映画『新聞記者』を見て、解せない5つのことと、学んだ11のこと【ネタバレ・赤裸々・解せない点も】
まず解せない点5つから。
①なぜ新聞社のドアを開ける係は女なのか。
②本田翼が、怒らなすぎる。こちとら出産で人生の一大事だぞ。本田翼の気持ちを考えるだけで、すでにこっちまで死にそう。
映画の本筋に、妻の出産という人生の一大事がカウントされてないことにモヤる。でもこの映画をみるほとんどの人はここにはモヤらずに話を追えるんだろうな、ということにも残念なきもち。
③神崎さんの奥さん
神崎さんの奥さんがもっと松坂桃李に怒ってもいい。奥さんや娘さんは、怒りを押し殺しすぎでは?
それでも松坂桃李は逃げてはいけない。それでも向き合うべき。
ここまでやってほしかった。そういう意味では小説「たてがみを捨てたライオンたち」では、妊婦をおいて風俗いった主人公が、「僕はいつも別のもので癒そうとする」という言葉をいわせるか、言わせないまま話をすすめるかは重要だったことがわかった。
④神崎さんの娘さん
酔っぱらいの神崎さんが帰ってきて、神崎さんの娘が「ごめんなさい」って松坂桃李に謝るのも解せない。
他人に迷惑かけるまで飲むのも解せない。
逃げてもいいが、それならもっと逃げ場のない奥さんや娘さんの逃げ場もつくってほしかった、作るべきだと言う描写がほしかった。
⑤記者といえば…働き方改革も注目されている職業なはず…
伝えたい本筋とずれるから、いれなかったのかもしれないけど、松坂桃李もウンギョンの夜の仕事の様子も違和感はあった。
あと細かいけどペーパーレスじゃないんだな、と。
では、良かった点いきまーす!!
良かった点
①一人の強い意思の人(シンウンギョン)がいるのは大事だが、それだけではダメだということが改めてわかった。
その周りの上司、
同僚、
ニュースを受け取った一般市民、 の関心が大切なんだな、と。
どこからが無反応でどこからが大ニュースなのか。爆弾が爆発しても、市民が無反応であればそれはニュースにはならない、、可能性もあるのかな、と思った。
たとえ、組織のトップが悪でもその中で良心のある人の行動がファインプレーをつなぐ。
東都新聞に続いて、毎日朝日も続報を出したこと
上司が最後にはとりあったこと。
勇気づけた同僚。
そして当事者でない松坂桃李。
のポジションの行動も大切だと言うことがわかった。
②これを映画にした人、
関わった人の多さに少し希望が持てた。この映画がユーロスペースではなく、
イオンシネマで松坂桃李で本田翼で公開されたことが奇跡…
これを奇跡ではなく、当然にしたいけどね。もちろん。
③シンウンギョンさんでてくれてありがたい。日本語ができるからではなく、この表現ができる女優がこの世界にいて良かった。助かった。
④民間人にもなんかしら色をつけようとする内調の指示や報道にはぁ?って思った。
やっぱり組織のなかでの良心を持つ人を後押しする仕組みが必要(challenge.orgとかかな?)
「最近増えたよな、犯罪でもないのに公安がリークしていく記事」という台詞。心にメモした。ニュースになっている出来事自体に疑っていかなければと再認識。
⑤『安定した政権を築くことが役目ですから。』この言葉を聞いたとき、「まぁ確かに?」と一瞬は思ってしまう。
これを言われてすぐに、「いや、違います」と論理的にその場で返せるひとはどれくらいいるのだろうか。
日頃から考えていないと、日々の一見合ってそうななじみ深い上司の数々の言葉に対抗できない。
・「決めるのは国民だ」 という言葉も同じく。
⑥神崎さんの家庭や本田翼・松坂桃李カップルを見ていて、ほんと家族人質制度は誰にとってもよくないな、と再確認。
そりゃ身軽な独り人生を選ぶ人増えるわ。おかしいことをおかしいといえる権利を持つか、家族のために奴隷になるか…。2つは相対してるわけじゃないはずなのに、社会保障や失業手当が少ないせいで二者択一になってるんだね、、、。
⑦今回のキーポイントは、神崎さんと松坂桃李が裕福な時代に(?)ちゃんと心の通った付き合いをできていたこと。
このあとのような日常があと5年も続けば元々権力の奴隷要員(疑問を持たないことに価値を見いだされて入社)しか入社できていない層に入れ替わっていくのでは?
⑧権力の奴隷的な人がいてもいいけど、それが組織の上司としてふさわしいのか、それにつきる気がする。
そういう人を上司として選ぶ組織は
そういうこと。
⑨新聞なんてどうせ嘘しか書いていないから購読しても意味ない。もやるだけ。と思ってたけどちゃんと新聞は購読しないと、中にいる良心を持った人まで潰されてしまうのかも、とおもった。応援の意味で購読しようかな。
⑩ジャーナリストじゃなくても各会社で細かい違和感を言ってく練習しないと、いけないと思った。「内部告発」しないといけないところまで放置するとあとあとエネルギーがかかかりすぎるんだな、と。
ちょっとずつだけど違和感言ってこう。
⑪やっぱり当事者が告発するのは大変で、ストレスが既にかかっていることに気づいた。エネルギーがいりすぎる。そのため、周りの人の行動が重要。今回で言うと、神崎さんが言うのは大変すぎる。
逆に言うと伊藤詩織さんや令和新撰組の障害を持った議員のように当事者が立ち上がった場合は全力で応援しないといけない。
あの時世界は動いた【twitterで声を挙げるのは無駄じゃない!】【誰もがなれる「重要な他者」】 https://matome.naver.jp/odai/2155291783607393101