身近な秋の気配 と SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO
町の中で見かける事は少なくなったが、宅地の庭や田畑の所々に柿の木が有ったりする。
小学生の頃から見慣れた柿は、葉が枯れ落ちた枝に実がぶら下がっている光景だ。
柿にも幾つかの品種があるのだが基本的には、田畑の脇に雨風にも耐えながらひっそりと生えていて、ごく普通に食べる事が出来る柿と、渋みが強くてそのまま食べる事が出来ない渋柿(しぶがき)の2種類。スーパーなどでは、専業の方が実らせた品質の良い柿がたくさん並んでいるが、今回の主役は、近所の庭や田畑の片隅で実っている柿のお話。
甘い柿と渋柿の区別が出来るようになったのも、小学生の頃。ただし、甘い柿だと思って食べると、渋柿の場合も多々ある。
渋柿は、皮をむいて民家の軒先に吊るし干し柿にしてから食べる。私の地域では、お正月の鏡餅の飾りとしても使うので、冬季の保存食としての役目も有ったのかもしれません。ただし、個人的にあのヌメッというか、ねっとりした食感が好きになれません。柿は、シャキッとした食感で食べるのが好みです。
柿のお話が長くなりましたが、SIGMAのレンズの写りが好きです。CANONと比較して、何が違うのかを具体的に述べるが難しいのですが、画像の透明感、ヌケが良いとでも言いましょうか、その他、被写体の輪郭もクッキリとしていて、EFレンズやRFレンズとは違った雰囲気が好きです。
CANONの純正レンズには、DLOの補正ソフトが有りますが、SIGMAのレンズでは、歪曲と周辺減光の補正のみ。レンズの光学設計のみを追求すると重く分厚いレンズの集合体となるみたいです。
12-24mm F4 DG HSMは、SIGMAの製品紹介にも、「ゼロ・ディストーション」を謳っており、歪曲補正が最小限となるようにレンズ構成を行っています。
RFレンズの広角レンズは、歪曲補正の以外にもデジタルでの補正を前提としているので、軽量コンパクトな造りは良いのだが、歪んだ画像を撮影後の処理にて補正するのが、いまいち納得がいかない。まあ、補正しないと魚眼レンズのようで使い道に困る写真となりますがね。
撮影後の画像処理で補正できるのであれば、レンズ本来の「味」が必要無く、ミラーレス機もスマホの写真と同列になっていくような気がしないでもない。
フィルムによる撮影では、レンズの光学特性に頼るところが多かったが、デジタル信号による画像処理では、レンズの違いによる「味」よりも、カメラメーカーが設定した補正技術が、写真としての出来上がりを左右しかねません。
SIGMAのレンズが好きなのは、レンズの選択による表現の自由度が増すことと、光学特性を極限まで追い込むことで、撮影後の補正処理を最小限まで省く事が出来る。つまり、撮影者による光の演出が後処理で補正されることなく表現できるだろうと考えている。
露出設定は、撮影者の判断となるが、撮影後にレンズの光学特性を補正技術で補う事は、絞り値の変化などが原因のミスを減らす事が出来る。しかし、誰が撮っも同じ特性を得られる技術は、突き詰めるとスマホのような均一な表現になりうることもある。
メーカーとして、ボディとレンズの組み合わせからデジタル補正を前提とした製品構成を行うのであれば、SIGMAなどのサードパーティー製のレンズを選択できる余地を残していただきたい。
楽しそうなSIGMAのレンズが発売されているので、Xマウント辺りを考えつつ、S20かT5で悩みそうです。
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