(11)一冊の中でつながる
度々書いてきた通り、雑誌とは本来、載っている全てを読まずとも構わないものだ。もちろん作家や編集者は「全部読んでよ~」と思っているかもしれないが、最終的にどの記事を読むかは各々の読者に委ねられている。僕だって、この企画を始めるまで雑誌を通読することなど無かった人間だ。何なら、買ったきりほとんどページを開かず積みっぱなしの雑誌だってある。我ながら怠惰すぎるぜ……。
とはいえ、雑誌の通読は大変なだけかといえば、そういうわけでもない。たまに面白い現象が生じる。同じ号の別々の箇所で互い