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【マッチレビュー】Bリーグ 23-24 B1第6節 GAME2 群馬vs名古屋D


ロスター

群馬クレインサンダーズ

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

※ボックススコアを参照ください

スタメン

群馬クレインサンダーズ

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

試合結果とボックススコア

1Q 群馬19-28名古屋D

2Q 群馬40-41名古屋D(群馬21-13名古屋D)

3Q 群馬53-60名古屋D (群馬13-19名古屋D)

4Q 群馬78-94名古屋D (群馬25-34名古屋D)

試合展開

ハーフコートでは3-2ゾーンを敷いた名古屋D。立ち上がりから、得点後の局面においてはオールコートマンツーマンでのプレスを仕掛けていく。群馬は昨日と同じく3pt、ファストブレーク、ローポストアタック、ファールドローからのフリースローと、多様なバリエーションで得点を重ねる。

名古屋Dは昨日の修正を意識してか、ハーフコートにおいては最も確率の高いフランクス、ソアレスのアウトサイドシュート、ミドルシュートをまずセレクトしつつ、オールコートのマンツーマンでプレスをかけ群馬のターンオーバーを誘発すると、積極的なファストブレークで速い展開に持ち込むことに。

名古屋Dは、早々に個人ファールが2となったソアレスに代わりにスミスが投入されると、リバウンドで積極的にダイブした群馬もこれに対抗。GAME1に引き続きセカンドユニットから出場したジョーンズがアップテンポなファストブレークでリムアタックを仕掛け、名古屋Dのファールを積み上げることになる。

ファストブレークは群馬優勢で試合が進むものの、ハーフコートでの組み立てでは群馬を上回る緻密さを見せた名古屋Dは、連動したオフェンスからオープンな状況をクリエイト。伊藤がジャンプシュートを決めれば、オフェンスリバウンドからスミス、さらに佐藤のペネトレイトでポゼッションを着実にフィニッシュに繋げ、群馬を突き放しにかかる。

セカンドユニットにおいてもアドバンテージを取り続けた名古屋Dが、9点をリードして2Qへ。メンバーをスタメンに戻した名古屋Dに対し、群馬はマーフィー、野本、八村、ジョーンズ、並里の混合ユニットで臨む。ファストブレークからジョーンズ、八村を中心に群馬が猛攻を仕掛け、一気に点差を縮めると、ハーフコートではマーフィー、野本が巧みなポストプレーを見せ、31-28と逆転に成功する。

名古屋Dはすかさずスミスのポストプレーと須田の3ptで返すも、群馬はマーフィーの3ptですかさずリードチェンジ。ハイローから野本が仕上げるなど、ベンチスタートのビッグマンが好プレーを見せ、チームを押し上げていく。名古屋Dはこちらもベンチスタートとなった齋藤を中心にオフェンスを立て直し、須田がペネトレイトから決めるなど譲らず。

ターズースキーと須田のダブルテクニカルファールで少し試合が中断するも、一進一体の攻防から群馬はパーカーがゴール下シュートを決めると、名古屋Dは伊藤がブザービーターを決め、40-41の名古屋Dの1点リードで後半へ。辻の3ptでスタートした後半。両チーム共、オフェンスリバウンドからセカンドチャンス、サードチャンスを拾っていくも、お互いに前半に引き続きディフェンス強度を高く保ちながら、緊迫した展開が続いていく。

名古屋Dはハーフコートオフェンスから佐藤が確実に2ptを決めつつ、群馬はファストブレークからターズースキーがソアレスのアンスポーツマンライクファールを誘発するなど、一進一体の攻防が繰り広げられる。群馬はファストブレークから八村が決めれば、ハーフコートではターズースキーがダンクを決め、対する名古屋Dは、フランクスがペイントエリアからのジャンプシュートで着実に加点するなど、互いに得意の形からのポイントを決め合うことに。3Q後半は、ジョーンズが出ない群馬に対して上手を取った名古屋Dがハーフコートオフェンスの精度を上げ、自らのペースに持ち込んでいく。

53-60の7点差で4Qへ突入すると、試合は再びアップテンポな展開に。群馬は菅原の3pt、ターズースキーのミドルシュート、マーフィーの3ptなどで一気に得点を決めていくも、3Qのペースを持続した名古屋Dはフランクス、齋藤、中東、菊池、佐藤が代わる代わる2ptを決め、試合の主導権は渡さない。一方で、群馬はターズースキーが2つ目のテクニカルファールを喫してファールアウトとなり、インサイドの要を失ってしまう。

オフィシャルタイムアウト明け、並里のジャンプシュートで群馬が追い上げを図るも、名古屋Dは伊藤がバスケットカウント。さらにはフランクスが3ptを決め、即座にリードを広げていく。残り4分をきって並里もファールアウトするなど、チームが噛み合わなくなった群馬は苦しい時間に。

セカンドユニットでディフェンス強度を上げ意地を見せる群馬ではあったが、試合巧者の名古屋Dはペースを崩さず、ファールドローからのフリースローで着実に加点。セーフティリードを保って着実にゲームをクロージングした名古屋DがGAME2を制し、3連敗脱出に成功。群馬はリーグ戦ホーム初黒星を喫することになった。

雑感

後半のゲーム構築の力の差が、結果に直結した試合。群馬はエースであるジョーンズが後半は不出場。セカンドユニットの攻め手を欠き、3Q後半から完全にペースを掴んだ名古屋Dに対して粘ることが出来ず。4Qのターズースキーのファールアウトが決定打となり、成す術がなくなってしまうこととなった。

連敗脱出に成功した名古屋Dは、1Qで掴んだ試合の主導権を3Q前半でイーブンに戻されてしまうなどホームファンの後押しを受ける群馬に反撃されるも、3Q後半からは試合の主導権を自らの手で掌握。4Qではエースのフランクスを中心に、得点期待値の高いペイントエリアでのシュートと3ptを徹底するなど、優勝候補に相応しい地力の高さを見せつけることに。

名古屋Dは、"良い時のオフェンスイメージを共有してきた"と試合後にデニスHCが語った通り、チームとしての3ptも34.5%(10/29)へ持ち直すなど、あくまでも自分たちの得意な形からのアテンプトを作り出すことにフォーカス。GAME1からの修正を着実に加えてきた点は、流石の一言である。

群馬としては、後半に出場が無かったエースのジョーンズの状態が気がかり。テクニカルファール2回で退場となったターズースキーも、Bリーグ規約第60条第1項により、懲罰規定に基づき規律委員会による事項の対象となることが見込まれ次節の出場停止が危惧されるなど、チームとしての編成上の不安要素も多分に残る試合となった。

私事ではあるが、次節の千葉J戦はオープンハウスアリーナ太田で現地観戦予定。苦しい時こそ応援をチームの力に変えられるよう、共に戦っていきたいと思う。

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