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【6141】DMG森精機_2024年12月期

みなさんこんにちは。
ファ!!です。

今日は【6141DMG森精機】のファンダメンタルズを分析します。

ではさっそく見ていきましょう。


会社概要

売上・収益

【営業利益】

  • 継続した高付加価値提案、値引き率の低減により粗利率の改善+156億円。

  • コスト構造の改善も寄与+55億円。

  • 為替の押上げ+113億円。

  • グローバル給与改定△201億円(給与改定は一巡。以降はインフレに合わせて増加見込み)。


【中国・アジアの落ち込み】

(2023年度決算説明資料)
中国は、大幅な減少となりましたが、輸出管理体制を強化したことにより、受注残のキャンセル処理や、受注案件の選別を行ったことが要因です。

  • 中国の景気減速がすごいので、売掛金の不良債権化、キャンセルによる在庫の発生を防ぐことが目的ってことを言いたいのかな。

  • 利益率の高いストック収益であるインダストリアルサービス(保守メンテナンス)が伸長。

  • 技術力に裏打ちされた付加価値の高い製品。

  • 製品だけでなく、省力化や工程集約を含めたパッケージでの提案に強み。

CF・財務

  • 基本的に減価償却費の範囲内で投資。

  • フリーキャッシュフローも安定して出ている。

  • 自己資本比率35%程度をうろちょろ。ちょっと心もとない。

  • 有利子負債倍率も0.35~0.45をうろちょろ。借入無しでは経営できない。

  • 金利上昇局面は逆風。

  • なんで借入が必要なのか……在庫を多く持つので運転資金がデカい

2024年12月期3Q
現金 30,754
在庫 204,698
借入 109,299

株主還元

  • 減配無いってよ!!!

(2024年12月期3Q決算説明資料)
配当性向30%を基本としつつ、安定配当に努める~(中略)~年度での配当性向は140%程度となりますが、今年度の当期利益の減少は一過性の損失に係るものが大きく、期初通りの配当を維持する予定です。

2024年12月期3Q

  • 売上はぼちぼち
    工作機械受注残高
    2023年9月末: 2,470億円
    2024年9月末: 2,490億円

(2024年12月期3Q決算説明資料)
工程集約機、自動化への投資意欲は強く、引き合いは高い水準にありますが、お客様の投資意思決定の時間が長期化しています

  • 「お客様の投資意思決定の時間が長期化」

当社の説明資料に度々書いてあるこの文言。
顧客が設備投資に慎重になっているということ??
心配。

  • 最終益は前年同期比で大幅なマイナス。通期業績予想を下方修正。
    ①ロシアの子会社をロシアにパクられた(△150億円)
    ②ドイツ2工場の生産混乱
    ③地政学リスクによる輸出許可による長期化
    ④滞留1年以上の在庫
    ⑤顧客の意思決定に長期化

①②は一過性。①の保険金は2025年以降に回収見込み。

  • 想定為替レート 1ドル=150円 1ユーロ=160円。

通期業績の着地は、円安による押上げ幅がそこまでない。


2025年12月期

  • マーケットのニーズと当社の製品や強みは合致している。

【マーケットのニーズ】
部品の複雑形状化・精密化、人件費高騰やオペレーター不足
【当社の製品や技術】
高い技術力と、自動化省力化工程集約をトータルで提供

  • 工作機械市場はVDW(ドイツ工作機械工業会)の予測では全世界的にプラス。

まとめ

  • 高い技術力と時代のニーズに合った製品ラインナップ。
    製品だけでなく、省力化や自動化を含めたパッケージでの提案に強み。

  • 一方、需要予測や生産計画、投資計画、資金管理に一抹の不安を感じる。

(2024年12月期3Q決算説明資料)
「VDW(ドイツ工作機械工業会)」の調査では、工作機械受注は2025年から増加に転じる見込みです。

当社資料に、売上根拠がこれだけしか見つけられなかった。心もとない。

  • 在庫

(2024年12月期3Q決算説明資料)
「長期滞留在庫の販売促進、過剰部品の廃棄損」「第二四半期まで在庫削減が計画通り進まなかった」「一年以上の長期滞留在庫の販売促進、サプライチェーン混乱期における過剰発注部品の廃棄を早期に処理し」

在庫が多いビジネスモデル。在庫の適正化が課題。在庫が圧縮できれば運転資金は少なくて済み、借入への依存度は減る。在庫が腐らなくなれば利益率も向上する。

  • ロシアに子会社パクられて特別損失150億円はマジで可哀そう。

  • 2030年目標

(2024年12月期3Q決算説明資料)
長期業績目標として、現在にのビジネスモデルの拡大によるオーガニック成長で、売上収益8,000億円、営業利益1,200億円、営業利益率15%を掲げています。医療、航空、宇宙、金型、エネルギー関連、防衛関連業界から、複雑形状かつ精密な部品加工の要求が高まっています。グローバル市場でオペレーター不足が深刻化する中、お客様から、当社の工程集約・自動化・DXを中心とするMX戦略がますます高い評価を受けるものと確信しています。

当社の製品とサービスが、マーケットのニーズと合致しているので、今の方向性で頑張れば目標に届くだろう、ということだと思う。
目標売上高の根拠が投資判断をする上ではもっと欲しい。
目標営業利益率については、機械をたくさん売れば利益率の良い保守サポートも積み上がるだろうと、ここは納得ができる。

  • 投資判断

今期の減益が本当に一過性のものなのか、継続して受注できるのか、2025年12月期は1Qくらいまで様子見して、追加で投資するか判断かなぁ。

もう少し根拠を持った説明が欲しい。

お断り・引用

本ページは管理者の個人的な投資判断のメモであり、投資等を推奨するものではなく、内容を保証するものではありません。

DMG森精機IR資料: https://www.dmgmori.co.jp/corporate/ir/
株探:https://kabutan.jp/
IR BANK:https://irbank.net/


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