【ふなログ509】富士宮からの富士登山!(後編:天空の散歩から下山まで)悲願を達成しつつも「当然過ぎる教訓」を得た帰り道。
■
7/14(日)の早朝。
富士宮から車で水ヶ塚駐車場に向かい、
シャトルバスで予想外の長蛇の列。
そこからの遅延を取り戻すために
五合目到着の直後に登山開始するも、
焦る気持ちを抑えて
先行く周りを気にせずスローペースを
崩さずに登山を続け、
八合目からペースアップを実現。
無事に自身初の
ソロ登山での登頂を達成。
■
そこから、
18:00のシャトルバス最終便に間に合うか?
の瀬戸際で、
3,776mの剣ヶ峰に登り、
噴火口を一周するお鉢巡りをするか否か?
の選択に迫られ、
「決行」を選択しました。
ここまでが、前編までの話です。
■
▼12:56 剣ヶ峰登頂開始
本当の富士山の山頂は
3,776mの剣ヶ峰。
いま登頂していたのは、
実は3,710m地点。
■
過去7回
富士登山してきましたが、
登頂時に高山病で意識朦朧としていたので、
毎回諦めてきた剣ヶ峰でした。
しかし、今回は
登頂しても余力も気力もある。
チャレンジするしかない。
自分で、ひいき目に見ても顔色も良く、
客観的に見ても「やめてください!」と
引っ叩かれる心配もない(笑)
■
初チャレンジ。
剣ヶ峰に続く道は、天気が良かったせいか、
多くの登山客が訪れていました。
予想していなかったのが、
剣ヶ峰目前の坂道での長蛇の列。
写真撮影で並んでいるようでした。
■
これは予想外・・・
しかし、自分がここまで
拘ってきたのと同じように、
「日本一の標高で撮影したい」
という人が少ないわけがない。
待ち続けること30分。
「日本最高峰富士 剣ヶ峰」の石碑に立つ前に
立つ前にレインウエアを脱ぎ、
自撮り棒の準備をし、
すぐに次の人に譲れるようにしました。
■
そして、自撮り。
緊張して操作をミスって、スマホがグルグル回転(笑)
(リモコン操作で回転できる)
心配した次の集団の人たちが、
「私たちが撮りましょうか??」
と声をかけてくださったのですが、
「いや、大丈夫です」と冷静になって、無事に撮影!
▼13:28 無事に最高峰での自撮りを達成。
■
列を離れて先に進むと
気象観測所向かい側の
剣ヶ峰の淵に腰をかけました。
日差しも強く、
長袖シャツを脱いでも
耐えられる体感温度でした。
流石に上半身脱ぐのはこの人だかりの前では
憚れるなぁ、
と遠慮して半袖で自撮り。
■
スミマセン、
自撮り写真ばかり載せてしまって…
ま、人というのは
案外他人を気にしていないので、
そのくらいのことはやってもOKでしょう(笑)
最高峰での景色をしばらく楽しんでから、
お鉢巡りを開始しました。
■
▼13:40 お鉢巡り開始
下り道と平地はペースを早めました。
まさか、
剣ヶ峰直前で30分も並ぶとは思っていなかったからです。
緩やかなアップダウン。
噴火口の周りにも道が造られている。
■
いつも思うのですが、
こんな大自然の荒々しい場所に
最初に道を造る人達は、
どんな思いをしていたのだろうか?
断崖絶壁の横。
時々雲がかかる。
斜め上の道の上に
清々しく飛行機雲が見える。
そして、
山梨方面の下界の景色。
先月は、こちらから登頂したのでした。
■
▼14:03 山梨県側の山頂に到着(吉田口方面)
先月登頂した山梨県側の山頂に、
お鉢巡りの途中で辿り着きました。
言いようのない感動を覚えました。
先月は富士吉田口から
夜中に高山病になりながらも、
同行させて頂いた仲間の方達に助けられて
辿り着いた場所です。
■
そこに一ヶ月後、
こうして一人だけで元気な状態で再訪している。
ここで取った行動は・・・
「山頂でのカップヌードル」
でした(笑)
■
ここの山小屋は、
先月同様にカップヌードルを900円で販売しており、
早速「カップヌードルください!」
と声を掛けました。
すると
「さっき別のお客さんがキャンセルしたのが、温まっているから」
と、処分したくないという理由で、
800円で売ってくれました。
■
いやー、めっちゃ嬉しい。
そして、先月皆で腰掛けた山頂のベンチに腰掛け、
カップヌードルを啜りました。
先月の俺、そして皆さん。
「剣ヶ峰行ってきて、お鉢巡りの最中だぞ」と。
思えばランチは頂いていなかったので、
これが頂上で頂く最高のランチ。
あっと言う間に、汁ごと平らげました。
いいんです。
五臓六腑に染み渡りました。感謝。
■
▼14:10 この後、すぐにお鉢巡り再開。
残された時間は少ない。
平地と下り道は早足で。
小高い丘があったのでそこを目指すと
鳥居があるのみで行き止まりでした。
■
道を間違えたようでした。
急いで道を引き返して丘の横、山頂の淵に
断崖スレスレの道を発見。
ここか・・・
恐る恐る進んでいくと、
先に進むことができました。
■
つくづく、
こんな場所に
道を造った先人に頭が下がります。
先んじて道を切り開く苦労。
その中には
数多くの失敗もあったに違いない・・
そんなことを思いながらも、
進んでいくと、
噴火口をぐるりと一周して最初に登頂した
富士宮側の山頂が視界に入りました。
■
▼14:35 お鉢巡り達成!
念願のお鉢巡りを達成して下山です。
ここで、
徒然草『高名の木登り』の
木登りの名人と言われた男に
かけた言葉を思い出しながら
下山に臨みました。
もう大丈夫だ、
安心と思っているところに失敗がある。
下山とは言え安心できません。
■
特に、この富士宮口は
登山道と下山道が同じであるため、
登山客と譲り合う必要があるのと、
急な傾斜の岩肌も
降りて行かなければならないので、
難易度は高めです。
■
9合目まで降りていく途中で
レンタル品のストック(杖)を
体重かけ過ぎて、一本折ってしまいました・・
折ってしまったストックはザックにしまって、
残った一本を使って下山再開。
命を守ってくれる道具に感謝。
登山客に出来るだけ道を譲りながら、
脇の方のゴツゴツした道を
降りて行きました。
■
時々、
「降りにくそうなので、こちら進んでいいですよ」
と、譲ってくれる登山客もいたりして、
「ありがとうございます!」と。
(また、これが佇まいが素敵なお姉さんだったりする)
すれ違う人に「こんにちは!」とか
「頑張ってください」とか声を掛けられたり
掛けたりすると、
理由なく元気が湧いてくるんですよね。
人との繋がりは本当に大事です。
声を掛ける、掛けられるだけでも
気持ちは支えられる。
■
途中の山小屋でも休憩はほとんど取らずに、
ほとんど
没頭状態、フロー状態で
下山していました。
太ももの筋肉が
パンパンで乳酸が溜まっていましたが、
時々小休止するだけで回復。
これは間違いなく
日頃のウォーキングと階段昇降、
スクワットの効果です。
(N先生、ここでも有難うございます!)
■
一気に駆け降りて、、
▼17:20 富士宮口5合目到着
登山サイトに載っていた
下山所要時間が3時間50分に対して
今回、14:35に下山開始して17:20に到着。
ということは、
2時間45分で下山したことになります。
登山サイトの所要時間に対して
実際の所要時間をもう少し短縮できるのでは?
という読みは的中しました。
しかし、
相当汗かきましたし脚もパンパンです。
■
なんと17:25に
水ヶ塚駐車場行きのバスが出ようとしていたので、
それに乗車。
車内で、残った羊羹を食べながら
予定よりも早く「帰還できそう」な状況に
安堵していました。
ん??
「帰還できそう」?
■
▼18:00 ここで、冷や汗かいて青ざめる
予定よりも
30分早く駐車場に着いたのですが、
自家用車に乗るタイミングで財布が
見当たらないことに気付きました。
■
バスの中では
ザックに入れたことを覚えています。
いつも入れているところを探しましたが、ない。
「しでかした」
とバス停に引き返しましたが、
そのバスは去ったばかり。
■
次の便のバスが来たところで、
その運転手さんに
私が載ったバスに忘れ物がないか?
を、
連絡して聞いて頂くようお願いしました。
■
財布の特徴、座っていた位置を伝え
待つこと20分・・
残念ながら財布はなかったとのこと。
「誰かに取られていた」
という最悪の状況を想像したら、
一気に青ざめました。
■
免許ごと紛失したとしたら、
自家用車に乗って帰宅できません。
この山の中でどうすればいいのか?
黙って乗車しても、
免許証紛失を届け出る必要があるので、
無免許運転はバレてしまうでしょう。
■
パニック状態になりそうなところを
「疲労で意識が朦朧として、自分の車のトランクに落とした可能性があるので探してみます」
と、連絡を取ってくれた運転手さんに告げて、
自家用車に戻りました。
■
トランクを探しましたがありません。
ひたすら深呼吸することに努めました。
ザックの中を洗いざらい探してみよう。
■
そして、
汗ばんで脱いだシャツなどを
突っ込んだスペースを探しました。
・・・
・・・
・・・
ありました。財布が。
疲労で何も考えずに、
普段入れない場所に突っ込んだのでしょう。
■
安心した時に
一番気を付けなければならない。
そして、
疲労時にも把握できるように、
大切なものは定位置に保管する。
■
前回と打って変わって
「当たり前」で「基本的」過ぎる
教訓が導き出されました(汗)
なんともお恥ずかしい限り。
■
無事に帰宅できるのは
何て有難いことなのだろうか。
もし免許紛失して
数日間帰宅できなければ、
当面の仕事の予定を変えざるを得なくなり、
関係者にご迷惑をお掛けすることになる。。
そして、
無用なご心配をお掛けしてしまう。
大人として、
これ程恥ずかしいことはありません。
■
先月もそういえば
似たような場面があったような?
「二度あることは三度起こさないようにする」
これも教訓です。。
そんなこんなで、
駐車場到着から30分経過。
冷静になって、
こんな「当然過ぎる教訓」を思い返しながら
帰路に着いたのでした。
▼0:15 スーパー銭湯に寄ってから帰宅
■
8/14(日)
・富士登山によって歩いた歩数:30,816歩
・富士登山によって消費したカロリー:1,819kcal
この晩は、
豚しゃぶサラダ、ざる蕎麦、かつとじ
を、近所のスーパー銭湯で頂きました。
朝はおにぎり、
昼はカップヌードルだったので、
大丈夫でしょう。
そして翌日。
念願の体脂肪率20%割れを達成!
7年ぶりの快挙です。
■
残るは
御殿場口からの登頂が残っています。
いつ行くか???
家族が旅行中の今週しかない?
どうする??
■
いづれにしても、
「90歳になっても、富士登山を楽しめるくらい健康であり続けること」
という目標が、
今回改めて出来上がりました。
ここまで
長い記録を読んでくださり、
有難うございました。
■
では、
素敵な夏の日をお過ごしください。