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【マッチレビュー】Bリーグ 23-24 B1第4節 GAME1 仙台vs群馬

ロスター

仙台89ERS
※Xでは確認できず。ボックススコアを参照ください。

群馬クレインサンダーズ


スタメン

仙台89ERS
※Xでは確認できず。ボックススコアを参照ください。

群馬クレインサンダーズ

試合結果とボックススコア

1Q 仙台19-22群馬

2Q 仙台41-33群馬 (仙台22-11群馬)

3Q 仙台66-49群馬 (仙台25-16群馬)

4Q 仙台87-75群馬 (仙台21-26群馬)

試合展開

オーソドックスなハーフコートマンツーマンを敷く仙台に対し、序盤からオフェンスで形を作った群馬が先手を取ってリズムを作る。コート全体を広く使いながら、八村の3pt、ターズースキー、パーカーのリムアタックで得点期待値の高いアテンプトを見せていく。

ディフェンスではハーフコートマンツーマンから積極的なプレッシャーをかける群馬に対し、仙台のオフェンスはスロースターター気味。しかしながら、セカンドユニットにおいては高さに勝る仙台が徐々にオフェンスリバウンドをもぎ取り、セカンドチャンスを増やすことで群馬との差を縮めていくことになる。

群馬3点リードで入った2Qは、一転して仙台が試合をテンポアップ。ゲルンのインサイドアタック、ブースのミドルジャンパーでリズムを作ると、キックアウトから片岡も3ptを沈め、一気に逆転することに成功。しかしながら、逆転はしたものの前半の仙台のシュートタッチは安定せず、2Q中盤は両チーム共にオフェンスのリズムが掴めないまま、ターズースキーのボスハンドダンクや辻のフローターで群馬も反撃するなど、再び緩やかなスローペースで試合が進むことになる。

2Q終盤、群馬は菅原がファールドローからフリースローを決めていくが、仙台は再び片岡が3ptを決めると、ゲームの流れはシュートタッチを取り戻した仙台へ傾く。41-33の仙台8点リードで前半を折り返すと、後半もブース、ゲルンがオープンなシチュエーションからの3ptを決め、群馬との点差を広げ始める。群馬も八村の3pt、並里のジャンパーで返すも、ディフェンス強度の上がらない群馬に対し、仙台は片岡のジャンプシュートと3pt、ブースのボスハンドダンク、3ptで次々と加点していく。

反撃のクリティカルな決め手を欠き苦しい群馬は、マーフィーの連続3ptで繋いでいくも、ホームでのリーグ戦初勝利を何としても掴みたい仙台は譲らず。この試合でそれぞれ22得点、18得点と気を吐いたブース、片岡がオフェンスを牽引し、群馬の追随を許さず試合をクローズ。仙台が今シーズンのリーグ戦で初となるホーム戦勝利。群馬はアウェイでの初勝利を掴むことが出来なかった。

雑感

リーグ戦でホーム初勝利となった仙台に対し、アウェイで厳しい敗戦となった群馬。こういった試合においては、全てが嚙み合わない印象を受けるが、スタッツ上ではそうではない。

まず3ptの比較だが

仙台…42.3%(11/26)
群馬…40.0%(10/25)

と、3ptについては実はほぼ互角。共に4本ずつ沈めた並里、八村に加え、4Qで2/2の3ptを沈めたマーフィーらがしっかりとアウトサイドシュートを決めており、アテンプトもほぼ互角。印象に反してアウトサイドでのスタッツは良好だ。

この試合における最大の差は"オフェンスリバウンド"に他ならない。リバウンドのスタッツを比較してみると、

仙台…39(OR:12,DR:27)
群馬…31(OR:4,DR:27)

ディフェンスリバウンドには差がないにも関わらず、オフェンスリバウンドは8本の差がある。セカンドチャンスポイントにおいても

仙台…10
群馬…2

オフェンスリバウンドの差が、得点という結果へハッキリと直結して現れていることがわかる。

もちろん、リバウンド数やスタッツはそれが全てではない。セーフティなポジショニングをおろそかにして全員がオフェンスリバウンドへ飛び込めば、被カウンターからファストブレークの餌食となってしまうだろう。

しかしながら、この試合のように3ptが高確率で決まってもなお勝てない局面においては、セカンドチャンスポイントを取りにいかなければ勝利は掴めない。精神論のようにはなってはしまうが、オフェンスリバウンドに飛び込み、自分たちのポゼッション機会を増やす。その勇気と思い切りも必要であると感じさせられた試合でもあった。

オフェンスの核となりつつあったベンティルがインジュアリーリスト入り。マーフィーを獲得したものの、エースのジョーンズも欠き苦しい状況にある群馬。次節はホームアリーナのオープンハウスアリーナ太田へ戻ってのホーム戦となる。

オフェンスリバウンドに飛び込み、セカンドチャンスポイントを掴み取る勇気をチームとして持つことが出来るか。ファンの1人としてその背中を押していきたいと思う。


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