠、バファリン81mg か バイアスピリン100mgを服用する。
抗凝固療法として、国際的にも1日1錠のアスピリン 60〜100mgが一番効果があるとされています。不妊治療組は移植当日からバイアスピリンを1日1回、飲み続けるだけ。
心筋梗塞や脳梗塞等は保険適用のようですが、自費だと1錠55円です。
アスピリンを飲んでいると注射の際(出血時)血が止まりにくかったり、歯磨きしてるときに血が多めに出たりするくらいで、弊害はないです。個人の感想です。
③ ヘパリン自己注射
1日2回、毎日12時間ごとにヘパリンカルシウムの皮下注射を腹・尻・太腿らへんに打つ。体外受精を経験してる方ならこれで伝わる‥オビドレルやガニレストに似た感じの、針が長い注射です。
ヘパリンを始めるまでの流れ (杉WCの場合)
(1)不妊治療クリニック等で胎嚢を確認できたら、杉WCに電話して予約を取る
(2)助産師さんからヘパリン講習を受ける
(3)最初の1か月(妊娠5〜8週、6〜9週あたり)は毎週通ってヘパリンの副反応チェック→稀に血小板減少がみられることがあるそうで、経過観察が必要
(4)その後は月に1回の健診(母子手帳の妊婦健診補助券を使える)
ヘパリンの料金
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/131806679/picture_pc_f665c22227fff8f6c0d32b1df2b6b6db.jpg?width=1200)
杉WCの自費ヘパリン版料金表です。私はエビデンスが少ない、ヘパリン自費の不育症なので40万円くらいになるようです。ヘパリン保険適用の方はこれよりも約10万円安いみたい。
杉WCは他に比べたら検診の料金が高いのかな?検診に母子手帳の補助券を使えるから少しは安くなる? 最終的に手出しで見たら変わらないか。
④ アスピリン+ヘパリンでも100%はない
不育症はまだ研究中で、解明されていない未知の領域が多いようです。私のような既往歴でも、検査をしたら陽性項目が少ないし(しかも謎項目)数値も大したことないとなると、まだ解明されていないリスク因子を持っているのではないかと妄想してしまいます。
保険適用の不育症の方にとって、アスピリン+ヘパリンは安心材料になると思います。
一般的な不育症の場合は概ね治療費が保険適用されますが、有効性や安全性等が十分に確認されていない、研究段階の治療は保険適用されません。なので、私のように自費の不育症の場合、生児獲得の確率を上げられるとしても「100%はない」と不妊・不育、複数の医師に言われました‥。アスピリン+ヘパリンでも元気な赤ちゃんを産めなかった例を知っている、と。
実績が少ないリスク因子だから、ヘパリン治療の有効性も分からなくて手探り‥。とはいえ、葛藤しても患者は何もできないから、ヘパリンを信じるしかない。人体実験、モルモット‥何でもいいから成功例になって地獄から抜け出したいです。
以上です。
読んでくださった方がいらっしゃったら、ありがとうございました。