見出し画像

カナダを跨ごう 〜ローマも添えて〜 【13日目:モントリオール(1/2)】

枕元に差し込んできた朝日で目を覚ます。ユースホステルの朝食で出てきたセサミベーグルに舌鼓を打ち、カメラ片手に街に出た。何はともあれ、交通機関が発達している街での街歩きの第一歩は「乗り放題パスを買うこと」である。「Weekend Unlimited」という、文字通り金夜~月朝までの週末地下鉄バス乗り放題の乗車券を書き込んだ。これは空港~市内間のバスも乗れる上、値段的に市内交通2コマと空港バス1乗車で元が取れるので今回の旅行にはぴったりである。

防空壕みたいな地下鉄駅

ところでここモントリオール(とケベック)の公共交通機関は、「OPUS」という交通系ICで乗ることができる。いよいよ財布の中に4枚目のICカードがやってきた。国が段違いに大きい上に自治体ごとに独自の交通系ネットワークを持っているので仕方ないが、この点PASUMOないしSuica1枚で概ね全国のバスや電車に乗れて、なんならコンビニや自販機で買い物もできる日本の交通系ICシステムは優秀だと感じた。

ひとまずバスに飛び乗り市内を一望できるコンディアロンク展望台に向かう。この日は雲一つない快晴なので、観光客だけでなく地元の人たちも散歩や運動がてらちょっとした丘登りを楽しんでいるようだった。

雲ひとつない快晴

続いては地下鉄乗り倒しである。同じバスに乗れば最速で海沿いの旧市街地に行けるが、単純往復は教義に反する上時間も有り余っているので、山を市内の逆側に下りるバスに乗り、山の内側に回り込んでいる地下鉄を乗り継いで旧市街に帰るとしよう。

さて、モントリオール地下鉄はゴムタイヤで走るタイプの所謂新交通システムである。ゴムタイヤの走行路面の内側によく見る鉄道レールが引かれているのは、これが案内軌条の役割を果たしているかららしい。自分の知る新交通システムは線路わきの集電レール兼案内軌条をつかむタイプなので新鮮であった。友人曰くどうやらパリ地下鉄も同じタイプらしい。さすがフランス語圏である。
車両だけでなく駅も見どころがある。思ったより地中深くに設けられた地下鉄駅は、階段部分が吹き抜けになっている上レンガ造りとなっており、あたかも防空壕の天井を外したような、あるいは巨大炭鉱の立坑のような恰好をしている。耐震性の制約を下げられる国はデザインの幅が広がっていいですね。

耐震性…?

海沿いの旧市街地を回ったりしてみたが、休日故に人が本当に多い。喧騒が苦手なタイプなので、お土産屋をいくつか見繕ってから早々に宿に撤収することとした。スマホを見返しても街の写真が全然ないので、本当にさっさか宿に帰ったのだろう、多分…

明日はいよいよカナダ脱出。ローマに移動。

いいなと思ったら応援しよう!