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海軍少尉 曽我部 譲

神風特別攻撃隊 第二次流星隊
昭和20年8月9日
本州東南方海面にて戦死
愛媛県出身 21歳

戦局益々切迫したる折 不肖私も敢然立つてお国のために働くべき時が来ました。
生れてこの方二十二年 今日ほど感激したことはありません。
血湧き肉躍るといふ言葉は、私達のために作られたやうなものです。

一度離陸すれば必ずかへつて来ない事はわかつていても、幾多の同僚はみんな「ニッコリ」笑つて散つて行きました。
私もみんなに続いて立派に散ります。
もう一度家へかへりたいと思ふこともありましたが今更そんなことは考へません。

ただ一撃必中あるのみです。
私達には死生観とかそんなものはありません。
ただ国のために死ねることを最大の光栄として居ります。
戦果は発表されるかどうかわかりませんが、必ず大きな手柄を立てたものと思つて下さい。

では達者でお暮し下さい。

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舟山 華織
戦時の手紙を追い、歴史に光を当て、新たな発見を。 過去と現在を繋ぎ、皆さんと共に学び成長できたら幸いです。 ご支援は活動費に使わさせて頂きます。