見出し画像

【マッチレビュー】Bリーグ 23-24 B1第3節 GAME2 三遠vs群馬

ロスター

三遠ネオフェニックス


群馬クレインサンダーズ

スタメン

三遠ネオフェニックス

群馬クレインサンダーズ

試合結果とボックススコア

1Q 三遠25-18群馬

2Q 三遠50-45群馬 (三遠25-27群馬)

3Q 三遠75-62群馬 (三遠25-17群馬)

4Q 三遠95-78群馬(三遠20-16群馬)

試合展開

GAME1に引き続きロスターは金丸が外れた三遠、ジョーンズとベンティルが外れた群馬で、GAME1からの変更はなし。両チームともスタメンもGAME1と同じ顔ぶれ。

立ち上がりは両チーム共にマンツーマンディフェンス。三遠はGAME1に引き続きオフェンスを引っ張るクラークの3ptシュートを中心にアウトサイドシュートからリズムを作り、序盤からリードを広げていく。対する群馬の序盤のオフェンスは、インサイド~ミドルレンジを中心に2ptとフリースローで粘り強く得点していくことに。

ターズースキーがベンチに下がる群馬のセカンドユニットの時間帯においては、こちらもGAME1に引き続きメイテンを中心にインサイドへのアタックを織り交ぜながら主導権を握り続ける三遠。ディフェンスにおいては3-2ゾーンに切り替え、群馬のオフェンスに対してプレッシャーを強めていく。

三遠のゾーンに対しインサイドで攻め手が手詰まりとなる群馬であったが、3-2ゾーンにおいて重要な両サイドのコーナーを使いながらディフェンスのズレを作ると、1Q終盤にはウイングの位置から菅原、木村が3ptを決め、アウトサイドから徐々に三遠のゾーン攻略の糸口を探る事に。

2Qにおいても多彩なオフェンスを展開する三遠は、ダジンスキー、細川が3ptを決めると、4outをセットした状態からダジンスキーのハイポストを経由し空いたペイント内へ佐々木がペネトレイトするなど、コートを広く使って順調に得点を積み上げる。

一方、徐々にゾーンディフェンスに対処し始めた群馬は、並里のウイングからのピック&ロールを起点として、ウィークサイドへのスイングパス→エクストラパスでオープン状態を作り出していくと、八村、辻が3ptを決めるなど徐々にオフェンスを立て直す。この試合で通算3000アシストを達成した並里もローポストでのアタックや、プッシュからのペネトレイト、3ptで加点することに。

2Qは三遠のスコアリーダーのクラークに対し、こちらもスコアリーダーの辻と並里が打ち合い、前半を5点ビハインドで折り返した群馬は、3Q開始直後の八村の3ptで2点差まで迫り、三遠に対してプレッシャーをかける。だが、この局面においても焦らない三遠は、ダジンスキー、クラークの3ptですぐさま返すと、5outでコートを広く使い佐々木がミドルシュート、ラベナがバスケットカウントを決めるなど、一気にリードを13点差まで広げることに成功。

勝負所で3-2ゾーンを徹底した三遠に対し、群馬は攻めあぐねる時間が続く。八村の3pt、並里のファストブレークなどで得点は決まるものの、前半以上に強度を上げてきた三遠のゾーンをクリティカルに崩す程のチームオフェンスの連動性は見せることが出来ず、逆にオフェンスのペースを上げた三遠にリードを広げられてしまう。

4Qにおいてもアウトサイドシュートとインサイドアタックでバランス良くオフェンスを展開した三遠に対し、ターズースキーのファールトラブルもあり追撃の決め手が見いだせない群馬。4Qのオフィシャルタイムアウトの時点で23点の差がつくこととなり、このリードをキープした三遠が落ち着いて試合をクローズ。

GAME1に引き続き、ホームの三遠がGAME2を制し連勝。群馬はアウェイでの初勝利を上げることが出来ず、手痛い連敗を喫した。

雑感

GAME1に引き続き、攻守における三遠の連動性、クオリティの高さが光った試合。それぞれ23得点、21得点を決めたクラーク、ダジンスキーを軸に、練度の高さで群馬を押し切った印象だ。

群馬としては手痛い連敗に。GAME1と同様、リバウンド数において三遠48-32群馬と、三遠の後塵を拝してしまったことで、三遠のセカンドチャンスポイント18(群馬は9)と、試合の主導権を終始握られてしまうこととなった。

一方では光明もある。2Qにおいては、並里、辻を中心としてピック&ロール→エクストラパス→3ptというセットオフェンスの形を構築することで、三遠のゾーンディフェンスに対し一定の対処を見せたことは一つの収穫になるのではないだろうか。

ジョーンズ、ベンティルという2大エースが欠けたディスアドバンテージを覆す程のクオリティこそ見せられなかったものの、3ptFGは36.7%(11/30)。三遠の39.4%(13/34)と比較しても大きく見劣りはしておらず、オープンなシチュエーションを作り出そうとする狙いが徐々に形になってきた印象は受けた。

長いシーズン、編成上苦しい試合はこれからもあるだろう。ジョーンズ、ベンティルの早期復帰は祈りつつ、”誰を欠いても対処できる引き出しを持つ”ことは群馬の課題として浮き彫りに。初のCS出場という目標へ向け、チームが乗り越えていけるよう、引き続き注視し、応援していきたいと思う。

いいなと思ったら応援しよう!