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安売りの悪循環

何日か前のガイアの夜明けで捨てられる衣料品をテーマにした回が放送された。それが兎に角酷かった訳である。私の解釈だとその捨てられる衣服を買って売る、素晴らしい取り組みです、こんな事やってます。みたいな事を言いたかったんだと思うのだが、そこに素晴らしさは皆無だった。

2社の取り組みが放送されていたがどちらもただただ悪循環を生む取り組みでしかなかった。うち1社はアパレル大手だからこれがまた恥ずかしい。まだそんなことをしてるのかと、呆れてしまう。

結局捨てられる服を大量に安く買って安く売りさばき利益を得るビジネスモデルな訳だが、どうだろう、多分その服は早ければ一年でまた捨てられるだろう。200円で仕入れて980円で売るって事をしてる訳だが多分得してるのって仕入れて売った自分だけなんですよね。お金が手元に入るその業者だけ。消費者は現実的には売れ残った商品を980円で買う訳ですがその服を大事に着る人って何人いるでしょうか。結局捨てられるかリサイクルショップに行けば元も子もないのです。

そこまで考えられないと言うのはなんと幼稚なのかと疑ってしまう。今は転売で飯を食っている人もいるのでそんな対象にもなりかねないですよね。

この課題解決というのは衣服ロスを出さなくする仕組み作りに着地するか安売りをしない仕組み作りに着地しないとゴールじゃないんです。必要のない量を作り続けていては何も変わらないし、その残った服を安売りして捌き続ければ何も変わらない。金持ちが金をドブに捨て続けるビジネスを何年も繰り返しているのが公になっただけ。金なかったらまずそんな事出来ませんからね。プロパーで売れる予想の倍作るってハッキリと仰っていました。3万着売れる見込みがあれば6万着作るそうです。

顎が外れそうです。

そんな中世界を見ればまともに服を着れない、靴がない人達だっている訳ですよ。何をやっているんだろうと悲しくなります。良い事言おうとか偽善とかそんなん抜きにしてそういう現実とこういう現実が地球上に共存しているのならみんなで分け合おうよって思っちゃうんですよね。

SDGsの中にも多分あったと思います。貧困を無くそうという項目。一番目だったかな。誰かが言ってたのを覚えているんですが何かに困っている人を救おうと思ったらやっぱりコミュニティー形成が強くてその中で持っている人が持っていない人に与える仕組みってものすごく良いと思うんですよね。

我が家ではもういらないけどそれを必要としている人もいるわけでそこが上手く繋がれると無駄がなくなり、ゴミも減る、良い循環が生まれると思います。その為にも長く使える良いものを作る必要があるし新しい物も売れるサイクルを作らないといけないと思っています。一人一人が頑張っても解決出来ない問題で私個人的にはそんなモノづくりを今も続ける大手が変わらなければ大きく事は進まないと思います。

この課題に対して声を上げる人も増えたし何か取り組もうとしている企業も出てきているので良い方向に進む事を願い、私は今日も古着を最高の状態にメンテナンスしてお客様の元に届けます。

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