海軍大尉 本井 文哉
昭和20年1月12日
中部太平洋ウルシー湾にて戦死
新潟県出身 21歳
思えば長い又短い楽しい又悲しいことも多かった二十年でした
新潟こそ私の生い立ちの地 私の遺髪は必ず必ず御先祖様のお墓の中に葬って下さい
決して特別に私一人の墓をたてられぬように
今こうして筆を執っているといろいろ昔の頃の思い出が浮かんでまいります
私は死すとも魂は再び新潟なる我が家にかえります
私亡き後も私がなお聖戦に頑敵を撃っているおつもりで今までの如くお暮らし下さい
ここに御恩の万分の一にもお報いすることの出来なかった不孝をおわび致しますと同時に 私の最後の一生をかけての働きを御覧下さい
そして私の最上の親孝行をお受け下さい
最後にお祖父様をお大切にして下さい
文昭のことも呉々もお願い致します
豊ちゃん 昌ちゃん さようなら
昭和十九年十二月二十八日
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