”攻めの法務”はこんなに楽しい。弁護士の私が感じるFUNDINNOの魅力〈インハウスローヤー・鵜飼剛充〉
いま、弁護士の働き方が多様化しています。
かつてのように大手弁護士事務所に所属し、経験を積んだ後に独立するのではなく、企業に所属し、ビジネスと法律の両方のプロフェッショナルの道を歩む弁護士が少なくないのです。
企業や官公庁、学校に籍を置く、いわゆる「インハウスローヤー」と呼ばれる企業内弁護士がそれです。
2001年の段階では国内で66人だけだったインハウスローヤーは、2021年には2820名にまで増えています(※1)。インハウスローヤーは今、弁護士の新たな働き方として定着しているのです。
実は、株式会社FUNDINNO(以下、ファンディーノ)にもインハウスローヤーとして働く一人の法律のプロフェッショナルがいます。
スタートアップの資金調達を支援するFUNDINNOになぜインハウスローヤーが在籍しているのでしょうか?その謎を本人に語っていただきました。
◆弁護士として新たなチャレンジ、インハウスローヤー
はじめまして。
株式会社FUNDINNOで弁護士をしている鵜飼剛充(うかい・たかみつ)と申します。
私が務めているインハウスローヤーは、まだまだ多くの人にとってはイメージがわきにくい仕事だと思います。私がファンディーノでインハウスローヤーとして働くに至った理由、またどういった仕事をしているのかをご紹介させて頂きます。
そして、ファンディーノの魅力を法務の角度からお届けします。
ファンディーノのインハウスローヤーになる前は、関東財務局の証券取引等監視官部門で証券検査業務に従事していました。関東財務局には2年の任期があり、以降は別の仕事を探さなければなりません。任期を終えるタイミングで次のキャリアの場として選んだのがファンディーノのインハウスローヤーになります。
なぜインハウスローヤーという道を選んだのか。一口で言うと新しいチャレンジをしたかったからです。
弁護士として働く方法はいくつかあります。メジャーな働き方のひとつが法律事務所に所属するという方法です。私自身も弁護士のキャリアのスタートは法律事務所でした。
5年勤務した法律事務所は、クライアントが依頼や相談を持ってきて、その対処をするというのが大きな仕事の流れです。
基本的にクライアントの相談・依頼ベースで動くことになるので、見方によっては、「受け身」の仕事とも言えるかもしれません。
もちろん法律事務所の仕事も多くの学ぶことがあります。しかし、私は今後のキャリアを考えたときに「受け身」だけではなく自分からアクションを起こす「能動的な環境」で働きたいという思いを抱いたのです。
そのことを考えたときに、選択肢としてあがったのがインハウスローヤーだったのです。
◆ファンディーノで感じる「攻めの法務」とは
インハウスローヤーの働き先は大企業からスタートアップ企業まで様々あります。
もちろん、次のキャリアとして、大企業で自分の力を発揮するという選択肢もありました。
事実、転職を考えたときに大企業からオファーも頂いていました。
しかし、私はスタートアップ企業であるファンディーノのインハウスローヤーを選んだのです。
なぜか。
それはファンディーノが最もチャレンジできる環境だと考えたからです。新しいチャレンジとなるインハウスローヤー、そしてその中でもよりチャレンジできる可能性を秘めていたのがファンディーノだったのです。
ファンディーノが進めている「スタートアップ資金調達の民主化」「ベンチャー投資の民主化」は、国内においてはこれまでなかった分野です。
そのため、法的にも前例がないことが多々あります。さらに、金融商品を扱うので法的に検討すべき内容が多いです。
ファンディーノの事業を進めていくにあたり、法律的なハードルの有無を確認すること、もしくはハードルがあった場合にはクリアしていく方法を考えるのが私の仕事です。
大企業のインハウスローヤーの場合は、すでに確立している事業の法務周りが主な仕事になります。ゼロからの立ち上げや発展段階の事業に関わることは大企業の場合はそう多くはありません。
いわば、大企業の法務は”守り”が多いです。
一方、ファンディーノの場合は”攻め”の法務と言えます。今、ファンディーノの仕事として多いのが新規事業の検討です。今後展開していきたい事業についての相談を受けて、法的に可能かどうかの判断をします。現時点で法的に難しい場合でも、どういった改善をすればよいのかを考え、改善を進めています。
つまり、自分の判断や提案やアドバイスが新規事業に直接かかわることになるのです。
私はこの点にファンディーノのインハウスローヤーの魅力と可能性を感じました。
法律事務所の”受け身”の仕事とも、大企業のインハウスローヤーの”守り”の法務とも違う魅力とやりがいをファンディーノでは感じています。
◆スピード感のある職場ながら、”働きやすさ”を実感。
偶然ですが、私の前職の関東財務局はファンディーノマーケットの申請でファンディーノとかかわりがある職場でした。
しかし、関東財務局で働いていたころはセクションが違ったこともあり、ファンディーノに関わることはありませんでした。
会社に関する事前情報は決して多くない状態でファンディーノの一員となりましたが、実際に働くようになって思うことは、ファンディーノは良い意味でベンチャーらしさ、若い会社らしさがあるなということです。
これまで、弁護士という仕事柄、さまざまな規模の企業の方と関わる機会がこれまで多くありました。
その中で、ファンディーノは役職の上下関係なく活発に意見が出ています。また、スピード感のある意思決定で物事が進んでいく印象です。ファンディーノは、どんどん新しいことにチャレンジしていける環境だと感じています。
また、リモートで仕事ができる点も個人的には嬉しい点です。
今は子育てをしながら働いているためファンディーノでの働き方には非常に助けられています。保育園の送り迎えなど、家事・育児をしながら働くことができています。
私がこれまでに出社したのは面接の時の一回のみ。つまり実際の業務は全てリモートで行えています。
もしも出社となると、私の自宅からだと通勤の往復で2時間程度はかかりますが、当然リモートではこの時間がゼロ。時間を有効活用することができ、効率よく働くことができています。
◆ファンディーノで取り組む二つのチャレンジ
充実した環境でやりがいのある仕事をさせて頂いているファンディーノでの日々ですが、長期的な視点で見ると、私にとって大きく二つの側面でのチャレンジがあると思っています。
一点目が社会的な面です。
いま、日本経済の成長を促すには中小企業・スタートアップ企業の支援が必須です。
しかし、支援の手段が多くはないという現状があります。ファンディーノでは成長のひとつの手段として株式投資型クラウドファンディングを通した資金調達という場を提供することができます。
ファンディーノは現状を変えていく具体的な力を持っています。これは私がこの仕事に非常に意義を感じる点です。
もう一点は弁護士の仕事面としてです。
近年、司法試験の法改正によって弁護士の数が非常に増えました。一昔前までは弁護士は法律事務所で一定期間勤務して独立というのが一般的なルートでした。しかし、このルートでキャリアを築くことのできない弁護士が増えています。
弁護士のキャリアを築いていくためには、以前よりも自分がどういう価値を生み出していけるのかを自覚して、価値を発揮できる場所を見つける必要があります。
その選択肢のひとつとしてインハウスローヤーは今よりももっと可能性があると思っています。
今はファンディーノを含め、スタートアップ企業で”攻め”の法務ができる環境が他にももっとあるはずです。こういった可能性を自分のチャレンジからもっと開拓していくことができるかもしれません。
ファンディーノでのインハウスローヤーとしての仕事は自分のためのチャレンジという面ももちろんありますが、もっと広い視野で弁護士という仕事の意義を生み出す可能性があるチャレンジだとも思っています。
これからより多くの可能性と価値をファンディーノの一員としてどんどん生み出していきたいです。
※1 日本組織内弁護士協会調べ(https://jila.jp/material/statistics)
◆FUNDINNOで働く人たちについて、続きはこちらから!
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