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「今年もプレゼントを買いに行こう」

今年も息子の誕生日がやってくる。

今年で9歳になる。

一緒に暮らした年と離れた年がちょうど同じくらいになる。

一緒に過ごした4年8ヶ月は今思うとあっという間だったと感じる。


息子は毎年欲しいプレゼントを伝えてくれる。

これはとても素晴らしいことで、ちゃんと自分の好きを重ねられている証拠だ。

僕は好きを重ねられていただろうか。

僕は誕生日に欲しいものを伝えた記憶がない。

好きなものはたくさんあったしその当時の流行っていた遊びは一通り手をつけたけど、家庭環境を考慮していたのかこれが欲しいとお願いをしたのか全く記憶にないのだ。

誕生日プレゼントをもらったかも覚えていない。

写真にもケーキと写っている自分しかない。

唯一覚えてるのが、父から貰ったNIKEのバッシュケース。

でも、欲しいと言って貰ったものではない(気がする)。

お願いをしたようなしなかったような、それくらい曖昧な記憶だ。

それを思うと息子はもうすでにあの時の自分を越えている。

今年、息子が誕生日に選んだものはニンテンドーswitchのソフトと専用のコントローラーだった。

コントローラーは結構レアらしくどこも売り切れで、Amazonでも少し割高で売られていた。

こういうレアなものを貰えた時はとても嬉しいものだ。

例年よりもやや高めの金額だったけど、息子の好きを否定したくないと決めているので、よっぽど買えないもの以外は断らないようにしている。

生活を工夫すれば予算は確保出来る。

毎年、息子の誕生日プレゼントを聞く度に成長を感じる。

男の子らしいものを選ぶようになってきた。

お昼は友人に教えてもらった神戸にある薬膳カレーを食べて、しっかりサウナのように汗をかいた。

店員さんも笑顔が素敵で、イイ感じの関西のノリがあった。また来ようと思った。

こういう日に素敵な出会いは嬉しい。

平日にも関わらず大阪は人が多い。

ストリートミュージシャンもいる。

写真を撮りながらプレゼントを買いに行く。

こうして記録が残るカメラを持っていて、本当に良かった。

プレゼントを無事に買い

毎年息子には手紙を書いている。

息子へのラブレターのようなものだ。

いつも涙をこらえながら書いている。

マスクをしていて、良かったと思える唯一のことだ。

毎年誕生日の半年前くらいから伝えたいテーマが浮かんでくるのだが、今年は結構ギリギリになってしまった。

息子はもうすでに自分よりも立派な人になっているし、伝えられることは自分の失敗談から学んだことくらいかもしれない。

幡野さんの考えを見習って、息子のことをたくさん褒めるようにしている。

息子のプレゼントの中に毎年ラムネを入れている。

これは息子と最後に遊んだ時にこのラムネをあげた思い出があるからだ。

これが理由かはわからないが、息子は今でもラムネが好きらしい。

今年も無事にプレゼントを贈ることが出来た。

来週の誕生日が楽しみだ。

そういえば今日はどうやら卒業式だったようで制服を着て、花束を持っている学生がたくさんいた。

そっか、今日は3/1だ。僕も高校の卒業式の日も3/1だった。

卒業おめでとう。

大変な世の中に生きているけど、君たちの未来が少しでも明るいものになるように、僕たちは頑張るよ。

いま、僕が生きている理由もそれだ。

自分の人生の経験で誰かの背中が押せたら。

期待はしてないけど、何度か死にかけた自分がこうして生きてるんだから、きっと神様がまだ生きろってことなんだろ。

知らんけど。

最後は友人の教え子が作成したパネルの展示を見てきた。

実は以前入学直前まで行った学校だった。

僕よりも一回り以上も歳の離れた学生が作った作品。

物を作るって本当に凄いし、パワーがいることだ。

専門学校は本当に課題が大変だと聞くし、この制作も寝る間も惜しんで試行錯誤しながら作ったんだろうな。

堂々としていて、モデルも服もカッコいい。

最後に素敵な景色を見ることが出来た。

今日は本当にいい一日だった。


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