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エコロジカルミームとリジェネラティブ・リーダーシップ
書籍、『リジェネラティブ・リーダーシップ』が届いた。
エコロジカルミームの代表やすくんが「リジェネラティブ・リーダーシップ」を語るようになってから何年経っただろうか。
ぼくは英語が苦手なのでいつか翻訳されるのを待とうと思っていたのだけど、あまりにもやすくん(やその周りの方々から)『リジェネラティブ・リーダーシップ』を耳にするので、英語版を買ってなんとかぼちぼち読んだ。英語が苦手なのでしっかり読み込めたわけではないが、思想の大枠は理解したつもりだ。内容云々よりも、とにかく著者の人柄が伝わって来て、あたたかい本だと感じた。
これまでも、さまざまな組織論があったが、ぼくはどれもしっくり来なかった。なんとなくだけど、どれも空想社会主義的に思えてしまった。ユートピア主義者の非現実的な理論のような気がすると批判的に見ていた。
また、自然や東洋哲学から学ぶと言いつつ、結局はビジネスとしての成功がゴールになっており、自然や東洋哲学の上澄みをビジネスのために利用しているだけのように見えていたものも多い。そういったビジネス上位のモダニズムをぼくは受け入れられなかった。(深く読んだわけではないので、批判する立場にもないのだが)
たぶん、リジェネラティブ・リーダーシップの思想にもそういう側面が無いわけではない。また同じような空想社会主義かと思う人もいるかもしれないし、実際のところがどうかはぼくにもわからない。ただ、ぼくには何となくしっくり来た。それはこの理論が正しいかどうかではなく、単にぼくの生き方や、こう生きたいと思っている形にフィットしたからだ。
ぼくは「山から学び、生きて、働く」ということをいつも考えている。自然から学び、自然に感謝し、謙虚に、健やかに生きて、誠実に働きたいと思っている。リジェネラティブ・リーダーシップはその背中を押してくれた。
そして、やすくんが「リジェネラティブ・リーダーシップ」を語り始めて数年?その根が確実に少しずつ、根を張っているのがわかる。ゆっくりだけど、確実に、強く根を張っている。小さくとも強い仲間たちが増えているのが、外から見ていてもわかる。この根はもう簡単には抜けない。
そして、数年間の時間を経て、悩みながらも愚直に続けて、いま『リジェネラティブ・リーダーシップ』が翻訳されて出版されること。エコロジカルミームという植物が芽吹く過程を見せてもらった気持ちになった。この本の出版過程がまさに、リジェネラティブ・リーダーシップそのものだと思う。
だから、エコロジカルミームのリジェネラティブ・リーダーシップは大きく成功している。空想ではなかった。
この本がひとりでも多くの人の手に届いて、それぞれの場所で根差し、芽吹いていくことを願っている。