懲役ダイアリー 2017年8月31日木曜日 『振り返り』
妻からの手紙。子供が某音楽教室のエレクトーン発表会に出演したのとのこと。演奏前に思わぬハプニングがあったらしいが、そのハプニングを味方につけて我が子は演奏しきったと喜びの手紙が届いた、
手紙を読んだ時、昨日行ったプレゼンの自分の心境と子供のエレクトーン発表会の心境を照らし合わせみた。
我が子はよくやったなと思う。ハプニングを味方につけてやってのけた。自分にも昨日のプレゼンはハプニングがあった。使用できると思っていた説明用のホワイトボードが急遽使えなくなってしまい、思い描いていたプレゼンは白紙になりそうだったが、それを味方にしてプラスに変えることができた。たまたまだとは思うけど。
しかし、6歳の子供がそれをやってのけるのは本当にすごい。我が子のことを尊敬した瞬間でもあった。
プレゼンを初めてしてみた思ったことを記しておく。
人を巻き込む
見てくれている人を味方にする
場を和やかにする
感情に訴えかける
場の空気ではありえないことをする
アイドマの法則を使う
話すことは3つに絞る
ストーリー
メリハリある話し方
自分の空気にする
そして何よりどんな話をしたかではなく、この人はこんなことやったという記憶を見ている人に植え付ける。
プレゼンの途中で私は
君が代を歌った。
刑務所の中のプレゼンで君が代。
こんなことやる人間は誰もいない。
担当のオヤジも思わず咳払い。
そこで
「す・・・すいません」
と言ったら
受刑者たち爆笑。
担当のオヤジにも笑みが溢れる。
楽しいから覚えてくれるし、見てくれる。心に残る。
プレゼンの内容なんて一発では見ている人は覚えられない。
「よく覚えてないけど、富士山の話しして、君が代歌ってたな」
これでいいと思う。この方がずっと印象に残るから。
私のプレゼン方法が正しくはないかもしれないし、社会では通用しないかもしれないけれど、こんなプレゼンがあってもいいんじゃないかなと思う。
今年最後のチューペット。
受刑者たちが食べる姿は相変わらず・・・
チュール♪チュール♪
ちゃおチュール♪
8月ももう終わる。早いなぁ・・・。
明日からもまた頑張ろう。
全ては順調に進んでいる。人生の成功に向けて。