キタゾウアザラシのメスの日常 ~休む暇はありません~ 論文紹介

キタゾウアザラシのメスの日常 ~休む暇はありません~

論文名 Forced into an ecological corner: Round-the-clock deep foraging on small prey by elephant seals
生態学的に追い込まれている:キタゾウアザラシが休みなく小さなエサを捕食する様子
著者名 Taiki Adachi, Akinori Takahashi, Daniel P. Costa, Patrick W. Robinson, Luis A. Hückstädt, Sarah H. Peterson, Rachel R. Holser, Roxanne S. Beltran, Theresa R. Keates, Yasuhiko Naito
掲載誌 SCIENCE ADVANCES
掲載年 2021年
リンク https://advances.sciencemag.org/content/7/20/eabg3628

キタゾウアザラシのメスの採餌行動を長期間観察した2021年の論文です。
 国立極地研究所(極地研)に所属する研究者による論文です。極地研と言えばまずイメージするのは南極であり、南極観測隊ではないでしょうか。確かに南極には昭和基地があり、研究するための基盤が整っていますが、極地には南極だけでなく北極も含まれていることを忘れてはいけません。この論文では、北極圏近郊を含んだ北東太平洋を生息圏とするキタゾウアザラシを研究対象としています。
 キタゾウアザラシはオスとメスで大きさがかなり異なり、いわゆる性的二型を示します(漫画「キタゾウアザラシ」参照)。「背景」に書かれているように、極地研では30年間に渡ってキタゾウアザラシの生態を観察しています。これまでの、主に深度計から得られたデータから、キタゾウアザラシのメスは体重が軽いのに深く潜る能力を持っていること、1日中休まず潜ることを繰り返していることが分かりました。この論文では、これらの結果から、著者たちは、ある仮説を立て、それを検証しています。
 この論文で行われている研究手法はバイオロギングと言われています。野生動物にデータ取得用の機器を取り付けて、再び自然環境に戻し、機器から得られたデータから、自然環境下での動物の行動・生態を調査する方法です。当サイトでは、同じく極地研の研究者による、南極の氷とペンギンの行動との関連性を、バイオロギング手法を用いて調査した論文を以前に紹介しています。この論文では、キタゾウアザラシの下顎に加速度計、頭頂部にGPSと深度計を含むビデオカメラを取り付けています(漫画「キタゾウアザラシの行動を観察しよう」参照)。バイオロギング手法では、動物に装着する機器が動物の行動に影響を与えないように、なるべく小さな機器を使用する必要があります。機器を小さくするために、小さなバッテリーで長期間稼働させるための工夫が必要になります。著者たちは、一定深度以上かつ、下顎の加速度が一定以上になった時にビデオ撮影を行うというプログラムを開発して対応しています。
 この論文によって、キタゾウアザラシのメスが1日のほとんどを採餌行動に費やしており、休息と睡眠時間が非常に短いことが分かりました。そうなると、今度はどうしてそのような短い睡眠時間で大丈夫なのか、メスだけが短睡眠に対応しているのか、オスの睡眠時間はどうなっているのか、とつぎつぎと疑問が湧き出てきます。極地研ではキタゾウアザラシの研究は継続されると思われますので、今後の研究でこれらのことが明らかになれば非常に面白いと思います。

補足は論文には書かれていないことです。分かりやすくするために追加した文章になります。


この論文で分かったこと
・キタゾウアザラシのメスは海域の水深や1日の時間帯に関係なく400-600 m付近の中深層で主にハダカイワシなどの小魚を食べている。
・正のエネルギーバランスを得るために、1日のうち80%以上を採餌行動に費やし、1日あたり1000-2000回の採餌を行う。
・キタゾウアザラシのメスは体重が多くないが深く潜ることが出来ることで、他の海洋哺乳類が利用していない中深層の資源を利用できるようになった。
・その代わりに、1日のほとんどを採餌行動に費やさなければならない。
・中深層のエサ資源の変動は、この領域の資源に特化して依存しているキタゾウアザラシのメスに大きな影響を与える可能性がある。

[背景]

 中深層(水深200-1000 m)は、生態学的に重要であり、世界の全魚類の生物量の大半を占めている10 cm未満で10 g未満の小魚が信じられないほど豊富であるにもかかわらず、ほとんど研究されていない海洋生態系です。これまで、海洋食物網における小魚の役割、特に大型生物の餌としての役割については、観察上の困難さから研究が行われてきませんでした。キタゾウアザラシは、中深層の生態系における重要な上位捕食者であり、必要なエネルギーを得るために、主に小型で豊富な中深層魚類(ハダカイワシなど)を捕食します。対照的に,深海に潜る大型のハクジラは,より高い栄養レベルの中深層のイカや底生魚などのより大きな獲物を捕食します。例えば,マッコウクジラ(体重50,000 kgでこれはキタゾウアザラシのメスよりも2桁大きい)は,大型のイカ(例えば,アメリカオオアカイカ、体長2 m未満、体重50 kg未満)を捕食することが知られています。このことから,体の大きさに伴う潜水能力の向上という利点と,絶対的な代謝要求量の増加という欠点との間で,進化的にトレードオフが生じていると考えられます。
 相対成長だけに基づいた場合、酸素貯蔵量は質量に比例し、代謝率は質量の3/4乗に比例するため、大型の海洋哺乳類はより長く潜水することができます。(補足:相対成長とは体の大きさや重量などと生理学的な値にみられる量的関係のこと。体表面積は体重の2/3乗に比例するなど。)つまり、大型の海洋哺乳類は、小型の海洋哺乳類に比べて質量に対する代謝率が低く、さらに酸素貯蔵量が多いため、有益な獲物を見つけるための深海への潜水時間を長くすることができます(例えば、捕食行動あたりのエネルギー獲得量を最大化することができます)。しかし、体のサイズが大きくなると、絶対的な食料必要量も大きくなります。そのため、生物学上の基本的な疑問が生じます。中深層の環境では、体の大きさがどのようにエサの選択を制約するのでしょうか?
 この疑問を解決するために、動物に取り付けた効率的なデータ保存のためのオンボードプログラムを実装した高性能な加速度計とビデオカメラから得られたデータを活用することによって、キタゾウアザラシのメスを調査しました。これらの革新的な装置は、捕食者がどこに行って獲物を見つけるかを調査することから、深海における捕食者と獲物の相互作用を直接測定することへと研究パラダイムを転換し、生物学の分野を前進させます。

キタゾウアザラシの採餌を記録するための高機能バイオロギング装置の活用
 2011年から2018年にかけて、北東太平洋で繁殖後2ヶ月間の外洋回遊を行ったキタゾウアザラシのメス成体48頭のデータを収集しました。繁殖後の体量回復は、次の繁殖年に再び出産するかどうかを決定するため、年間のライフサイクルにおいて重要であり、最終的には個体群動態に影響を与えるため、繁殖後の短い回遊を調査期間にしました。
 キタゾウアザラシは、その採餌生態のほぼすべての面で極端であり、特にその卓越した生理的潜水能力が注目されています。この能力により、キタゾウアザラシは、水面で数分間呼吸するだけで、長時間(平均20分、最大100分以上)、深く(平均500m、最大1500m以上)継続して潜水することができます。アザラシに取り付けた記録装置を使って、いくつかの相補的な採餌に関わる変数を測定しました。(i)アルゴス衛星(人工衛星)追跡システムを用いたアザラシの位置、(ii)5秒ごとの顎の動きの回数を記録する高性能下顎加速度計による口の開閉回数(採餌回数)、(iii)新たに開発した高性能ビデオシステムから取得する魚やイカなどの獲物のサイズと種類、(iv)個々の動物のエネルギーバランスの重要な指標である体内脂質貯蔵増加を推定するための海中浮力変化を推測した。ドリフトダイブ(深さ方向に動かず、潮の流れに乗った潜水)を行うキタゾウアザラシだけが、海上での体調変化を数ヶ月間にわたってモニターすることが可能であり、海洋生態系の動態を、上位捕食者のエネルギーバランスの観点から研究することができるユニークな機会を与えてくれます。合計で、48頭のアザラシから500万回以上の採餌回数を伴う221,512回の潜水と3500日以上のエネルギーバランス指標を、15頭のアザラシから48.2時間の水中でのビデオ画像を取得しました。キタゾウアザラシが小型魚類を十分に捕食し、深海性海洋哺乳類の中でも比較的小さなサイズの体を維持するためには、継続的な深海潜水が必要であると仮説を立てました。この仮説は、体のサイズの大きな海洋哺乳類にとっては、小魚のエサ資源では生きていけないことを意味します。この仮説を検証することで、キタゾウアザラシがなぜ継続的に潜水し、特有の深海採餌のためのニッチを利用するのかという数十年来の謎が解けるでしょう。(補足:ニッチとはエサや捕食者などの生物学的環境と地形や機構などの非生物学的環境を含めた生息場所のこと。)さらに言えば、体のサイズが種間や種内の性差によって大きく変化する海洋哺乳類において、体のサイズが生態的制約としてどのように機能しているのかについて、新たな光を当てることができるでしょう。

[結果と考察]

正のエネルギーバランスを得るための継続的な小魚に対する採餌行動
 アザラシは北東太平洋を横切って回遊し、中深層のエサの特徴的な日周的鉛直回遊に合わせた深さで捕食を行います(図1A、B)。(補足:日周的鉛直回遊は、1日の中で深いところ浅いところを行き来する回遊行動のこと。)捕食を行う深さは水深によって変動することなく、アザラシは主に外洋中深層水域で、2000-6000 mの水深と比べると非常に浅い400-600 m付近で捕食を行いました(図1C)。キタゾウアザラシが採餌行動を行う領域での非常に大きな地形的な多様性にも関わらず、一日あたりの採餌回数は回遊中を通してほとんど変動せず、回遊中期で最もイベント数が多くなりました(図1E、F、一潜水あたり平均で24.5 ± 5.7イベント、一日あたり平均で62.8 ± 5.7潜水)。

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 動物に装着したビデオカメラがとらえた映像から、ほとんどのアザラシは主にハダカイワシなどの小魚を、まれに深海のイカを捕食しました(漂泳捕食、図2、動画1、2)。この漂泳捕食戦略とは異なるまれな例が、沿岸領域の底生生物を極端に捕食する3匹で観察されました(底生捕食、図2、動画3-5)。この底生捕食は、より大きな底生魚を捕食することでより多くのエネルギーを得ることができますが、シャチやホオジロザメに捕食される危険性もある一般的ではない戦略です。

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 キタゾウアザラシの主なエサは小さいため、アザラシは正のエネルギーバランスを得るために大量のエサを毎日消費しなければならないと仮説を立てました。この仮説を検証するために、消費されたエサの数を表す指数としての採餌回数と採餌行動に要した時間との間の関係性を調べました。採餌行動に要する時間は1日のうち採餌のための潜水サイクルに費やした時間の割合としました。潜水サイクルは潜水時間と息継ぎのための水面滞在時間の合計で、少なくとも5回の採餌を含む休憩のない潜水と定義しました。ほとんどのデータで、アザラシは1日の80%以上を採餌行動に費やし、1日に1000-2000回の採餌を行うことが示されました(図3A)。採餌行動に費やす時間が長ければ長いほど、指数関数的に採餌回数が増加しました(図3A)。そこで、採餌行動に費やす時間と採餌回数が、一日あたりの体脂肪増加の指標である海中での浮力変化に与える影響を数値化しました(図3B)。アザラシは、正のエネルギーバランスを得るための十分な採餌回数数を確保するために、1日のほとんどの時間(80-100%)を採餌行動に費やさなければならないことが分かりました(図3B)。

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体の大きさは中深層のエサ選択を制約する
 これらの結果から、キタゾウアザラシに非常に深い場所で捕食を行わせる重要な原動力は、世界の全魚類の生物量の大半を占めているこの領域の魚の量である可能性が考えられます。回遊の初期と終期には採餌回数が非常に少なかったことは、海岸近くの捕食者を避け、採餌領域へ移動するために、開放水域へ、または開放水域からのより速い移動を反映している可能性があります(図1A、E)。回遊の中期には、地理的な位置とは関係なく、採餌回数は継続して1日あたり約1000-2000回であったことから(図1A、E)、中深層の魚は北東太平洋全域で比較的均一に分布していると考えられます。まれに、アザラシは1日に最大4000回の採餌回数を記録しましたが(図1A)、これはまれで一過性であったことから、最近示唆されているような海洋前線と渦といった海の中規模活動と関連している可能性があります。
 最近の船を利用した調査から、中深層の魚密度は、キタゾウアザラシが日中と夜間の両方で採餌行動を主に行う深度である海表面付近から400-600 mで増加していることが分かりました(図1B、C)。このことから、キタゾウアザラシの深く潜る能力は、イルカやネズミイルカ、オットセイといった潜水深度が250 m未満の浅く潜る海洋哺乳類が到達できない有利な深度を利用可能にしていると考えられます(図4A)。これらの浅く潜る種は、日周的鉛直回遊で海面へやってきた夜間のハダカイワシだけをエサとして利用できます。

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 一方で、オオギクジラやマッコウクジラ、ゴンドウクジラといったハクジラの仲間を含む潜水深度が1000 mを超える深く潜るほとんどの海洋哺乳類は、ハダカイワシの豊富な中深層に日常的に到達しますが、それほど多くない大型のイカや底生魚をエサとしています(図4A)。これらハクジラの深い潜水は、長い海表面時間と一連の浅い潜水によって数時間にわたって規則的に中断されることから、これらのハクジラは、1000 mより深く潜った後でさえも浅い潜水や長い海表面時間がないゾウアザラシと比較して、潜水回数は少なくなります。とりわけ、これらの深く潜るハクジラの体重(2,000-5,000 kg)はキタゾウアザラシのメスの体重(350 kg)よりも一桁から二桁多くなります(図4B)。このことから、潜水深度に比例する体重は、大きなハクジラによる中深層の小魚を標的とすることを制限する重要な要因である可能性が考えられます。つまり、深海のそのような小さなエサは、大きなクジラにとって主要なエサとしては費用対効果が良いものではないと考えられます(図4B)。これらの種間比較から、キタゾウアザラシが他の深く潜る海洋哺乳類によって利用されない生態的ニッチである多量の小さなエサを捕食するための唯一の高頻度深海潜水者であることが分かります。
 種内の性差は、体の大きさが中深層のエサ選択を制約していることを支持しているように見えます。キタゾウアザラシは、体重ではオスは2,000 kg、メスは350 kgと極端な性的二型を示します。これまでの研究で、沖の中深層域にはオスのキタゾウアザラシが全くいないことが分かっています。代わりに、オスは沿岸の海底域で採餌行動をします。ここでは、オスは大きなエサを得る代わりにより大きな捕食リスクがあることを受け入れています。ここで、メスが正のエネルギーバランスを得るために少なくとも一日あたり1,000-2,000回の採餌を必要とするという本研究結果に基づいて、エサの大きさを推定しました(図3B)。野生のキタゾウアザラシのメスの代謝率と中深層のエサの平均カロリー値を使用し、エサの大きさを5.6-11.2 gと推定しました。代謝率は質量の3/4乗に比例するという古典的な相対成長に基づき、350 kg のメスが1日の採餌時間割合が100%と仮定した場合の採餌能力を当てはめると、体重2,000 kgのオスは1日の採餌時間割合が370%でなければならないと考えられます(図3B)。そのため、本研究結果から、体の大きさの性的二型とその結果必要とされるエネルギー量はオス・メス間のニッチの分離に繋がっていると考えらます。つまり、オスは単純に沖の中深層域では生きていけません。
 大きな体とエサの利用可能性とのバランスを取るため、海洋哺乳類は多様な採餌戦略を進化の中で獲得してきました。例えば、深く潜るハクジラは、多くはないがより有益なエサを見つけるために反響定位を利用し、エサ一つあたりのエネルギー獲得量を最大にします。対照的に、世界で最も大きい動物であるシロナガスクジラを含むヒゲクジラの仲間は、浅い深度で捕食できる小さなエサの量を最大にするために動物プランクトンを濾過して食べます(図4)。反響定位も濾過食もできないキタゾウアザラシのメスは体重に比例する潜水能力を発達させるという独自の進化経路を見つけ出したことで、継続的に中深層へ潜水し、豊富な小魚を食べる機会を最大にしました。これらの結果から、海洋哺乳類のギルドを形成する体の大きさ、エサの利用可能性、そして狩猟能力の間の密接な関係が明らかになりました。(補足:ギルドは似たエサ資源を似た方法で利用する種群のこと。)

小魚への依存は採餌時間の柔軟性を制限する
 特有の採餌ニッチを獲得した代わりに、キタゾウアザラシのメスの一日の予定は余裕がなく、正のエネルギーバランスを得るために一日のほぼ全て(80-100%)を採餌行動に費やします(図3)。これは、ゾウアザラシがなぜ継続的に潜水しているのかという数十年に渡る疑問に対する定量的な答えを示しています。採餌行動に要求される時間は、休息や睡眠(一日あたり1.4 ± 0.3時間)といった他の重要な行動に割り振るアザラシの時間を制限します。これらの結果から、アザラシはより多くの時間を採餌行動に割り振るため、柔軟性が制限されていることが分かります。採餌時間の増加は、海洋捕食者がエサの量の減少を補うために行う主要な対策であるため、キタゾウアザラシの狭いニッチは中深層の魚類の生物量の変化に対する可塑性が厳しく制約されていると考えられます。(補足:中深層の魚類の生物量が減ったら採餌行動時間を増やすことで対応できないため、影響を受けやすいということ。)
 気候変動が世界中の海洋を変化させると、大きな海洋内温動物は、その高いエネルギー要求性のためエサの利用可能性の変化に対して潜在的に惰弱です。キタゾウアザラシの休みのない採餌行動は大量の比較的均一に分布する中深層の小魚に強く依存しているため、キタゾウアザラシも例外ではないでしょう。最近の研究から、中深層域は温暖化や脱酸素化といった物理的な変化が進行中で、今世紀の終わりまでに、他の深度層よりも気候変化の面でひときわ大きな変化に直面する可能性があることから、手遅れになる前にその生態系を調査する緊急の必要性が提唱されています。これは、中深層の生態系を研究する強い動機となりますが、日の当たる表層と暗い奈落の底の間にあるこの領域に含まれる複雑な物理的、生物学的、生物地球化学的過程を伴った観察上の難しさのため、研究は困難でした。
 キタゾウアザラシの採餌行動の30年にわたるモニタリングプログラムを通した技術的進歩を利用することでこの研究を成し遂げました。行動の可塑性は、数世代にわたる遺伝子変化を伴う進化適応と比較して環境変化に対する防衛にとって最も重要です。そのため、キタゾウアザラシの採餌行動と脂肪増加率は中深層の魚類量の将来的変化を追跡可能にすると考えられます。例えば、エサの量が減少すると採餌行動時間あたりの脂肪増加が減少することになります(図3)。このように、キタゾウアザラシは、急速な気候変動がどのようにしてほとんど知られていないが生態学的に重要な中深層の生態系を変化させるのかをより理解するための監視員として利用することができます。

よろしくお願いします。