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それを生かすも殺すも自分次第
学びへの欲望の歴史は長く果てしない。
固形物を咀嚼嚥下し、歩くことと話すことを学ぶ。学問という得体のしれないものを暇つぶし程度にたしなみ、学んだ気になる。
ビスマルクは言った「愚者は経験から学び賢者は歴史に学ぶ」
アインシュタインは「過去から学べ」と言った。
後車之誡(こうしゃのいましめ)前車覆轍(ぜんしゃのふくてつ)
痛定思痛(つうていしつう)亡羊補牢(ぼうようほろう)
失敗から学ぼうという人類の長い長い歴史と哲学。
カエルとカマキリは家の中で繁殖させてはいけないことを学ぶ。仲間への忖度と上司のご機嫌取りの方法を度重なる失敗から学ぶ。理解し合えない部族が存在することを抗争の果てに学ぶ。学びの足りないものは無駄な諍いを繰り返し、疲弊し、自宅から閉め出され、妻に享受される謝罪と正しい土下座の方法を学ぶ。嫌われない年寄りになる方法を学び、人生の終盤に諦めることを学ぶ。
成功から学べることはむしろ少ない。
人は失敗から学び、失敗によって育まれる。なんなら失敗という概念なんかなくてもいいのではないか?
仕事帰りに立ち寄ったコンビニで余計なものを買い、肝心な買い物を忘れる。湯を沸かそうと鍋を火にかけ、電話が鳴ったとたんにすべてを忘れ、焦げた匂いに驚きコンロの火を消そうと勇み、机の角に膝をしたたかぶつける。
人が過ちを繰り返す理由は、どんなものにも正解がないからなのだろう。
そして僕は今日、痛む膝から何を学ぶのだろう。
(242日)
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