【ふなログ720】いわゆる「既読スルー問題」。自分と相手とは「同床異夢」であることを知るべし。


今日は、
IT講師のお仕事で「一皮剥けた」と思えた瞬間がありました。
人としても「一皮剥けた」感を味わいました。


週一回のマンツーマン授業で、
その間は、生徒さんとはチャットによるやり取りのみ
になるのですが、
比較的得意な人と得意でない人に分かれます。


対面でお話すると、
普通にコミュニケーションを取れるのですが、
文章によるチャットメッセージだと、
「どうもなあ…」という人が一定数いらっしゃいます。

自分の中では、
ご質問を頂いてから、時間を割いて回答させて頂いた後、
何かしらの返信、もしくは御礼のお言葉を頂戴出来ると、
大変嬉しいのですが、
中には「返信しないのが当たり前」と思われる人も
いらっしゃることが分かりました。

これ、いわゆる
「既読スルー」が当然なルールですよね。


「既読スルー」って、
相手から軽く見られているのかな、
と私はつい感じてしまうのですが、

人それぞれ、「既読スルー」についての考え方は感じ方は、
違うもんなんですよね。


IT用語、ネットワーク用語的には
「プロトコル」的な話で、
通信、コミュニケーションを行う上で
取り決められたルールだったり、
それに基づいた仕組みです。


人によって、
コミュニケーションにおける「当たり前」は違う。

それをどちらかが押し付けてしまうと、
途端に軋轢となってしまい、
特にメールとか、チャットメッセージのやり取りだと、
それで関係がおじゃんになってしまうことも
少なくない…


今回、その辺りの
チャットメッセージに対する考え方が
大きく異なる生徒さんを担当していて、
つい、私の方で感じる「当たり前」をルールとして、
一気に長文で伝え過ぎてしまい、
心を閉ざされてしまったことがありました。

その時は、
「いやいや、こっちも夜中に時間割いて回答したのに、一言もお礼ないのかよ」
「それで、転職したいとか、マジ舐めてんのかな」
という言葉が、モヤモヤっと脳内を回り始めてしまい、
これ以上相手するのが馬鹿馬鹿しく…なりそうな状況になった瞬間がありました。


しかし、これは
「全て自分が正しい」という前提に立って
相手を捉えているからの憤り、ただの不満に過ぎません。

相手からすると、
「それが当たり前」なのであって、
いわば
自分と相手との間で「同床異夢」の状態、
大きなギャップが生じているわけです。


「あー、またやっちまったよ!」
過去にも、プライベートでも
自分の考えを一方的にメッセージで送ってしまい、
人間関係を破壊してしまったことがあったので、

もういい加減に
「同床異夢」という言葉を、毎日見返して
焼き付けようと決めました。


そりゃ、同じ夢見れるような間柄、
ツーカーで以心伝心できる仲であれば嬉しい。
しかし、
「他人」であることを忘れてはならない。

ましてや、相手はお客様だ。
心を閉ざす、ということは価値提供出来ていない、
お客様が望む価値ではないものを、
デッドボールのようにぶつけているだけじゃないのか??


深呼吸して、
今日、
そのお客様とオンライン授業に臨みました。

最初、アイスブレイクを入れてから、
心を閉ざしてしまう原因になったチャットメッセージについて、
どのように感じたか?を丁寧に聞きました。


全ての言い分に肯定はできませんでしたが、
少なくとも、
現時点でのタイミングで望んでいない価値を、
私が無理にお渡ししていたのが分かった。

こちらの意図を本音を交えながらも、
素直に謝りました。
完全に「同床異夢」、プロトコル相違でした。


そこから、
技術的な考え方についてご質問を頂いたので、
お相手の表情を確認しながら、丁寧に解説しました。

ゼロからプログラムを書く時に、
どこから手をつけたら良いか?

非常に本質的なご質問でしたので、
チャットメッセージの考え方や巧拙だけで、
「学習理解が低い」
などと決めつけてはならないなと。


今回が最後の授業でしたので、
プロトコル相違のまま、わだかまりを残したまま
終えるところでしたが、
長所やら出来ているところを認める言葉をしっかりと伝え、
お互い笑顔で締めくくることが出来ました。

ボロ負けから、同点には追いついたのでしょうか。
マイナスからゼロには持っていけたでしょうか。


これまでは、
コミュニケーションの前提が異なる人からは、
極力距離を置くようにしていました。

しかし、
「同床異夢」であることを直視しながら、
相手の良いところに焦点を合わせて
コミュニケーションを取れたのは、
我ながら「一皮剥けた」感覚を味わいました。


これでかなり、
コミュニケーション耐性が高まり、
お客様のストライクゾーンが拡張し、
感情マネジメントのレベルも高まった実感があります。

この能力は、
個人でお仕事を行う上で優先順位が高いので、
まだまだ、レベルアップできる予感があります。


コミュニケーションにおいて、
自分と相手との間には
「同床異夢」のギャップがあると知るべし。
それを知った上で打つ手を考え、
相手との距離を詰めていくのです。


それでは、
今日も素敵な1日をお過ごしください。

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